「ふじのくに→せかい演劇祭2023」プレス発表会が、本日3月15日に静岡・静岡芸術劇場ロビー、およびオンラインにて行われた。
「ふじのくに→せかい演劇祭」は、
「ふじのくに→せかい演劇祭2023」の開催に向けて、SPAC芸術総監督の
また宮城は日本のファシズムがカリスマ的な主導者によるものではなく下からのファシズムだったと言い、その原因に、国民の多くが自信を失っているという状況があるのではないかと指摘。「1人ひとりの人が自分の人生に肯定感を持つ、『私の人生の主人は私だ』という肯定感を持つために、アートは役に立つのでないか。そのような観点からも、今の日本で『せかい演劇祭』をやる意味を考えています」と語った。
続けて各作品の内容について紹介。その中で、孟京輝演出「アインシュタインの夢」と
さらに「ふじのくに野外芸術フェスタ2023静岡」では、宮城の代表作「天守物語」が「東アジア文化都市2023静岡県」春の式典上演作品として上演される。宮城は作品について、「『天守物語』を作る頃までは、日本文化のオリジナリティがどこにあるのか、日本的な身体の使い方ってなんだろうということを考えていました。でも創作している間に考えが変わってきて、文化芸術においては“純粋培養”ということはなく、どんな文化であっても何かと何かの混淆だと考えるようになりました。その考えから『天守物語」にはアジアの芸能の要素がさまざま入っていて、おかげでアジアのさまざまな地域で上演の機会を得ました」と説明する。さらに今回は、会場が駿府城公園と浜松城公園であることも意識して作品を決めたと話した。
続けて「ストレンジシード静岡2023」について、フェスティバルディレクターの
ウォーリー自身は、コアプログラムの1つとして新作「χορός / コロス」の作・演出・構成・美術を手がける。作品についてウォーリーは「『ストレンジシード静岡2023』では初めて演出家として作品を作らせていただくことになりうれしいです。“コロス”にはギリシャ演劇の群衆としてのコロスと、“殺す”と2つの意味が込められています」と話す。また本作には自身のエピソードが盛り込まれる予定で、1985年に起きた豊田商事会長刺殺事件を知ったときの体験が作品の下敷きの1つとなっていると語った。
そのほか、「ストレンジシード静岡2023」のコアプログラムには、ビルの壁を使ったパフォーマンスを繰り広げるCreative Dandi「Woman with Flower」もラインアップされた。またオフィシャルプログラムとしてきゅうかくうしお、
さらにスペシャルトークなど関連企画も行われるほか、静岡・舞台芸術公園入り口に「せかいの劇場ミニミュージアム てあとろん」をオープンすることが発表された。「ふじのくに→せかい演劇祭2023」のチケットの一般前売りは3月25日10:00にスタート。
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「ふじのくに→せかい演劇祭2023」ラインナップ
2023年4月29日(土・祝)~5月7日(日)
「アインシュタインの夢」
2023年4月29日(土・祝)・30日(日)
静岡県 静岡芸術劇場
演出:孟京輝
「XXLレオタードとアナスイの手鏡」
2023年5月3日(水・祝)・4日(木・祝)
静岡県 静岡芸術劇場
作:パク・チャンギュ
演出:チョン・インチョル
「Dancing Grandmothers ~グランマを踊る~」
2023年5月7日(日)
静岡県 静岡芸術劇場
振付・演出:アン・ウンミ
「ハムレット(どうしても!)」
2023年4月29日(土・祝)・30日(日)
静岡県 舞台芸術公園 野外劇場「有度」
翻訳・演出:
「パンソリ群唱 ~済州島 神の歌~」
2023年5月5日(金・祝)・6日(土)
静岡県 舞台芸術公園 屋内ホール「楕円堂」
作・演出:パク・インへ
※「ふじのくに→せかい演劇祭」の「→」は相互矢印が正式表記。
「ふじのくに野外芸術フェスタ2023静岡」ラインナップ
「東アジア文化都市2023静岡県」春の式典上演作品
「天守物語」
2023年5月3日(水・祝)~6日(土)
静岡県 駿府城公園 紅葉山庭園前広場 特設会場
2023年5月27日(土)・28日(日)
静岡県 浜松城公園 中央芝生広場 特設会場
作:泉鏡花
演出:
音楽:棚川寛子
出演:
「ストレンジシード静岡2023」
2023年5月4日(木・祝)~6日(土)
静岡県 駿府城公園、静岡市役所・葵区役所 ほか
【コアプログラム】
「χορός / コロス」
2023年5月4日(木・祝)~6日(土)
静岡県 駿府城公園 東御門前広場
作・演出・構成・美術:
音楽:吉田能
振付・演出・出演:
Creative Dandi「Woman with Flower」
2023年5月4日(木・祝)~6日(土)
静岡県 毎日江崎ビル
演出:アン・ウィスク
振付:キム・ジジョン、アン・ウィスク
出演:キム・ジジョン、パク・ジェヒョンコ・ギョンミン、イ・ミニョン
※毎日江崎ビル「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記。
【オフィシャルプログラム】
- きゅうかくうしお「素晴らしい偶然をつないで」
江本純子「おでミずむ(仮)」 マームとジプシー「break-fast」 - tupera tupera いえやすんぷ プロジェクト「フラワー家康と いっしょに ちょんまげ行列」
エンニュイ「平面的な世界、断片的な部屋 ストレンジシードver.」
【オープンコールプログラム】
- TACT(TAkasaki Community Theater)「スパイダーの糸の件」
- DANCE PJ REVO「STUMP PUMP SHIZUOKA」
安住の地「わたしが土に還るまで」 - ダンスカンパニーデペイズマン「ギガ超獣ギガ」
お寿司「怪獣回しし」
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