「災 劇場版」サン・セバスティアン映画祭で拍手鳴りやまず、中村アン「夢がある仕事」

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香川照之の主演映画「災 劇場版」のワールドプレミアがスペインの現地時間9月23日に第73回サン・セバスティアン国際映画祭内で行われ、キャストの中村アン、監督の関友太郎平瀬謙太朗が出席した。

第73回サン・セバスティアン国際映画祭に参加した関友太郎(左)、中村アン(中央)、平瀬謙太朗(右)

第73回サン・セバスティアン国際映画祭に参加した関友太郎(左)、中村アン(中央)、平瀬謙太朗(右)

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「連続ドラマW 災(さい)」を劇場版用にリビルドした本作は、葛藤を抱えながら生きる罪なき6人の日常に、香川演じる男がいつの間にか紛れ込む群像劇。男は姿、口調、性格や所作までを変えた別人となって彼らの前に現れるが、その異質さに気付く者はいない。やがて6人の人生に“災い”が降りかかる。

第73回サン・セバスティアン国際映画祭に参加した関友太郎(左)、中村アン(中央)、平瀬謙太朗(右)

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本映画祭のコンペティション部門に正式出品されている「災 劇場版」。ワールドプレミア上映では、1800席以上ある映画祭のメイン会場・KURSAAL1が満席になった。関は「人生で最高で最大の上映体験でした。終わったあとの鳴りやまない拍手はすごく驚きました」と、平瀬は「観客の皆さんの息をのむ瞬間や、怖いという感情が肌から伝わってきて、自分たちの表現を世界に届けることができてうれしいです」と語る。また中村は「皆さん優しかったです。こんな景色を見る日が来るとは思わなかったし、夢がある仕事だなと思いました」と感想を伝えた。

第73回サン・セバスティアン国際映画祭に参加した中村アン

第73回サン・セバスティアン国際映画祭に参加した中村アン [拡大]

3人は上映後の記者会見にも出席。中村は「監督とは同世代ということもあり、しっかりとコミュニケーションを取りながら、とても楽しく演じさせていただきました」と回想する。

関は「(本作では)新しい怖さを作ろうと思いました。直接的で激しい表現はなくても怖い、日常だけれども怖い、というような味わったことのない表現を目指しました」と話し、「ドラマの脚本を書いている段階から映画については考えていました。ドラマは主人公が1話ずつ変わるオムニバス形式ですが、映画ではこれを群像劇のように編集し、新しい映画版の“災”を誕生させることを試みました」と述懐。そして「物語を丁寧に伝えれば面白いということではなく、どういう順序で伝えていくかによって面白さを何倍にも膨らませることができると思います」と口にした。

第73回サン・セバスティアン国際映画祭に参加した関友太郎(左)、平瀬謙太朗(右)

第73回サン・セバスティアン国際映画祭に参加した関友太郎(左)、平瀬謙太朗(右) [拡大]

最後に平瀬は「僕たちは国際映画祭で挑戦し続けたいです。このような機会は新しい表現を世界に投げかける場所であり、どのようなリアクションが返ってくるか楽しみにしながら作っています。日本映画全体においては僕たちよりも若い世代もたくさん増えてきていて勢いがあると思います。負けないようにチャレンジしたい」と意気込んだ。

「災 劇場版」はビターズ・エンド配給のもと2026年に公開。

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はまや @hamayan_hamaya

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