今年2016年に利賀演劇人コンクールにて優秀演出家賞を受賞したかもめマシーンは、気功や太極拳などの身体メソッドを応用し、個人的な身体と社会との関わりにフォーカスを当てた作品を上演するカンパニー。憲法公布70年を迎える今年の文化の日に上演される本作は、5月に同会場にて上演した演目のリニューアル再演となる。
上演テキストには、日本国憲法をはじめ当時の文部省が作成した「あたらしい憲法のはなし」や、尾崎行雄による日本国憲法制定国会での演説などが盛り込まれる。構成・演出を手がける萩原は、「笑いながら憲法を聞く。そして、身体で理解する。それが、70年目の今、芸術が憲法に成し得る可能性だ」とコメントを寄せている。
萩原雄太コメント
改憲か護憲か、日本国憲法を巡る議論はおおよそそこから始まる。
護憲を選ぶなら選択肢はそこで終了し、
改憲を選ぶなら9条を変えるのか?
天皇制はどう考えているのか?
と、矢継ぎ早に次の選択肢が迫ってくる。
そんな風に、「国民的議論」は進んでいく。
改憲か護憲か、
『俺が代』という作品は、そんな議論とは無関係だ。
日本国憲法に向き合い、耳を澄まし、戸惑い、笑い、泣き、怒る。
笑いながら憲法を聞く。
そして、身体で理解する。
それが、70年目の今、芸術が憲法に成し得る可能性だ。
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