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対立・葛藤に向き合う「紛争地域から生まれた演劇」日本初訳初演の2作を紹介

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「紛争地域から生まれた演劇 シリーズ9」が、12月14日から17日まで東京・東京芸術劇場 アトリエウエストで開催される。

国連教育科学文化機関ユネスコ傘下のNGO・国際演劇協会(ITI)の日本センターが、演劇を通じて平和の構築を目指すプロジェクトの一環として2009年から取り組んでいる本シリーズ。日本でまだ知られていない優れた戯曲を取り上げ、作者を招聘するなどしてリーディング公演を行っている。

今回は、シリア出身で現在はオランダに活動の拠点を置くアドナーン・アルアウダの「ハイル・ターイハ(さすらう馬)」と、ヨルダン(パレスチナ)の演劇人協会会員で、現在はアラブ首長国連邦のシャルジャに活動の拠点を置くガンナーム・ガンナームの作品「朝のライラック(ダーイシュ時代の死について)」を上演する。

「ハイル・ターイハ(さすらう馬)」ではベドウィン族とクルド人の間に生まれた娘の、因習と現代的生活のはざまで成長し女性として自立する姿が描かれる。もう1作の、ヨルダン文化省創造賞受賞作「朝のライラック(ダーイシュ時代の死について)」は、軍事拠点にされた学校で芸術を若者に教える夫婦が引き裂かれていく様を、時空を往還する愛の物語としてつづった作品。来年2018年3月に作家自身の演出によりアラブ首長国連邦での上演が予定されており、今回が世界初演となる。

「紛争地域から生まれた演劇 シリーズ9」

東京都 東京芸術劇場 アトリエウエスト

「ハイル・ターイハ(さすらう馬)」

2017年12月14日(木)・15日(金)
作:アドナーン・アルアウダ
訳:中山豊子
演出:坂田ゆかり
出演:松山愛佳、稲継美保、林周一

「朝のライラック(ダーイシュ時代の死について)」

2017年12月16日(土)・17日(日)
作:ガンナーム・ガンナーム
訳:渡辺真帆
演出:眞鍋卓嗣
出演:占部房子、竪山隼太、内田健司、須藤沙耶、高山春夫(「高」ははしごだかが正式表記)、石川修平

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