「フラガール -dance for smile-」の稽古公開が昨日3月15日に東京都内で行われた。
本作は昭和40年の福島県いわき市の炭鉱町を舞台に、滅んでいく産業に従事する人々や常磐ハワイアンセンター設立までの少女たちのエピソードを描いた、2006年公開の映画「
当日は稽古シーンが公開されたあと、樋口、矢島、山内、安田、劇団4ドル50セントの隅田杏花が記者からの質疑に応えた。
本作で初主演を飾る樋口は、「たくさん不安もあったんですが、物語にも出てくる『一山一家』という言葉を大切に、キャストの皆さんと団結して、少女たちの熱い思いや強い力を、観に来てくださった皆さんの心に届けられるように、精一杯頑張りたいと思います」と意気込みを語り、「緊張して構えていましたが、皆さんの支えがあって成り立つ舞台なので、“主演だから”と気を張らずに(今では)毎日楽しくやらせてもらっています」とほほ笑む。
フラダンスを指導する先生役の矢島は、演じるうえでの難しさを「(この役は)涙を見せずに強く生きてきた部分があって、グッとこらえるシーンがたくさんあるんです。常に強くいなくちゃいけない自分というのが本当に難しい。私、普段は本当にすぐ泣いちゃうんで」と告白。また、紀美子の親友でフラガールを目指す早苗を演じる山内は、父親をかばって怒鳴るシーンに苦戦しているとし、「明るく振る舞う中に、自分の苦しさを閉じ込める、違う感情があるんだということを表現するのがすごく難しい」と感じているそう。するとフラガールの一員を演じる安田は、「普段あまり怒らないので、この稽古で大きな声を出したりすることが、逆にストレス発散になっている」と言い、登壇者の笑いを誘った。また、ぽっちゃりしたフラガールに扮する隅田は「あと5キロ体重を増やして本番に臨みたい」と宣言し、「私の体の変化も楽しみにしていただけたら」とコメントした。
最後に樋口は「今、この状況だからこそ、きっと皆さんの胸に響く作品になっているんじゃないかと自信を持って言えます。1回1回を大切に、正面から魂を込めてぶつかっていきたいなと思っているので楽しみにしていてください。あと、気を付けてお越しください」と来場を呼びかけた。
「フラガール -dance for smile-」は作劇を羽原大介と李相日、総合演出を河毛俊作、構成演出を岡村俊一が担当する。公演は4月3日から12日まで東京・Bunkamuraシアターコクーンにて。
「フラガール -dance for smile-」
2021年4月3日(土)~12日(月)
東京都 Bunkamuraシアターコクーン
作:羽原大介、李相日
総合演出:河毛俊作
構成演出:岡村俊一
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