めいちゃん、ウサイン・ボルトに挑むも敗退!? 国立競技場で熱唱しながら“追い風チャレンジ”

めいちゃんが4月29日に東京・国立競技場で無料配信ライブを開催した。

昨年5月に3万人収容可能な兵庫・ノエビアスタジアム神戸で無料配信ライブを行い、同時視聴者数約8万人、累計約30万人を記録しためいちゃん。当時その快挙が話題となったが、今回はノエビアスタジアム神戸の倍の収容人数を誇る国立競技場を舞台にした配信ライブとあって、前回以上に注目を浴びていた。

夕方から東京地区は雨の予報が出ていたこの日だったが、めいふぁみ（めいちゃんファンの呼称）の祈りが通じたのか、開演時刻の国立競技場界隈の天気は曇り。ドラマティックなカウントダウンを経て、画面に映し出されたのは広大な競技場内の景色だった。続いてスモークの向こうに男性のシルエットが浮かび上がり、バンドが奏でるヘビーなアンサンブルが耳に飛び込んでくる。「俺がめいちゃんだ！ よろしくお願いします！」。そう気合いをにじませた声で叫んだめいちゃんは、「ブリキノダンス」を伸びのあるハイトーンボイスで歌い上げた。縦横無尽に旋回するドローンカメラがさまざまな角度からめいちゃんとバンドメンバーのパフォーマンスを切り取る中、ハチ「マトリョシカ」のカバーがスタート。難解なメロディを見事に歌いこなすめいちゃんの歌唱力に、YouTubeのチャット欄には絶賛のコメントがすさまじい勢いで流れていく。

「本当に広い！ めちゃくちゃシュールな絵をお届けしちゃってると思うんですけど」。広大な競技場を見渡しながら、そんな言葉でMCを始めためいちゃん。「今日は皆さん盛り上がっていきましょう！ チャンネル登録と高評価だけはしてくださいねー！」とカメラ目線で視聴者にアピールすることも忘れない。そして、トリッキーな展開が炸裂する「メビウス」、少し毒っ気をはらんだ艶のある歌声が映える「酔いどれ知らず」、聴き手を優しく包み込む壮大なミディアムチューン「突風の正体」というタイプの異なる3曲を届け、シンガーとしての確かな実力を証明してみせた。

ここでめいちゃんはおもむろにジャケットを脱ぎ、タンクトップ姿に。「Twitterで『最強』という肩書きを付けさせてもらってるので、この国立競技場で最強であることを証明できないかと」と口にすると、唐突に「追い風チャレンジ」なる企画に挑むことを宣言した。疑問符を頭に浮かべる視聴者たちに向けてめいちゃんは、自身の代表曲である「小悪魔だってかまわない！」の歌い出しからAメロに至るまでの約10秒の間に100m走をすることを説明。「これで俺は世界記録を作るぜ！ 見てるかウサイン・ボルト！」と息巻きながら、世界記録樹立をサポートすべく用意された巨大扇風機の前にスタンバイした。扇風機から放たれる爆風を受けながら「ヤバい！ ヤバい！ これいけるんじゃないですかね？」と興奮気味のめいちゃん。このチャレンジのためにスパイクを着用していることに言及しながら、クラウチングスタートから猛ダッシュするも13秒24とウサイン・ボルトの記録には至らず。どうにかバンドメンバーが待つ場所にたどりつくと、スタッフによる素早い化粧直しを挟み、曲の続きを疲れを感じさせないみずみずしい声で歌い上げる。その後も何事もなかったように、風にたなびく大きな旗を背に「ラナ」を熱唱してめいふぁみを熱狂させた。

「さっきのはマジで……やるんじゃなかったと思ってますが、後悔はしてません！」と満面の笑みで「追い風チャレンジ」を振り返っためいちゃんは、気持ちを切り替えるように「重大告知がございます！」と宣言。「心の準備はいいですか？」とめいふぁみを少し焦らしながら、7月に神奈川・ぴあアリーナMMと兵庫・ワールド記念ホールでアリーナライブ「どんちゃん騒ぎ」を行うことをアナウンス。「（今回の配信ライブが）赤字でヤバイんで絶対来てくれ！ そうやって同情を誘う作戦です」と冗談めかしつつ、競技場をぐるりと見渡し、「本当に幸せな気持ちでいっぱいです。みんなが連れてきた景色です」と噛み締めた。

ライブの最後を飾ったのは「スクワッド！」。めいちゃんは躍動感あるバンドのアンサンブルに朗らかな歌声を重ね、配信を見守る全国各地のめいふぁみの心を晴れやかにしていく。そして「めちゃくちゃ楽しかった！」と叫ぶと、来たるアリーナ公演での再会を約束するように、画面の向こうの視聴者に両手を振った。