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紅ゆずるが見せるひとかけらの勇気!綺咲愛里と「本音で話し合えるコンビに」

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左から紅ゆずる、綺咲愛里。

左から紅ゆずる、綺咲愛里。

宝塚歌劇星組「ミュージカル『THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット ピンパーネル)』」の東京公演が、本日5月5日に東京・東京宝塚劇場にて開幕。これに先がけ、通し舞台稽古と囲み取材が本日行われた。

兵庫・宝塚大劇場における新トップコンビのお披露目公演となった本作は、1997年にブロードウェイで初演されたミュージカル。2008年に安蘭けい主演で上演された星組公演では、読売演劇大賞優秀作品賞と菊田一夫演劇大賞を受賞した。

トップスターの紅ゆずるが演じるのは、“スカーレット・ピンパーネル”を名乗り、無実の罪で捕らわれた貴族たちを手助けするイギリス貴族、パーシヴァル・ブレイクニー。またパーシーの妻であり、コメディ・フランセーズの花形女優でもあるマルグリットをトップ娘役・綺咲愛里、スカーレット・ピンパーネルを追う、フランス革命政府の公安委員・ショーヴランを礼真琴がそれぞれ演じる。

本作の舞台となるのは、フランス革命真っ只中の1794年。マクシミリアン・ロベスピエール(七海ひろき)率いる革命政府と公安委員会は、無実の罪で貴族たちを次々に逮捕し、ギロチンによって処刑していた。ルイ16世の遺児であるルイ・シャルル(星蘭ひとみ)奪還を最大の目的とし、貴族たちを救い出していたスカーレット・ピンパーネルだったが、協力者であったサン・シール侯爵(夏樹れい)が処刑されてしまう。侯爵の居場所を密告したのはマルグリットであると知り、妻への愛と疑念の間で苦悶するパーシー。そして、スカーレット・ピンパーネルの活動に参加していたマルグリットの弟、アルマン・サン・ジュスト(瀬央ゆりあ)までもが革命政府に捕らわれてしまうのだった。

劇中では、民衆に扮した組子たちがギロチン台をぐるりと囲み、血に染まったパリの動乱を激しい群舞で表現。スカーレット・ピンパーネルのリーダーでありながら、それを隠すために茶目っ気たっぷりに振るまうパーシーを紅が軽やかに演じてみせ、心の奥底を見せないパーシーへの切ない思いを「忘れましょう」の楽曲に乗せて綺咲が歌い上げる。また勇猛勇敢なパーシーを象徴する「ひとかけらの勇気」や、自らの信念を貫くショーヴランの力強いナンバー「鷹のように」といった、作品を彩るフランク・ワイルドホーンの楽曲も本作の魅力の一つとなっている。さらに、かつて恋人同士だったショーヴランとマルグリット、そしてパーシーを交えた3人の関係にも注目したい。

通し舞台稽古後に行われた囲み取材には、紅と綺咲が出席。2008年の星組新人公演でも同役を務めた紅は「新人公演では、安蘭さんというお手本の後を追っていましたが、今回は本役として自分なりに膨らませて、パーシーのおちゃらけにも意図があるということを、お客様にしっかりと伝えられればと思います」と意欲を見せ、相手役を務める綺咲は自身の役づくりについて、「マルグリットは大人っぽい女性だが、恋心をくすぐるようなかわいらしさが出せるよう大切に演じたい」と思いを語る。

フィナーレで披露される綺咲とのデュエットダンス時の心境について問われた紅は「心から綺咲をかわいいと思っています」と力強く回答。「上面ではなく、日頃から本音で話し合えるようなコンビになれたら」と抱負を述べるとともに、「組子ともなんでも話し合える関係になりたい。みんなで一つの組なので、私も頼りたいですし、組子にも頼ってほしいです」と胸中を明かした。

2人にとって、宝塚大劇場お披露目公演となった本作。紅は「羽根を背負ってスポットライトを浴びたとき、孤独を感じる方もいらっしゃると聞いていましたが……私は『なんて美しい景色なんだろう』と思いました」と瞳を輝かせ、「東京公演に向けて、少しずつ演出も変わっています。役をどんどん膨らませて、毎公演全力投球で演じたいです」と意気込みを語る。続く綺咲も「気持ちを新たに、思い切って役にぶつかっていきたいです。1回1回の公演を大切に、千秋楽まで精一杯進化し続けます」と力強く宣言した。東京公演は6月11日まで。

宝塚歌劇星組「ミュージカル『THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット ピンパーネル)』」

2017年5月5日(金・祝)~6月11日(日)
東京都 東京宝塚劇場

潤色・演出:小池修一郎
出演:紅ゆずる綺咲愛里礼真琴七海ひろき ほか

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