After the Rain、360°開放の日本武道館で「幸せな時間をありがとう」

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After the Rainが8月9日と10日の2日間にわたって、東京・日本武道館での初のワンマンライブ「After the Rain 日本武道館 2017 -Clockwise / Anti-Clockwise-」を開催。2日間で合計2万6000人のファンが集まった。この記事では2日目の公演の模様をレポートする。

「After the Rain 日本武道館 2017 -Clockwise / Anti-Clockwise-」2日目の様子。

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「After the Rain 日本武道館 2017 -Clockwise / Anti-Clockwise-」2日目の様子。

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今回のライブはアリーナの中央にセンターステージを設置し、その周囲360°を囲むように客席を開放。開演前はステージを包み隠すように巨大な黒い箱型のモニターが置かれ、その4面に、コツコツと音を刻みながら針が逆回転する時計の映像が映し出された。暗転後、オープニング映像を流しながら黒い箱型モニターがゆっくりと上昇。演奏するバンドメンバーに囲まれながら中央の1段高いステージで歌う、そらるとまふまふが姿を現した。この日の1曲目は、前日の公演で本編最後に披露された曲であり、ライブのタイトルにもなっている「アンチクロックワイズ」。2人が美しい歌声を響かせると、割れんばかりの大歓声が会場内に充満した。

「After the Rain 日本武道館 2017 -Clockwise / Anti-Clockwise-」2日目の様子。

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続く「生に縋りつく」ではステージの周囲で炎が吹き上がり、会場もさらにヒートアップ。そらるが「暑いね、すでに汗だく」と話したのち、2人はギターを弾きながら「負け犬ドライブ」を歌い上げた。その後、「脱落人生へようこそ」はそらるがギターを弾いてまふまふが歌い、「傾国」「最適な人の殺めかた」ではパートを交代してまふまふがギターを弾きそらるが熱唱。2人の一挙手一投足に黄色い声が上がる。バンドメンバーがインストナンバー「七夜月-ナナヨヅキ-」をセッションしている間に2人は浴衣に着替え、夏にピッタリな「林檎花火とソーダの海」と「わすれもの」を、まずはそらるが1人で歌唱。その後まふまふが「夢のまた夢」を単独で歌い、「それでは皆さん踊りましょう!」と言いつつ、うちわを振って軽やかにダンスをした。

そらる

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まふまふはセンターステージでのライブに「どこを向いていいかわからない」と戸惑いつつもうれしそうな表情。そらるが「飛ばしっぱなしじゃ息が切れてしまうと思うので、ここで1曲しっとりと歌います」と語って2人は背中合わせでベンチに座り、それまでの雰囲気から一転した静かなアコースティックセットのバンド演奏に乗せて、澄んだ声で「夢花火」を届けた。その後彼らは浴衣から洋服に衣装をチェンジ。そらるがソロでバルーンの「シャルル」を披露し、美しい高音で切なく歌う様子に観客は魅了されていた。そしてまふまふは単独でCrusher-Pの「ECHO」を披露。激しくハードなバンドサウンドをバックに、貫禄すら感じる堂々としたパフォーマンスが繰り広げられた。そして2人が「ロメオ」を歌うと、彼らの王子様的な立ち振舞いに会場の興奮は最高潮に。ナユタン星人の「彗星ハネムーン」では2人が動画内のキャラクターの動きに合わせて踊り、観客の合唱が沸き起こった。

「After the Rain 日本武道館 2017 -Clockwise / Anti-Clockwise-」2日目の様子。

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そらるは照明スタッフに客電を点けるようにお願いし、会場いっぱいに集まったファンの顔を見ながら「いいね、たくさんの笑顔が見える」と言って自らも笑顔に。「人生の中で武道館でライブをする日が来るなんて思ってなくてビビってたけど、みんなの笑顔のおかげで安心」と話した。そしてまふまふが「僕は昨日のライブが人生で一番楽しかったんですよ。今日は昨日よりもいいライブにできるか!?」と観客を煽り、ライブはいよいよ終盤戦に。「アイスリープウェル」「桜花ニ月夜ト袖シグレ」を畳み掛けたのち、前日の1曲目だった「解読不能」でライブ本編は幕を降ろした。

「After the Rain 日本武道館 2017 -Clockwise / Anti-Clockwise-」2日目の様子。

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アンコールを受けて彼らがステージに再び現れると、閃光と共に音玉が炸裂。驚く観客を前に彼らはNeruの「脱法ロック」をハイトーンボイスで歌い始め、客席ではハイテンションなシンガロングが沸き起こった。その後2人は次の曲の準備として、仲よさげに互いの頭に猫耳を付け、センターステージを1周しながら観客を背にして記念写真を撮影。もうすぐライブが終わってしまう名残惜しさからそらるが「あと2時間くらいやる?」と冗談めかすと、会場から歓喜の声が上がった。しかしその観客の声を聞いたまふまふは「あれ? まだそんなに力を持て余してるの?」と指摘。ラストに向けてメンバーも観客もすべての力を使い果たすことを誓った。2人が猫のような手つきでキュートに「すーぱーぬこになりたい」を歌うと、会場中で盛大な「にぼし! にぼし!」というコールが発生。曲が終わるとステージからアリーナに向けて青と銀のテープが発射された。

最後にそらるは「前日まで緊張して震えていたけど、いざステージに立つとめちゃくちゃ楽しくて。昨日の朝起きたとき『2日目の夜に気持ちよく寝れてたらいいな』って思ってたんですけど、皆さんのおかげで今日はぐっすり眠れそうです」「武道館でライブやるのなんて初めてで、初めての景色がどんどん更新されてる感じがします。これからどうなるか想像も付かないけど、もっともっと素敵な景色を見れたらなと思ってます」と挨拶。まふまふは「人生のうちの長い年月、一番キラキラ輝いていられる時期をこの活動に費やしてきました。辞めようかなと思うことはたくさんあったけど、この景色を見ているとそれが嘘みたいに忘れられて、『明日もこんなところでライブができる人でいられたらいいな』って思います。間違いなく今日1日、世界で一番、自分が楽しんで過ごせたかなと思います。そんな幸せな時間をありがとうございます」と感謝の言葉を述べた。さらに彼は「みんなが今日のライブに来てよかったと思えるように、僕たちがライブをやってよかったと思えるように、最後の曲は思いっきり歌ってください」と促し、「彗星列車のベルが鳴る」を歌唱。曲の最後に2人の合図で観客が一斉にジャンプし、曲が終わった瞬間にそらるとまふまふは抱き合った。その後、彼らは余韻を味わうようにバンドメンバーと共にセンターステージを1周。2人で手をつなぎ、観客に向かってマイクを通さずに「ありがとうございました」と叫んでステージを後にした。

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「After the Rain 日本武道館 2017 -Clockwise / Anti-Clockwise-」2017年8月10日 日本武道館 セットリスト

01. アンチクロックワイズ
02. 生に縋りつく
03. セカイシックに少年少女
04. 負け犬ドライブ
05. 脱落人生へようこそ
06. 傾国
07. 最適な人の殺めかた
08. 七夜月-ナナヨヅキ-(インスト)
09. 林檎花火とソーダの海
10. わすれもの
11. 夢のまた夢
12. 四季折々に揺蕩いて
13. 夢花火(Acoustic ver)
14. シャルル
15. ECHO
16. ロメオ
17. わすれられんぼ
18. 彗星ハネムーン
19. アイスリープウェル
20. 桜花ニ月夜ト袖シグレ
21. 解読不能
<アンコール>
22. 脱法ロック
23. すーぱーぬこになりたい
24. 彗星列車のベルが鳴る

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※記事初出時、一部キャプションに誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

撮影:小松陽祐(ODD JOB)、岡本麻衣、小境勝巳、上西由華

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MONO-Devoid @DevoidFire

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