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開幕に際し、流山児は「この劇には様々なコトバが次々と『爆誕』します。犬、痛い、風車、日の丸弁当、おっかさん、あたし、あなた、etc。モノだけでなくコトバ、歌も踊りも『捻じ曲がって繋がって』います。そして、それらの全てが乱反射し『昭和』をそして『グロテスクな戦前=令和』を浮かび上がらせます。集団的想像力=妄想力なんてコトバを久々に言い続けた現場でした。暫し、時の流れに身をゆだね馬鹿馬鹿しいほどの『アングラの自由さ』をお愉しみ下さい」と呼びかけた。
出演者には、
流山児祥コメント
「叛乱のオペラ」ごあいさつ
酷暑の2024夏。「瓦礫のオペラ」に続く「1936年=昭和11年の虚実綯い交ぜ」の戦前の庶民のドラマに取り組みました。アラバールの「戦場のピクニック」@スペイン・バスク、宮澤賢治の「飢餓陣営」@満州から、@わが帝都・トーキョーです。劇団員にRAKU&新人、加えて客演+オーディション選抜の異世代17人が揃った。強度を持つコトバと約2カ月格闘した。私たちの「原点回帰」それが「オペラ」シリーズです。岸田國士と佐藤信の硬質な台詞がいつの間にか親和性を帯び奇妙に絡み合い不思議な劇世界が生まれました。これぞコラージュ芝居の妙。無意識下のモノが集合的無意識となり、不条理でナンセンスな「レビュー」に出来あがったのです。2・26事件の1週間前に発表された岸田國士の世相風刺劇が「風俗時評」です、岸田はこの劇を「かのモリエールやゴーゴリ―の如く、相手選ばず喉笛を締めることができたら文句はないのであるが、片肘上げて、及び腰で遠くから、アウーン、ウー、ワンと吠えたてる格好で実にあさましい」と書いている。また、佐藤信は「昭和三部作を書いた時に考えたのは、天皇制のわからなさでした。(略)日本では時を天皇が支配しているという、少なくともそういう装いで成り立っている国です。「昭和何年」とか、天皇が死ねば年号が変わる。時を変えようとするとき、時を司っている人には死んでもらわなければならない。みんなずっと天皇を殺そうとしている、そういう時代が「昭和」だったと思う」と「60年代演劇再考」で語っています。
「風俗時評」「喜劇阿部定」伊藤裕作「実録阿部定・短歌劇場」ほかイロイロをぶち込みテペイズマン(位置の転換・異化)の手法で創り上げました。この劇には様々なコトバが次々と「爆誕」します。犬、痛い、風車、日の丸弁当、おっかさん、あたし、あなた、etc。モノだけでなくコトバ、歌も踊りも「捻じ曲がって繋がって」います。そして、それらの全てが乱反射し「昭和」をそして「グロテスクな戦前=令和」を浮かび上がらせます。集団的想像力=妄想力なんてコトバを久々に言い続けた現場でした。暫し、時の流れに身をゆだね馬鹿馬鹿しいほどの「アングラの自由さ」をお愉しみ下さい。それにしても、この劇は40年来の畏友:アマノにぜひ観てほしかった。
流山児★事務所 2024年夏公演「叛乱のオペラ ~喜劇阿部定1936~」
2024年7月20日(土)〜28日(日) ※公演終了
東京都 space早稲田
スタッフ
原作:
構成・脚色・演出:
音楽:
振付:小林真梨恵
出演
栗原茂 /
※学生・U25チケットあり。
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流山児祥 @ryuzanji3
“アングラの自由さ”をお愉しみ下さい、流山児★事務所「叛乱のオペラ」本日開幕(舞台写真 / コメントあり) https://t.co/sLrAg8wCBN