先攻で登場した9mm Parabellum Bulletは、冒頭から「Survive」「Cold Edge」「Vampiregirl」と攻撃的なナンバーを立てつづけに演奏し、スタートからわずか10分で会場を熱狂の渦に巻き込む。菅原卓郎(Vo, G)はMCで「HEREは9mmのライブに足しげく通ってくれて、ずっと一緒にやろうと言ってくれていたので、ようやくラブコールに応えることができてうれしいです」と、イベント出演に至った経緯を明かした。
さらに「俺たち、この間下北沢SHELTERにHEREを観にいったんだけど、最高ですからね! エナジーが! ハイボルテージですから!」とHEREのステージを絶賛。「帰る頃にはHERE色に染められていると思うけど、HEREの前に引っかき回して、グラマラス効果をアップさせるんでよろしく!」と観客の期待を煽り、ラストは「The Revolutionary」「Black Market Blues」「Discommunication」と豪快なナンバーを畳みかけた。
9mmの熱いステージに続いて始まったのは、両バンドの盟友ともいえるピエール中野(凛として時雨)によるDJ。「こんばんは。かみじょうちひろじゃないほうです」と第一声から爆笑を誘い、「日本のロックバンドにはすげえカッコいい音楽がいっぱいあるということを今日、証明したいと思います」と話して、次々と邦楽ロックの名曲をスピンしていく。
その後もピエールは飛び道具的選曲を交えつつフロアを盛り上げ「俺はこれから歌うぞー!」と叫んで嵐のナンバーを絶唱。さらに次に登場するHEREについて、「これから体験したことがないミラクルなHEREワールドへ連れてってくれるから、『あのバンド、大丈夫なのか!?』って目でHEREを歓迎してやってくれ!」とエールを贈った。
この日のHEREは、サポートにハジメタル(Key / 誰でもエスパー)、壱(B / ユーノ)、垣内雄太(Per / THE RODS)を加えた7人編成で登場。武田将幸(G)のカウントから、1曲目の「COME ON!!!!~ロックは爆発だ!!!! 無敵FACEで会いましょう~」が始まると、HERE初体験の観客も表情が一変。尾形回帰(Vo)のハイテンションなダンスと、武田&三橋隼人(G)の2人のギタリストのアクションに目を奪われていた。
ライブ中盤では東日本大震災のあとにチャリティソングとして発表した「POWER TO JAPAN」を演奏。また、この日リリースされたシングル「みっともないぜ 愛がこぼれてる」「絡みつくような愛をくれてやる」では“4畳半宇宙ロック”とでもいうべき新機軸のサウンドを見せつけた。
続いて尾形は「本日はイタリアからゲストをお迎えしました。イタリア帰りのギタリスト! ヨシミツ・タキ!」と、9mm Parabellum Bulletの滝善充(G)をステージに呼び込み、バンドはキラーチューン「AMORE AMORE」を披露。ギタリスト3人による轟音で会場を揺らし、尾形は独特の求愛ダンスで会場を煽っていく。さらに曲の中盤では9mmのメンバー全員とピエール中野も乱入し、総勢12名がひしめき合ってセッションを行うというお祭り状態に突入した。
そんなハイテンションを維持したまま、HEREのステージはクライマックスへ。ハードなロックナンバー「HAMPAねえな」から「MANをZIしてROCKSTAR」になだれ込み、最後にメンバーはHEREのライブ恒例の通称“ロックの塔”を構築。メンバー全員が肉団子状態になるこの“ロックの塔”は、メンバー自身も「何をやっているかわからない」「終わったあとは傷だらけ」という唯一無二のパフォーマンスだ。
混沌としたムードの中でライブが終了したと思いきや、その瞬間、メインステージのスクリーンに映し出されたのは、無人のサブステージで1人ドラムを叩き始める宮野大介(Dr)の姿。そこへ人間神輿状態になったメンバーがメインフロアにいた観客を引き連れて合流し、そのままサブステージでまさかのアンコールが始まった。9mmのメンバーやピエール中野が笑顔で見守る中で演奏されたのは「世界に突きつけろ / 僕等の要求 / 未来が動き出す / さあ始まる」というフレーズが印象的な「ENDLESSWALTZ」。愛と笑いをハイテンションかつグラマラスに届けるHEREのロックショーは、この楽曲で大団円を迎えた。
このシリーズイベント「GLAMOROUS STUDY」の次回公演は対バン相手に
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音楽ナタリー @natalie_mu
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