よしながふみ「大奥」、米のSF賞「ティプトリー賞」に輝く

21

264

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 36 16
  • 0 シェア

よしながふみ「大奥」が2009年度のジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞(以下ティプトリー賞)を受賞した。ティプトリー賞はジェンダーに対する理解を深めることに貢献したSF・ファンタジー作品に与えられる賞。

VIZ Mediaより刊行されている北米版「Ooku: The Inner Chambers, Vol.1」

VIZ Mediaより刊行されている北米版「Ooku: The Inner Chambers, Vol.1」

大きなサイズで見る

ティプトリー賞の公式サイトによると、審査員は「疫病によって日本の若い男性の4分の3が死亡し男女の立場が入れ替わった、パラレルな封建社会の日本」という設定に惚れ込んだとのこと。この設定を用いて、男女間の微妙なパワーバランスで成り立つ社会を巧みに描き出した、と評価している。

「たったひとつの冴えたやり方」などの傑作SFで知られるジェイムズ・ティプトリー・ジュニアは、男性の筆名で活動し、その骨太な作風から「もっとも男性らしいSF作家」と呼ばれていた。しかしのちに女性であることが判明し、作者の性別と作風をめぐる論争、通称「ティプトリー・ショック」が勃発。米国の女性SF作家パット・マーフィーとカレン・ジョイ・ファウラーはこの事件にちなみ、ジェンダーにまつわる理解を深めた作品を表彰する賞として、1991年にティプトリー賞を設立した。

「大奥」はメロディ(白泉社)にて連載中。2009年に第13回手塚治虫文化賞を受賞した。10月には実写映画が公開される。

この記事の画像(全1件)

読者の反応

永井 祐子 @cafebleunet

そう言えば「大奥」はティプトリー賞もらってるわ。翻訳、どこまで出てるのかな。この人の作品、おもしろそう。 https://t.co/066yioi3VT https://t.co/v5ELE6zLOB

コメントを読む(21件)

関連記事

よしながふみのほかの記事

リンク

このページは株式会社ナターシャのコミックナタリー編集部が作成・配信しています。 よしながふみ の最新情報はリンク先をご覧ください。

コミックナタリーでは国内のマンガ・アニメに関する最新ニュースを毎日更新!毎日発売される単行本のリストや新刊情報、売上ランキング、マンガ家・声優・アニメ監督の話題まで、幅広い情報をお届けします。