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坂本昌行×野々すみ花らがサローヤン「君が人生の時」、演出は宮田慶子

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「君が人生の時」が、2017年6月13日から7月2日まで東京・新国立劇場 中劇場にて上演される。

本作は、日本の近代演劇に影響を与えた海外戯曲を新たに翻訳し、現在によみがえらせる「JAPAN MEETS…―現代劇の系譜をひもとく―」シリーズの第11弾。今回は、1939年にニューヨークで初演されたウィリアム・サローヤンの「君が人生の時」を、宮田慶子の演出、浦辺千鶴の翻訳で上演する。

戦争が迫る時代を舞台に、サンフランシスコの波止場にある酒場に集まる人々の姿が描かれる本作。出演者には坂本昌行野々すみ花をはじめ、丸山智己橋本淳らが名を連ねている。

演出の宮田は「音楽やダンスも絡みながら、世界の縮図のような『美しい』時間が作れたら」とコメント。坂本は「登場人物たちの微妙な心の揺れや葛藤など、繊細なお芝居が要求される作品だと感じました」と本作を分析している。

宮田慶子コメント

サローヤンの『君が人生の時』を初めて読んだのは、20代後半だったと思う。正直に白状すると、そのときは「何も理解できなかった」というのが事実だ。無理も無い。この戯曲は、人生の機微も陰影もわからない若造なんかには、とても理解できない「ホン」なのだ。
以来、折りにふれ、ときどきページを開きながら、歳を重ねるうちに、だんだんと「気になるホン」になっていった。そしてついに「やりたいホン」になり、そして、自分で手がける幸運な機会に巡り会えた。身の引締まる想いだ。
1930年代の大不況から、次第に第2次世界大戦への重苦しい気配が色濃くなる中、アメリカ演劇界を席巻していた社会劇や政治思想の強い作品に背を向けるように、1939年にサローヤンの「君が人生の時」は生み出された。(ちなみに、ソーントン・ワイルダーの「わが町」は前年の1938年の発表である。)
主人公ジョオを巡る、行き交い出入りする人々とのさりげないドラマが積み重なりながら、「時」に包まれた世界が組み上がる。人間をいとおしみ、生きる喜びをつむぐことによって、不幸な時代への警鐘を鳴らす作者の想いは、知性と誇りを切実に求めている。
音楽やダンスも絡みながら、世界の縮図のような「美しい」時間が作れたら……と思う。

坂本昌行コメント

初めて台本に目を通した時は、理解出来ない自分がいました。では、今はもう理解してるかと問われると困ってしまうのですが。それだけ登場人物たちの微妙な心の揺れや葛藤など、繊細なお芝居が要求される作品だと感じました。心強い役者の皆さんそして演出家の宮田慶子さんと一緒に、また新たな「君が人生の時」をお客様にお届け出来たらと思います。

「君が人生の時」

2017年6月13日(火)~7月2日(日)
東京都 新国立劇場 中劇場

作:ウィリアム・サローヤン
翻訳:浦辺千鶴
演出:宮田慶子
出演:坂本昌行野々すみ花 / 丸山智己橋本淳、下総源太朗、沢田冬樹中山祐一朗、石橋徹郎、枝元萌、瀬戸さおり、渋谷はるか、RON×II、かみむら周平、林田航平、野坂弘、二木咲子、永澤洋、寺内淳志、坂川慶成、永田涼 / 一柳みる、篠塚勝、原金太郎木場勝己

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