満員の会場にまず響き渡ったのは、小春(Accordion)とサポートバンド「更に愉快なカンカンバルカン」による「今日のさよなら」インストゥルメンタルバージョン。その後、小春の「チャラ・カンバル王国の国王様の生誕祭に、ようこそおいでくださいました」という挨拶に続いて、この日の主役・ももがマントや王冠を身に付けた“国王”さながらのルックスで、フロアの奥から竹馬に乗って登場した。
ももがステージに上がり、この日にピッタリの楽曲「ハタチの王様ファンファーレ」からライブは正式にスタート。序盤は、この1曲のみ撮影OKとした「最期の一錠」や、磯部舞子(Violin)が演奏に加わった「歯車」、そして毒舌と笑いに満ちたMCなどで、チャラン・ポ・ランタン独特の悲哀的な世界へオーディエンスを引き込んでいく。
中盤に差しかかると、発売を明日に控えたフルアルバム「ふたえの螺旋」の収録曲を連発。ありきたりな人生の転落をももが情感豊かに語る「今更惜しくなる」、「エリーゼのために」の旋律を引用した「中野から新宿までの間にカバンを電車に忘れた!」、タイトルどおりおっぱいの魅力をフィーチャーした歌詞のブギーポップチューン「Oppai Boogie」など、多彩な楽曲を賑やかなホーンサウンドに乗せて披露した。
中でも観客全員を圧倒したのは、終盤の「ライムライトを浴びて」。曲の主人公が憑依したかのようなももの“演じ唄”、小春の奏でるアコーディオンの切ない音色が存分に響き渡り、姉妹の絶妙なコンビネーションが楽曲の持つ力を増幅させた。このあと本編は、彼女たちのルーツとも言える“サーカス”の世界を表現した「サーカス・サーカス」で幕を閉じた。
アンコールは、ももより先に出てきた小春が「もも、着替えるの遅いんだよね。予定にはなかったんだけど1曲」と即興でソロプレイを展開。その確かな技量でオーディエンスを沸かせたあとは、ももも登場しチャラン・ポ・ランタンの2人のみで、ライブのアンコールのために書いたという「今日のさよなら」をしっとりと届ける。そして「最後は楽しく終わりたいよね!」と、ニューアルバム屈指のパーティチューン「最後の晩餐」をこの日のメンバー総動員で演奏し、場内の盛り上がりは絶頂に達した。
ライブが終わり、ももの誕生日を祝うケーキが登場。小春がケーキを持ちながら、ももが笑顔でバースデーソングを聴き終わった瞬間、ケーキはももの顔面へ投げつけられた。チャランポらしい豪快なプレゼントを受けて大爆笑に包まれる中、メンバーたちはパレードのように演奏しながらフロアを通って退場していった。
チャラン・ポ・ランタン「“もも”のハタチ生誕祭 ~チヤホヤされるのは今夜まで~」
2013年4月9日 新宿LOFT セットリスト
01. 今日のさよなら(inst)
02. ハタチの王様ファンファーレ
03. 家なき子のドロシー
04. 最期の一錠
05. 三人の男
06. 歯車
07. 今更惜しくなる
08. みきちゃんの目玉焼き
09. 世界のフルコース
10. 最期の準特急
11. 鍵穴
12. サンバジャ(inst)
13. 人生のパレード
14. 滲んだ希望
15. 中野から新宿までの間にカバンを電車に忘れた!
16. Oppai Boogie
17. ムスタファ
18. ライムライトを浴びて
19. 夢の華よ
20. サーカス・サーカス
<アンコール>
21. 今日のさよなら
22. 最後の晩餐
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チャラン・ポ・ランタン STAFF @charanporantan
チャラン・ポ・ランタンももが二十歳の誕生日に行ったワンマンの模様。懐かしいな〜。
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