UNISON SQUARE GARDEN、イズミカワソラ迎えたFC限定ツアーで「20周年、始まります!」

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UNISON SQUARE GARDENの公式ファンクラブ「UNICITY」会員限定ライブツアー「UNICITY Vol.2」のファイナル公演が、3月20日に北海道・サッポロファクトリーホールで開催された。

UNISON SQUARE GARDENとイズミカワソラ。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

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「UNICITY」の名を冠したツアーの開催は2016年春以来実に8年ぶり。今回は全国11公演にわたって行われ、ファンクラブライブならではのレアな楽曲の数々で各地のファンを楽しませた。またユニゾンのライブのオープニングSEとしておなじみの楽曲「絵の具」を歌うイズミカワソラが全公演にゲスト出演し、さまざまな楽曲に新たな彩りを加えた。

イズミカワソラが歌うオープニングナンバー「絵の具」

左からイズミカワソラ、斎藤宏介(Vo, G)。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

左からイズミカワソラ、斎藤宏介(Vo, G)。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])[拡大]

開演時刻を迎えた場内には普段であれば「絵の具」が流れるところ、今回はイズミカワが1人でステージに現れる。拍手に迎えられた彼女はキーボードを奏でながら「絵の具」をしっとりと歌い、いつもとは異なるライブの幕開けを印象付けた。そこに斎藤宏介(Vo, G)が加わり、マイクを握って歌い始めたのは「春が来てぼくら」。イズミカワが鳴らすピアノの音色と斎藤の歌声のみのシンプルなアレンジで、メロディの美しさや歌詞の世界をオーディエンスにじっくりと伝えた。

田淵智也(B)、鈴木貴雄(Dr)も加わり、メンバー全員がそろったところでイズミカワが「harmonized finale」のドラマチックなイントロを鳴らし、観客はうれしそうに体を揺らす。斎藤は改めてイズミカワを紹介し「今日はイズミカワソラさんを加えて“ハイパーUNISON SQUARE GARDEN”でお送りします!」と意気込んだ。続いて始まった「ガリレオのショーケース」はイズミカワがボーカルを担当するトリビュートバージョンから原曲バージョンへと移行するマッシュアップ方式。間奏ではイズミカワと鈴木のソロ合戦も繰り広げられ、場内にはライブ序盤とは思えないほどの熱気が充満した。

レア曲にカバー曲、田淵&鈴木のボーカルも

UNISON SQUARE GARDEN(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

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イズミカワを送り出したあとは近年のライブではほぼ演奏していないインディーズ時代の楽曲「水と雨について」を披露し、オーディエンスをシリアスな世界に引き込む。「RUNNERS HIGH REPRISE」の力強いリズムでフロアを揺らしたあとは、昨年9月にリリースしたシングル「いけないfool logic」のカップリングで初のバンド名義での作曲となったナンバー「あまりに写実的な」をライブ初披露するなど、振り幅の広いセットリストを展開する。今回のツアーの時期にぴったりな「三月物語」も披露され、遅い大雪に見舞われた外の寒さを忘れさせるような温かいサウンドが届けられた。

中盤のMCでは斎藤がレア曲満載のセットリストを振り返り「こんな誰も知らないような曲でも、サブスクにあるんだかないんだかわからないような曲でも喜んでもらえてうれしいです」と話しつつ、「内輪の極致として、カバー曲をやりたいと思います」と明かして観客を喜ばせる。最初に披露されたカバーは新しい学校のリーダーズのヒット曲「オトナブルー」。妖艶なライティングに照らされつつ原曲キーで歌い上げた斎藤は「結成して20年経つんですけど、一生懸命練習してきました!(笑)」と笑顔を見せた。

さらに観客へのサプライズとして、田淵と鈴木がそれぞれリードボーカルを取るカバーも披露。田淵はSURFACEの「それじゃあバイバイ」をエモーショナルに熱唱し、観客から大喝采を浴びる。鈴木はゆこぴの「強風オールバック」を“ドラムボーカル”ならぬ“ドラムリコーダーボーカル”としてパフォーマンス。間奏で左手にリコーダー、右手にスティックを握り、リコーダーを吹きながらドラムを叩くという離れ業でファンの度肝を抜いた。

「かけがえのない恩人」への感謝を経て始まる20周年

UNISON SQUARE GARDENとイズミカワソラ。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

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ライブの後半では期せずしてこの日の札幌にぴったりの選曲となった「スノウリバース」、そして最新シングル「いけないfool logic」を連続で披露。「Micro Paradiso!」の間奏で恒例となった斎藤と田淵のステージ上での追いかけっこでは、2人が向かい合ったまま回転するという謎の行動で客席が大いに盛り上がった。鈴木が刻む疾走感たっぷりのビートで場内の一体感を高めた「I wanna believe、夜を行く」が終わると、斎藤に呼び込まれて再びイズミカワがステージに登場。全11公演を終えて印象的だったことを尋ねられたイズミカワは「『Micro Paradiso!』の間奏は毎回違ってて、『今日は何やるんだろう』と思いながら見てました(笑)」と明かした。

初ライブから20年にわたりライブのオープニングSEに「絵の具」を流してきたユニゾン。斎藤はバンドを代表し、イズミカワに「かけがえのない恩人で、ここまで導いてくれた人です」と改めて感謝を述べ、「そういう人と演奏しているところを、UNISON SQUARE GARDENを大好きな『UNICITY』の皆さんに観てほしかったんです」と今回のステージへの思いを明かした。最後はイズミカワがレコーディングやミュージックビデオにも参加した「mix juiceのいうとおり」、そして「オリオンをなぞる」を、4人が笑顔を交わしながら演奏。ステージを去る直前、斎藤は「UNISON SQUARE GARDENの20周年、始まります!」と高らかにアニバーサリーイヤーの幕開けを宣言した。

このツアーファイナルの終了後には、結成20周年記念日の7月24日に初のベストアルバム「20th ANNIVERSARY BEST SPECIAL BOX『SUB MACHINE, BEST MACHINE』」がリリースされることも発表された。同日には東京・日本武道館でのライブ「ROCK BAND is fun」の開催も決定している。

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セットリスト

UNISON SQUARE GARDEN「UNICITY Vol.2」2024年3月20日 サッポロファクトリーホール

01. 絵の具(イズミカワソラ
02. 春が来てぼくら
03. harmonized finale
04. ガリレオのショーケース
05. 水と雨について
06. RUNNERS HIGH REPRISE
07. あまりに写実的な
08. 三月物語
09. mouth to mouse(sent you)
10. シグナルABC
11. オトナブルー(オリジナル:新しい学校のリーダーズ)
12. それじゃあバイバイ(オリジナル:SURFACE)
13. 強風オールバック(オリジナル:ゆこぴ)
14. スノウリバース
15. いけないfool logic
16. ナノサイズスカイウォーク
17. Micro Paradiso!
18. I wanna believe、夜を行く
19. mix juiceのいうとおり
20. オリオンをなぞる

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