イエデイヌ企画の2024年公演「
イエデイヌ企画は、演出家・福井歩による演劇プロジェクト。今回は、昨年初演された魚田まさや作劇の「エリカによろしく」を再演する。出演者には初演に続き、重山知儀、平山瑠璃が名を連ね、ブラッシュアップした会話劇として披露される。恋人との旅行中に関係の終わりを予感した圭一。圭一は、空き家となった祖父母の家を恋人と訪れ、空気を入れ替え、掃除をし……。
開幕に際し、作を手がける魚田は「去年の初演を見た時、上演は去っても、そこで発された声は戯曲に確かに染みこんで残るのだと感じました。再演では、その場で発される声と、テキストに染みこんだ過去の声、二重の声が立ち上がると言えるのかもしれません。それは作家としてとてもとても嬉しく、感動的な出来事です」とコメント。
演出を担う福井は「距離と配置を慎重に探る。戯曲のことばを信じて動き、何かが起こったら考える。このような暗中模索は初演時と同様ですが、初演とは異なる力が生まれるよう、再演の稽古に励みます」と語った。上演時間は約1時間40分。公演は10月20日まで。
魚田まさやコメント
去年の初演を見た時、上演は去っても、そこで発された声は戯曲に確かに染みこんで残るのだと感じました。再演では、その場で発される声と、テキストに染みこんだ過去の声、二重の声が立ち上がると言えるのかもしれません。それは作家としてとてもとても嬉しく、感動的な出来事です。
悲しく虚しい気持ちになるニュースや出来事はやまず、こんな世の中いっそ壊れてしまえと思ってしまう時もありますし、ほとんど全ての人にその冷たいやけっぱち心が住み着いているとすら思います。しかしだからこそ、愛にまつわるこのささやかな物語が、より豊かな力を持ってみなさんの前に現れることを心から願っています。
初演をご覧いただいた方も、そうでない方も、ぜひお越しください。
福井歩コメント
再演すると決めたのは私だが、そもそも一度上演した作品をもう一度上演するとはどういうことなのだろうか、と考えている。再演の目的は、初演よりうまくやることではない。「初演と同じ」を目指しても全く同じにはならないし、仮に初演を再現できたとしても、そんな上演はきっとつまらない。
距離と配置を慎重に探る。戯曲のことばを信じて動き、何かが起こったら考える。このような暗中模索は初演時と同様ですが、初演とは異なる力が生まれるよう、再演の稽古に励みます。
再演「エリカによろしく」
2024年10月18日(金)〜20日(日) ※公演終了
東京都 SCOOL
スタッフ
作:魚田まさや
演出:福井歩
出演
重山知儀 / 平山瑠璃
※学生料金あり。
ステージナタリー @stage_natalie
初演とは異なる力が生まれるよう、イエデイヌ企画「エリカによろしく」幕開け(舞台写真 / コメントあり)
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