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「狸御殿」20年ぶりの再演!宮本亜門「日本のエンタメ詰まった幕の内弁当」

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ミュージカル「狸御殿」製作発表記者会見で行われたフォトセッションの様子。左から、赤井英和、渡辺えり、宮本亜門、尾上松也、瀧本美織、小倉久寛。

ミュージカル「狸御殿」製作発表記者会見で行われたフォトセッションの様子。左から、赤井英和、渡辺えり、宮本亜門、尾上松也、瀧本美織、小倉久寛。

8月に東京・新橋演舞場にて上演されるミュージカル「狸御殿」の製作発表記者会見が、本日6月28日に行われた。

本作の原作は、1939年の木村恵吾監督による映画「狸御殿」に始まる“オペレッタ喜劇”シリーズ。宮本亜門はこれを1996年に舞台化。狸御殿の若君・狸吉郎役に市川染五郎、彼と身分違いの恋に落ちるきぬた役に牧瀬里穂を迎え、オリジナルの音楽劇として初演した。

その「狸御殿」が、初演からちょうど20年が経った今年8月、キャストと演出を一新して再演される。本日の製作発表には、亜門をはじめ、主人公の狸吉郎を演じる尾上松也、きぬた役の瀧本美織、山賊の頭目である泥右衛門役の赤井英和、狸御殿の家老・餅月満太夫役の小倉久寛、狸吉郎の母・きららの方役の渡辺えり、松竹の西村幸記取締役が登壇した。

まず西村取締役が「初演では歌舞伎やオペラの楽曲を含め、多彩な音楽を盛り込んで上演されましたが、今回はさらに島唄を取り入れるなど、地球上のあらゆる音楽が全編に織り交ぜられたような作品となりました」と見どころを語る。亜門は「20年ぶりに上演するというお話をいただくとは思っておらず驚きましたが、演舞場の前で喫茶店を営む父は大喜び。毎日観に来るんじゃないかという勢いです」と再演の喜びを語り、「日本のエンタメが詰まった幕の内弁当のような作品を、個性豊かな出演者とともに届けられるのがうれしい。8月はリオでオリンピック、東京では『狸御殿』とどこまでも盛り上げていきたい」と意気込む。

新橋演舞場で初めて主演を務める松也は「光栄です。子供の頃から出させてもらっていた演舞場で多くの先輩方が主演を務めてこられた。僕もその中の一員として一座を任されるというのは感慨深い」とひと言。また「亜門さんは世界で活躍されながらも、日本の和、大和魂、伝統文化を大切にしてくださる方。これほど頼りがいのある演出家の方はいらっしゃらない」と全面的な信頼を寄せる。

LAGOONのボーカルとしても活躍する瀧本は、ミュージカル初挑戦。「J-POPとミュージカルの差を楽しめたら」と述べたあと、先日行われた立ち稽古で涙目になったエピソードを披露した。姉妹からいじめられる自身の役どころを踏まえて「みなさん本気でぶつかってくださるので……」と説明すると、渡辺が「私が守りますよ!」と立ち上がるひと幕も。

赤井は開口一番、「みなさんご存知ないかもしれませんが、私はレコードを3枚出しているんです」と自身の歌唱力を強調。それを受けて小倉も「私も2枚出しているけど……そのうち1枚は500枚しか売れなかった」と漏らし、報道陣の笑いを誘う。「熱海五郎一座」など三宅裕司の演出作品に参加することの多い小倉は「三宅さんが嫉妬するくらい、いろいろ挑戦させてもらえたらいいなと思います。これからは亜門さんについていこうかな」と冗談交じりに忠誠を誓った。

初演を客席で観ていた渡辺は「染五郎くんと牧瀬里穂ちゃんが私のベールを持ってくれて、深沢(敦)と片桐はいりちゃんが司会をしてくれたの」と、当時のキャストが自身の結婚式を盛り上げてくれた思い出を披露。「狸御殿」再演への思いもひとしおの様子で、「まさか私が、雲の上の存在だと思っていた草笛光子さんと同じ役をやらせてもらえるなんてね」と感想を述べ、来る稽古の日々を心待ちにしていた。

ミュージカル「狸御殿」

2016年8月1日(月)~27日(土)
東京都 新橋演舞場

演出:宮本亜門
原作:木村恵吾
脚本:齋藤雅文、宮本亜門
音楽:服部隆之
出演:尾上松也 / 瀧本美織 / 柳家花緑、翠千賀、青木さやか / 赤井英和 / 城南海、土屋佑壱、大地洋輔ダイノジ)、あめくみちこ / 小倉久寛 / 渡辺えり ほか

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