上段から時計回りに「山河令」ビジュアル、「長歌行」ビジュアル、「バッド・キッズ 隠秘之罪」ビジュアル。

「陳情令」「長歌行」「山河令」「バッド・キッズ」話題作を次々OA | WOWOW中国ドラマラインナップ担当者が語る“作品を届ける喜びと難しさ”

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現在進行形でずっとファンを獲得し続けている特別な作品

「長歌行」ビジュアル

「長歌行」ビジュアル

──12月にはディリラバ主演の「長歌行」が始まりましたし、2月19日には「『陳情令』コンサート~Japan Special Mix Edition~」の放送、4月には「陳情令」吹替版のスタートが控えています。

 「長歌行」は主演以外にもウー・レイやリウ・ユーニン、チャオ・ルースーといった若手の旬な俳優が集結していて、原作も日本で連載されていたコミックなんです。ジャンルもアクションラブロマンス史劇というもので幅広い方に観ていただける作品です。また今放送されている「上陽賦」や「始皇帝 天下統一」はベテランの俳優陣による重厚感のある作品ですが、「長歌行」はフレッシュなキャストによるテンポのいいドラマで、視聴者の方にいろいろな作品を楽しんでいただけると思いました。

 「長歌行」の主人公カップルは、ラブ史劇には珍しく甲乙付けがたいほど頭がよく身体能力の高い者同士です。ライバル関係から芽生える禁断の恋と、それぞれの成長が物語の中で重なり合いとても見応えがあります。性格が真逆のサブカップルなど個性的な人物にもぜひ注目いただきたいです。

「陳情令」ビジュアル

「陳情令」ビジュアル

──「『陳情令』コンサート~Japan Special Mix Edition~」、「陳情令」吹替版放送については弊社でもニュースとしてご紹介させていただいたんですが、反響がとても大きく、作品の人気の高さを改めて実感しました。実は「陳情令」を放送するのは少し悩まれたとお聞きしました。

 当時は史実にもとづいた中国ドラマしかWOWOWで放送していない時期で、中国のブロマンス作品も日本にほとんど入ってきていない状況だったんです。果たして視聴者の方に新しいジャンルの作品を観ていただけるのだろうかという不安はありました。一方で骨太な歴史劇好きの方とはまた違った層の視聴者にアプローチできるんじゃないかという期待もあったんです。日本のSNSでも作品の評価がとても高くて、皆さんが待ち望んでいるのであれば、放送させていただきたいなと。今までWOWOWでお届けしてきた作品とは違ったテイストの作品をお届けできると思ったんです。

──「陳情令」を最初にご覧になったときの印象はいかがでしたか?

 今まで観たことがないジャンルの作品だったのでとても新鮮でした。主演のシャオ・ジャン(肖戦)とワン・イーボー(王一博)のお二人がとても美しくて。独特な世界観を持った作品ですし、魅力的な物語だと思いました。日本初放送からだいぶ時間は経っていますが現在進行形でずっとファンを獲得し続けているので、特別な作品だなと思っています。今月から「陳情令」の再放送が始まりましたが、とても大きな反響をいただいています。

──中国ドラマを日本の視聴者に届ける難しさはどんなところにありますか?

 中国ドラマは話数がとても多いので週に2話ずつのオンエアだとだいたい半年とか長いものだと1年近く視聴いただくことになるんです。どうしたら1話から最終話まで視聴を続けていただけるのかというのはいつも悩んでいます。例えばSNSで、作品の見どころを発信したり、人物相関図を投稿したりしています。登場人物がかなり多く「この人は誰だっけ?」という声も聞くので。

──5話ぐらいで退場したキャラクターが50話で再登場みたいなこともあったりしますよね(笑)。

 そうですね(笑)。お話も壮大でそこが面白いところではあるんですけど、視聴者にお届けするうえでは難しいところでもあります。

──お仕事の中で中国の関係者とやり取りする場面もあると思うんですが、カルチャーギャップを感じることはありますか?

 やり取りの中でということではないんですが、中国ドラマは検閲がある関係もあって製作発表から実際に配信・放送がスタートするまでに時間が掛かるケースが多いんです。だから最初にお話を聞いてから2、3年経ってしまうことも多くて。何年も待っていた作品が明日から始まりますという連絡が急にあって驚いたり(笑)。中国で配信・放送が始まって初めて日本でいつ頃放送できるのかというのが見えてくるので、放送できる時期がまったく読めないですね。

──予定は立てづらいですよね。

 まったく立てられないですね(笑)。ラインナップを考えるうえでもとても難しいところです。

本格歴史劇をはじめファンタジー、ラブコメ、サスペンス、アクションと多彩

──「陳情令」がきっかけの1つではあったと思うんですが、ここ数年中国ドラマの注目度が急上昇しています。お仕事をされていて実感する瞬間はありますか?

 中国ドラマは、すでに加入していただいてる方に楽しんでいただくコンテンツという認識が以前はあったんですが、「陳情令」や「山河令」など、その作品が観たいというきっかけでWOWOWに加入してくださる方がとても多いんです。既存の視聴者に楽しんでいただくコンテンツであることはもちろん、新たな視聴者にWOWOWに興味を持っていただく窓口になっているように思います。また日々SNSを更新していて、ファンの方の熱意や関心の高さを実感しますね。

──日本のドラマにはない中国ドラマならではの魅力をどのように捉えていらっしゃいますか?

 まずは壮大なスケールですね。掛けている製作費も桁違いですし、セットや衣装は豪華です。映像のクオリティも高くて細部の表現にもこだわっている。また時代劇と一口に言っても本格歴史劇をはじめファンタジー、ラブコメ、サスペンス、アクションと多彩です。日本のドラマにはない世界観を楽しめると思います。

──今は中国ドラマを観る環境が以前に比べて充実していて、作品の公式YouTubeで英語字幕付きで配信されていることもありますし、日本の各種配信サイトでも作品を楽しむことができます。便利ではありますが、毎週追いかける魅力も大きいと思います。

 決まった曜日、時間に作品を観ていただくことは1つのイベントのように楽しんでいただけるのかなと感じています。「山河令」も放送の前後になるとSNSが盛り上がって、Twitterでトレンド入りをすることもありました。みんなで一緒に作品を観て、同じ時間を共有できるというのは毎週放送をご覧いただく魅力の1つだと思います。

──作品を通して、新しい仲間ができたりしますよね。

 配信で自分の好きなときにまとめて作品を楽しむのも便利ですが、放送を追っているとSNSで感想を共有できますし、考察したり、来週はどうなるんだろう?と予想したり楽しいですよね。

──50話、100話という半年から1年のお付き合いになると最終回を迎えたときの達成感も日本の1クールの作品とは違います。

 「山河令」がスタートするときは“山開き”というTwitterのハッシュタグで盛り上がっていただいたり、“登山中”とか、“登頂”と山にかけたハッシュタグを付けて作品を共有していただきました。そういったことも含めて放送を楽しんでいただけているのかなと思っています。

──お仕事されているうえで喜びを感じる瞬間はどんなときですか?

 作品を楽しんでいただけるというのが何よりの喜びです。弊社のカスタマーセンターにお声を寄せていただいたり、SNSで感想をつぶやいていただいたり。いつも目を通しているんですがすごく励みになっています。話数の多い作品がスタートするときは、皆さんに楽しんでいただけるのだろうかと、とてもドキドキするんです。そんな中「この作品面白い!」とか「WOWOWやめられないな~」と書いていただけるとうれしいですし、作品をお届けできてよかったと思えます。

──最後に森さん、陸さんにお伺いしたいのですが、今後中国ドラマというコンテンツの中でチャレンジしたいことはありますか?

 コロナの状況にもよりますが試写会、展示会のようなイベントができたらいいなと思っています。あとはキャストの来日は夢ですね。放送から派生して何かやれることがあったらいいなと思っています。コロナ禍前はロケ地ツアーも企画していたので、皆さんに楽しんでいただけるようなことを生み出していければと思います。

 今は現代劇もWOWOWで放送するようになりましたが、サスペンス以外のほかのジャンルの現代劇にもチャレンジできたらいいなと思っています。中国では時代劇が減少傾向にあって、今は現代ドラマに力を入れ始めているんです。その中で面白い作品を日本の皆さんにお届けできればと思っています。あとは森さんがさっき言っていたように、放送から派生して商品開発や、イベントなどを開催できたらいいなと思います。

主なラインナップ

2022年1月放送・配信

「陳情令」
WOWOWプライム 毎週月曜~金曜 9:45~
※2月2日(水)以降は10:00~放送
※WOWOWオンデマンドにて全話配信中
※全50話

「生魂」
WOWOWオンデマンドにて配信中

「乱魄」
WOWOWオンデマンドにて配信中

「陳情少年 座学中」
WOWOWオンデマンドにて独占配信中
※毎週土曜に1話ずつ配信
※全5回

2022年2月放送・配信予定

「陳情令」オーケストラコンサート
WOWOWライブ、WOWOWオンデマンド 2022年2月19日(土)10:00~
※放送後アーカイブ配信あり

「陳情令」コンサート~Japan Special Mix Edition~
WOWOWライブ、WOWOWオンデマンド 2022年2月19日(土)11:40~
※放送後アーカイブ配信あり

「陳情令」スペシャルドキュメンタリー
WOWOWライブ、WOWOWオンデマンド 2022年2月19日(土)14:00~
※放送後アーカイブ配信あり

2022年4月放送・配信スタート

「陳情令」吹替版

現在放送中・配信作品

ディリラバ主演「長歌行」
WOWOWプライム、WOWOWオンデマンド 毎週木曜 24:00~2話ずつ放送
※1話~最新話までアーカイブ配信中
※全49話

「山河令」一挙放送
WOWOWプライム 毎週月曜日 26:00~4話ずつ放送
※全36話

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コットン @CottonSherlock

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