ナタリードラマ倶楽部 Vol. 20 [バックナンバー]
「企画書はどう通す?」「攻めた作品とは?」若手ドラマプロデューサーが“ドラマの今”を語り尽くす座談会
ドラマの企画はセルフブランディングが鍵
2026年3月13日 13:30 12
地上波と配信の違い…“攻めた企画”ってなんだろう?
──配信プラットフォームがどんどん増える中、地上波と配信の違いについてもお聞きできればと思います。できることの具体的な境目や、よく使われる“攻めた企画”という言葉について、皆さんはどう考えていますか?
高橋 根本的なことで言うと、掛けられる予算は確実に違う気がしています。映画「キングダム」級の海外ロケも行う規模のものや、CGがどうしても必要な世界観などを地上波の連ドラでやるのは、なかなか難しいことが多いです。
佐井 一番重要なのは、テレビは報道機関であって国から電波を預かっている公共のものであるということだと思います。日本は戦後、電波事業をやり続けてきて、その“相対的なもの”としてNetflixなどの配信プラットフォームが出てきたので。どっちが上とかではなくベースの違い。車を走らせるシーンであれば、報道機関の人間がリスクを犯してまで撮影するほどなのか、超大手のプラットフォームが莫大な金額と時間を掛けて安全を担保して撮るか、という違いも発生しますし、多くの人が偶然見てしまうものとお金を払って観たい人だけが観るものでは、倫理感や物事の取捨選択も変わってくる。
南野 その通りだと思います。子供がリモコンをピッと押してテレビがついたときに、センシティブな表現によってその子が傷付けられないか、ということを考えるのは大事。配信だと、自分の欲求のもと選んで観ているから“同意”があると思うんですけど、地上波の番組は同意がない状態で目に入る可能性もある。「差別はダメだよ」ということを伝えるために差別的な表現を入れるという場合もありますが、“差別的に描いたから攻めている”っていうことにはならないですよね。世代によっては今の時代、「コンプラが厳しい」「やりにくくなった」という方もいると思いますが、全部みんなの心を守るためにあるものだから。(テレビの前に)相手がいる、その相手がすごく広い、と考えていますね。
佐井 そのうえで“攻めた企画”をどう定義するかですが、今泉(力哉)さんが監督・脚本を担当している放送中のドラマ「
加瀬 私が放送と配信で明確に違うと思ったのは、「
放送中・準備中の担当作品
──最後にそれぞれ、今担当されている作品について教えてください。
加瀬 「
佐井 「
南野 私は2027年の大河ドラマ「
高橋 3月19日からFODで先行配信(4月1日からフジテレビ系で放送)される「
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結騎 了 @slinky_dog_s11
「配信・ネットだと地上波より攻めた描写が許される(作り手と受け手にうっすらこの共通認識が存在する)」という肌感の見事な言語化だ。
>配信だと、自分の欲求のもと選んで観ているから“同意”があると思うんですけど、地上波の番組は同意がない状態で目に入る可能性もある。 https://t.co/MNow6Qna3A