BRAHMAN、東京“八角形ステージ”で見せた本気のライブ

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BRAHMANが6月25日にワンマンライブツアー「Tour 1080°」の東京・Zepp Tokyo公演を実施した。

BRAHMAN「Tour 1080°」東京・Zepp Tokyo公演の様子。(Photo by Tsukasa Miyoshi[Showcase])

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今回のツアーは八角形の内角の和をタイトルに冠したもの。昨年行われた千葉・幕張メッセでのライブで用意された八角形ステージのコンセプトを引き継いでおり、Zepp Tokyoの舞台には八角形の模様がプリントされた大きなステージセットが地面に敷かれていた。

会場の照明が落ち、映像演出のあとにメンバーが“八角形ステージ”に登場。間もなくKOHKI(G)が「FOR ONE'S LIFE」のイントロを弾き始め、彼と対峙するオーディエンスも「オイ! オイ!」という声でリズムを取る。そのまま4人のアンサンブルになだれ込むと、ステージを見守っていたキッズは一気にモッシュを始めた。TOSHI-LOW(Vo)はマイクスタンドを両手で握りしめ、激情を込めた歌を届ける。スクリーンには天井からステージを見下ろすアングルの固定カメラによる映像が流れ、八角形の内側で荒々しくパフォーマンスを繰り広げる4人の姿が映し出されていた。

曲を終えてTOSHI-LOWは「弱え奴、強くなれ! 強え奴、悪い奴捕まえて俺らのとこによこしてくれ! 人の大事なものに触れたらどうなるか教えてやるよ! 俺たちBRAHMAN始めます!」と言い放つ。その後彼らは「BOX」「BEYOND THE MOUNTAIN」「DEEP」「時の鐘」を演奏の継ぎ目なく繰り出すというセットを展開。メンバーの背後や頭上から放たれる照明やスクリーンの映像は楽曲展開に合わせて切り替わっていき、豪快な演奏ときめ細かな演出による完成度の高いライブがオーディエンスを刺激し続けた。そしてメンバー4人も勢いを絶やすことなくパフォーマンスを繰り広げる。TOSHI-LOWは顔を歪めながら声を振り絞り、RONZI(Dr)は胸元近くまで伸びた長髪を振り乱してドラムを乱打。大股でリズムを取りながらベースを弾くMAKOTO(B)は「BASIS」の演奏中にベースのストラップが外れるも体全体を勢いに任せる形で感情を発露した。

ライブ中盤には哀愁のこもったミドルテンポの新曲が披露される。曲の後半に向かうにつれてダイナミックな展開を見せる3拍子の演奏に合わせ、TOSHI-LOWは日本語詞で切々と歌唱。オーディエンスはその様子とスクリーンに映し出される楽曲の歌詞をじっと見つめていた。その後は「鼎の問」「FAR FROM...」と叙情的なナンバーが続いた。

ライブ後半では再び攻撃的なサウンドに移行。TOSHI-LOWは「CAUSATION」でのパフォーマンスによって2つに折れ曲がったマイクスタンドをそのまま肩にかついで次の曲「露命」を熱唱する。続く「SEE OFF」「遠国」といった激しいナンバーでは格闘技のようなアクションをとってリズムに身を委ねた。そして彼は「警醒」の演奏中に客席へダイブ。キッズの頭上でRONZIの咆哮と交互に声を吐き出し、「ANSWER FOR...」では彼のもとになだれ込むクラウドサーファーをかき分けながら静と動の入り交じるパフォーマンスを披露。彼のもとに集まってくるオーディエンスたちをじっと見つめながら最後のサビの「WHAT DID YOU SAY?」という歌詞を「立ち上がれ!」に変えて歌い切った。

MCでTOSHI-LOWは「世界一を目指してるからセットリストを2曲足したら、2曲歌詞をとばしました。押し出し式です(笑)」と話を切り出した。彼は小学生から「世界一を目指せ」と檄を飛ばされて、ライブ会場から自宅まで走ろうとするも断念したこと、ラーメンや酒に流れてしまったことなどを明かし自らのふがいなさを冗談まじりに告白。「世界一の道のりは遠い」と話すとファンからは笑いが起こった。そして話題は前週の新木場公演でスリや置き引きがあったという話からその“邪魔者”への警告に。「命懸けたステージやってんだ。邪魔すんなら命懸けで来い! 俺は3月11日のあの日から本気を教わった。命なんかいつでもくれてやる。本気でライブがやりてえ」と言い切った彼に、観客は拍手で応えた。

最後の曲「初期衝動」はKOHKIがイントロで轟音のギターをかき鳴らして始まり、そのまま4人がすべてを出し切るようなハイライトへ。ラストスパートに向けてオーディエンスも声を張り上げ、ライブは最高潮を迎えた。演奏後にメンバーが静かに去り、スクリーンには2014年から1994年までのライブの逆再生映像が流れる。直後に、映像は再び一気に2014まで早送りされ、そして「2015」という表示に。最後には「尽未来際」という文字で映像が終了し、明るくなった会場には彼らのアルバム「超克」収録のカバー曲「Jesus Was A Crossmaker」のジュディ・シルによるオリジナルバージョンが鳴り響いた。

なおライブ後に上映された映像が現在YouTubeで公開されている。仏教用語で「永遠の未来」を指す単語「尽未来際」が彼らの活動にとってどんな意味を持つのか。続報を楽しみに待とう。

BRAHMAN「Tour 1080°」Zepp Tokyoセットリスト

01. FOR ONE'S LIFE
02. 賽の河原
03. 今際の際
04. SPECULATION
05. THE VOID
06. BOX
07. BEYOND THE MOUNTAIN 08. DEEP
09. 時の鐘
10. 汀に咲く
11. BASIS
12. 新曲
13. 鼎の問
14. FAR FROM...
15. CAUSATION
16. 露命
17. SEE OFF
18. 遠国
19. 警醒
20. ANSWER FOR...
21. PLACEBO
22. 霹靂
23. 虚空ヲ掴ム
24. 初期衝動

※記事初出時より、一部セットリストの表記を変更しました。

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