UNISON SQUARE GARDEN「足し算、足し算の時代」を再現した「CIDER ROAD」リバイバルツアー

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UNISON SQUARE GARDENの全国ツアー「UNISON SQUARE GARDEN Revival Tour "CIDER ROAD"」が、本日8月31日に北海道・Zepp Sapporoでファイナルを迎えた。

UNISON SQUARE GARDEN(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

UNISON SQUARE GARDEN(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

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このツアーは2013年に行われた、4thアルバム「CIDER ROAD」のリリースツアー「"CIDER ROAD" TOUR 2013 ~4th album release tour~」を完全再現するという企画。「CIDER ROAD」の収録曲を中心としたセットリストが展開された。今回の記事では8月24日に行われた東京・東京ガーデンシアター公演の模様をレポートする。

斎藤宏介(Vo, G)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

斎藤宏介(Vo, G)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])[拡大]

最初に披露されたのはアルバムでも1曲目を飾った「to the CIDER ROAD」。斎藤宏介(Vo, G)、田淵智也(B)、鈴木貴雄(Dr)はステージに掲げられた「CIDER ROAD」のロゴをバックに、華やかなサウンドでライブの幕開けを告げる。スリルと疾走感に満ちた「ため息 shooting the MOON」、さらに流麗なアンサンブルが印象的な「cody beats」を奏でたあと、斎藤はオーディエンスに向けて挨拶。今回のツアーのコンセプトを「8年前とまったく同じセットリストでやるという、世にも珍しいツアーです(笑)」と説明し、場内の空気を和ませた。

田淵智也(B)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

田淵智也(B)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])[拡大]

一瞬和らいだ会場内のムードを切り裂くように響いたのは、「ラブソングは突然に ~What is the name of that mystery?~」の鋭いイントロ。3人の熱演に応え、観客も力強く拳を掲げた。さらに「セレナーデが止まらない」のエモーショナルな演奏に続き、美しい3声コーラスから「Miss.サンディ」が披露された。「カウンターアイデンティティ」は逆光に照らされた3人が表情を見せないまま鬼気迫るパフォーマンスを繰り広げ、客席を圧倒した。その後は近年のライブでもおなじみのヒット曲「オリオンをなぞる」へと突入し、場内の一体感を高めていった。

MCで斎藤はこの「CIDER ROAD」のリリース、そしてツアー当時を「足し算、足し算の時代で、詰め込むことが正義だと思っていました」と振り返り、今回のセットリストについても「ツアーの準備をしながら胃もたれしそうになって……(笑)。ライブをやると楽しいなと思えるから不思議なんですけど」と苦笑いで語る。「このあとは押しの強いバラードが続きますが、好きに楽しんでください」という斎藤の言葉に続いては、重厚なギターの音色と美しいコーラスが印象的な「光のどけき春の日に」を演奏。さらに「いつかの少年」「クロスハート1号線(advantage in a long time)」とタイプの異なるバラードナンバーが連投され、オーディエンスはうっとりとそのサウンドに酔いしれていた。

鈴木貴雄(Dr)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

鈴木貴雄(Dr)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])[拡大]

ライブ中盤、「箱庭ロック・ショー」から場内のテンションは再び上昇。「フルカラープログラム」から鈴木のドラムソロをはさみ「場違いハミングバード」を投下したのち、斎藤は盛り上がる客席に「ここからは『CIDER ROAD』ツアー名物の、終わりそうで終わらない雰囲気の曲が続きます(笑)」と話し、「当時は次の曲に行く前にすごくイキったひと言を言っていたのでそれもリバイバルしたいと思います……踊れる?」と呼びかけた。歓声に代わる大きな拍手の中で始まった曲は「like coffeeのおまじない」。オーディエンスは思い思いのステップを踏みながら、軽やかなアンサンブルを全身で堪能した。

ずっしりとしたバンドサウンドで魅了した「crazy birthday」のあとも「kid, I like quartet」「リニアブルーを聴きながら」と、“終わりそうで終わらない”曲が次々と披露される。最後の曲は「シャンデリア・ワルツ」。声を出さずに盛り上がるオーディエンスに、田淵はステージを縦横無尽に行き来しながら応えていた。

UNISON SQUARE GARDEN(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

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アンコールで斎藤は、コロナ禍でのライブ活動について「自分たちのためにも、楽しみにしてくれている人のためにもライブを続けたいと思っています」と真摯な表情で語り、拍手を浴びた。そんな言葉を音楽で表現するかのように「君はともだち」を奏でたあと、ラストは「ライドオンタイム」「ガリレオのショーケース」を披露。田淵はマイクスタンドを担ぎ上げながら、鈴木はジャケットで目隠しをしながらハイテンションな演奏を繰り広げ、最後までオーディエンスを楽しませた。

ユニゾンは今回のツアーに続き、9月6日に大阪・なんばHatch、9月10日に東京・Zepp Tokyoで自主企画イベント「fun time ACCIDENT 3」を開催。さらに10月6日からは最新アルバム「Patrick Vegee」を携えた全国ツアーを行う。またツアー初日の6日には今年春に行われたツアー「Revival Tour "Spring Spring Spring"」の模様を収録したライブ映像作品をリリースするほか、新曲「Nihil Pip Viper」を配信リリースする。

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「UNISON SQUARE GARDEN Revival Tour "CIDER ROAD"」2021年8月24日 東京ガーデンシアター セットリスト

01. to the CIDER ROAD
02. ため息 shooting the MOON
03. cody beats
04. ラブソングは突然に ~What is the name of that mystery?~
05. セレナーデが止まらない
06. Miss.サンディ
07. カウンターアイデンティティ
08. オリオンをなぞる
09. 光のどけき春の日に
10. いつかの少年
11. クロスハート1号線(advantage in a long time)
12. 箱庭ロック・ショー
13. フルカラープログラム
14. 場違いハミングバード
15. like coffeeのおまじない
16. crazy birthday
17. kid, I like quartet
18. リニアブルーを聴きながら
19. シャンデリア・ワルツ
<アンコール>
20. 君はともだち
21. ライドオンタイム
22. ガリレオのショーケース

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音楽ナタリー @natalie_mu

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