アニメ映画「
「ホウセンカ」はチャレンジングな作品、鑑賞後は日々のささやかなことの大事さに気づく
TVアニメ「オッドタクシー」でコンビを組んだ木下監督と
独房で孤独に死を迎えようとしていた主人公・阿久津を演じるのは、小林と戸塚。小林が現在の阿久津を、戸塚が過去の阿久津を演じるダブル主演となっている。小林は完成した映像を観て、「ささやかなことが日常の中で大事で幸せなんだと思わせていただきました」と語る。普段は俳優として活動しているのも相まって、「スタンドマイクの前に立って、画面を見ながら声だけを出すのにものすごく違和感が伴いました」と話し、「気を入れようという意味で踏ん張っちゃって、放心状態で家に帰りました」と述べた。
小林の声が先に収録されている状態でアフレコに臨んだ戸塚は「薫さんの声を聞いてから、過去の阿久津を演じるっていうところで、二重で訳がわからなくなって(笑)」と話す。「僕が思い描いていた阿久津と、薫さんが作ってくれた阿久津がいて。逆にそれが僕の中で1つヒントになりました」と話し、結果素直な気持ちで演じようと臨んだと語った。
人の言葉を操るホウセンカの役を演じる瀧は、「美少女も超能力も、レーザービームも出ません。2025年にこの作品をアニメーション映画として公開するのは、制作陣の皆さんにとって非常にチャレンジングだったかと思います」と話す。そして「最後は非常にいい手触りの空気になってお帰りになれるかと」とこれから映画を観る観客たちに伝えた。またアフレコ時には、アニメの声優をやっている印象がなかったという小林に、台本のめくり方などをアドバイスしたと言う。しかしジブリ作品に多数出演していることにあとから気づき「ジブリやっている人にアドバイスしてるって(笑)」と観客の笑いを誘った。
小林薫のお誕生日サプライズ、木下監督描き下ろしの似顔絵プレゼント
阿久津のパートナー・永田那奈を演じるのは満島と宮崎。阿久津と同じく、過去の那奈を満島、現在の那奈を宮崎が担当している。映画「ONE PIECE FILM GOLD」でアニメの声優経験がある満島は、当時アニメの制作現場に圧倒されたと話し、「それから8年くらい毎日何かしらアニメを観るくらいにはアニメに関わりたいと思っていました」と告白。「ホウセンカ」の収録前には宮崎と木下監督と、那奈というキャラクターについて話し合ったと話し、「(那奈は)ともすれば強くなりすぎて怖くなるすぎるくらいエネルギーのある女性。話し合いをしたことで、那奈の中にある純情な部分や柔らかさを演じることができたと思います」と語った。そして完成した映画を観て「監督とは同じ年くらいなんですが、古い日本映画のような余韻がありました」と述べた。
宮崎は「実写の映画に出演するよりも今ドキドキしています」と緊張している様子を見せる。小林が収録後に放心状態となったことを聞いていたため、収録現場ではかなりのプレッシャーがあったと言う。また那奈というキャラクターを演じるにあたり、満島との話し合いを経たことで「2人で1つの役をこさえることができました」と振り返った。
イベントでは、この日に74歳の誕生日を迎えた小林へのサプライズも行われる。戸塚からバラの花束、木下監督からあるパネルを渡された小林。パネルはカラーモデル風に木下監督が描き下ろした小林の似顔絵で、小林は「こんなうれしいことはないです、家宝にします」と喜ぶ様子を見せた。
「ホウセンカ」
2025年10月10日(金)公開
スタッフ
監督・キャラクターデザイン:
原作・脚本:
企画・制作:CLAP
音楽:cero(高城晶平、荒内佑、橋本翼)
演出:木下麦、原田奈奈
コンセプトアート:ミチノク峠
レイアウト作画監督:寺英二
作画監督:細越裕治、三好和也、島村秀一
色彩設計:のぼりはるこ
美術監督:佐藤歩
撮影監督:星名工、本䑓貴宏
編集:後田良樹
音響演出:笠松広司
録音演出:清水洋史
制作プロデューサー:伊藤絹恵、松尾亮一郎
宣伝:ミラクルヴォイス
配給:ポニーキャニオン
製作:
キャスト
安元洋貴、斉藤壮馬、村田秀亮(とろサーモン)、中山功太
NPTN @NPTN_NPTN
【イベントレポート】
「ホウセンカ」は「ささやかなことが日常の中で大事に思える」作品、小林薫にお誕生日サプライズも(写真25枚)
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