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これは、“画狂人”と呼ばれた葛飾北斎の半生を舞台芸術とテクノロジーで表現する舞台作品。本公演では、美術館ほかに収蔵されている北斎の浮世絵作品をデジタルプロジェクションライブで映し出しながら、ノンバーバルでの身体表現や和楽器演奏といった日本の伝統的な舞台芸術を組み合わせ、北斎の半生を描く。
本作はこれまでヨーロッパ各国で上演されており、今回は日本凱旋公演となる。構成・脚本・演出を手がけるのはサカクラカツミ。出演者にはサカクラ、和太鼓奏者の小林太郎、薩摩琵琶奏者の鎌田薫水、コンテンポラリーダンサーの加藤花鈴、そして
なお日本凱旋公演の決定を受け、本作の製作過程を追ったドキュメンタリー映像作品「SOKUIN」が、YouTubeで来年3月末まで無料公開される。
チケットの一般販売は12月7日10:00にスタート。出演者からのコメントは以下の通り。
SOKUIN
サカクラカツミ コメント
北斎の作品には多くの謎がある。なぜ「神奈川沖浪裏」の荒々しい波から凄まじい生命力を感じるのか、なぜ彼の描く「龍」には在るべき宝珠がないのか、なぜ「北斎ブルー」が生まれたのか。私はその答えを探るために文献を読み、美術館を巡り、この謎を解き明かすことで北斎に近づき、彼を上手く「演じよう」と試みた。が、それは単に表面をなぞっているにすぎず失敗に終わった。しかしその過程で、私は北斎と自分の人生が驚くほど重なることに気づく。夢中になると寝食を忘れる、人付き合いが苦手、部屋の片付けができない、虫や動物が大好き、数字が苦手、世の中に認められたのは50代からと遅咲き、下戸で大の甘党、これらすべてが一致する。極め付けは北斎の妻・小兎が結婚29年目に亡くなったと知った時。私は自分も同じ29年目に妻を急病で失いかけた体験を思い出した……その瞬間、私は北斎を「演じる」のではなく、北斎そのものに「成った」。北斎と自分の境界が消え、北斎の絵に込められた謎が一気に解き明かされ、繋がり、その真意「あなたにとって本当に大切なものは何か?」という普遍的な愛のメッセージを読み解いた。「The Life of HOKUSAI」は、その愛のメッセージを世界に伝えるための舞台であり、ついに満を持して日本の皆さんにお届けできる日が来ました。日本が世界に誇る葛飾北斎。是非、彼からのメッセージを受け取ってください。
小林太郎 コメント
修業時代を過ごし、拠点として活動している浅草で「The Life of HOKUSAI」が開催される事にとても嬉しく思います。葛飾北斎の作品、人物像、時代背景を感じながら、和太鼓の音で表現する役割は私の人生で培った経験だけでは足りないほどの深さを感じますが精一杯演じてまいりますのでよろしくお願いいたします。
鎌田薫水 コメント
来る2026年4月18日、浅草公会堂にて「The Life of HOKUSAI」凱旋公演を迎えることとなりました。本作は、2023年イタリア・ボローニャでの海外初演以来、国内外で高い評価をいただき、今回の浅草公演はその集大成であり、新たな出発点でもあります。葛飾北斎という存在は、私にとって“風と筆の旅人”です。彼の生涯を音で紡ぐことは、単なる伝記ではなく、芸術の根源に触れる試みでした。本作では、薩摩琵琶と現代音楽の融合を通じて、北斎の魂を現代に呼び起こすことを目指しています。浅草は、江戸文化の息づく場所であり、北斎が生きた時代の空気が今も残る街です。この地での凱旋公演は、まさに“北斎の帰郷”とも言える瞬間。私自身も、伝統と革新の狭間で生きる者として、この舞台に立つことに深い意味を感じています。本公演が、伝統芸能の可能性を広げる一歩となり、若い世代や海外の方々にも響くことを願っています。音楽は時代を越え、心を結ぶ力を持っています。どうか、北斎の生涯とその芸術の息吹を、に感じていただければ幸いです。心を込めて準備を進めております。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。
加藤花鈴 コメント
2020年の初年度よりお栄役を務めさせていただいており、ヨーロッパ公演からついに日本公演と出演できることをとても光栄に思っております。ここまで来るのに一同本気の気持ちで臨んで参りました。
お栄の北斎への娘としての愛情、師としての尊敬、そして決して絵師として乗り越えられない存在としてさまざまな想いや葛藤を抱えているお栄。画狂人と呼ばれる天才から生まれたお栄の葛藤と生き様を全身全霊で演じさせて頂きたいと思います。皆様に感動と、自分にとって一番大切な物は何か、思い起こさせるような作品をお届けできたら幸いです。
沙央くらま コメント
この度、北斎さんの奥様の役をさせていただくはこびとなり、大変嬉しく光栄に思っております。
世界に「ジャポニスム」という芸術潮流を生み出すきっかけを作った方でもある彼の人生や芸術の素晴らしさを、今改めてこの時代に生きる方々に、舞台を通して感じていただきながら演じていけたらと思っております。
そして、北斎さんを愛しいまで作り上げてきたこのチームの皆様に混ぜていただけることも幸せです。
みなさま、劇場でお待ちしております。
The Life of HOKUSAI -日本凱旋公演-
開催日程・会場
2026年4月18日(土)
東京都 浅草公会堂
スタッフ
構成・脚本・演出:サカクラカツミ
出演
サカクラカツミ / 小林太郎 / 鎌田薫水 / 加藤花鈴 / 
※U-23チケットあり。
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ステージナタリー @stage_natalie
葛飾北斎の半生を描く「The Life of HOKUSAI -日本凱旋公演-」に沙央くらまら(動画 / コメントあり)
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