映画「
スピッツの楽曲「楓」を原案・主題歌にした本作は、双子の弟・恵を失った涼が、残された恵の恋人・亜子の前で弟のフリをしてしまうところから展開するラブストーリー。福士が双子の兄弟・涼と恵の2役に挑戦し、福原が亜子を演じる。また宮沢は涼と恵の幼なじみで一番の理解者・梶野茂役、石井はカメラマンとして働く涼のアシスタント・遠藤日和役、宮近は亜子の行きつけの店の店長・辻󠄀雄介役で出演した。
楓色のカーペット上を歩いて登場した福士、福原ら。「双子というやりがいのある役を演じられてうれしかった」と話した福士は「スピッツさんの『楓』は僕が5歳の頃にリリースされた曲ですが当たり前のように知っていたし、カラオケでもよく歌っていました。お芝居によって『楓』という楽曲の世界の住人になれることが感慨深かったですし、どんな作品になるのかワクワクしました」と振り返った。福士が恋愛映画に出演するのは9年ぶりで、「30代になった僕が、人間の心の内側を表現できる作品だと思いました。人間誰しも生きていると喪失や壁がありますが、それが修復されていく物語なのだと感じました」と語る。
福原は「スピッツさんは小さい頃から聴かせてもらっている大好きなアーティストです。しかも『楓』はリリースされたのが私の生まれた年だったので、勝手に運命を感じてしまいました」と述懐。涙流すシーンも多く、胸が苦しくなることもあったそうだが「亜子がそこからどう前に踏み出していくのか、立ち上がっていく力強さを感じて、私自身も背中を押されました」とキャラクターの魅力を伝える。
福士・福原と仲良しになったという宮沢は「お2人はチャーミング。福士さんは撮影中に写真を撮っていて、しかもセンスがいい!」とカメラの腕を絶賛。対する福士が「遥ちゃんの写真を整理したら800枚くらいあって、そこから300枚にして送り付けました!」と驚きの枚数を明かして笑いを誘うと、福原は「素敵な写真を撮られていてさすがだなあと思いました」とうれしそうに返す。
また石井は「思ったことを行動に移すまっすぐな日和の心意気が大好きで、共感したり応援したり、それが全体を通してずっとありました」とコメント。宮近は「1つの楽曲から物語になるって……僕は音楽表現を使って仕事をしているので、短い時間で人の心を動かす音楽という媒体が、映像というイメージの世界でどう具現されるか、ワクワクがありました。作品からも学びを得ることができてうれしかった」と言い、撮影現場に関しては「(福原・石井の)お二人が盛り上がってしゃべられているのを……見守っていました。時々『どうですか?』と気を使って僕に話を振ってくれたけれど、僕は入れず。お二人は楽しそうでした」とガールズトークの輪になかなか入れなかったことを明かして会場に笑いを起こした。
キャスト陣の和気あいあいとした様子に行定は「映画の80%はキャスティングで決まる。これはうまくいったなと思った。このキャストが集まらなかったらこの映画にはならなかったと思いますし、皆さんが演じてくれたことで1人ひとりのキャラが豊かになって、グッとくる場面がたくさんありました」と自信をのぞかせる。「世界の中心で、愛をさけぶ」の監督としても知られる行定は「ラブストーリーは僕にとっても思い入れが強く、もう一度挑みたいと」とも述べた。
カーペットイベントのあとには舞台挨拶も実施。ニュージーランドロケが話題に上ると、福士は「テカポ湖は波がなくて静かだけれど近くで見ると迫力があって、静けさと壮大さが両立していました」と回想し、福原も「緑が生い茂り、動物も多くて、羊がとにかくかわいくて。天気によって空の表情も違っていて、夕方になるとピンクで早朝はエメラルドグリーン。本当にきれいで食べ物もおいしくて、楽しみました」とすっかり気に入った様子を見せる。
宮沢は楽曲「楓」に触れ「本編では4回流れますが、歌い手とシチュエーションが違うと、何百回も聴いていたのに、初めて感じるものがありました」と口にする。石井も「本作を通して楽曲の深みが増しました。映画を観る前と観たあとでは感じ方が違うはず」と予告した。宮近は「この映画は主演のお二人が紡ぐラブストーリーと聞いていたけれど、『楓』を含めて3人になった! 2人の物語を追っていたはずなのに、『楓』という音楽に感情を乗っ取られて……不思議でした。映画を観れば、僕のこの言葉の意味がわかります!」と会場へ語りかけた。
「楓」は12月19日より全国でロードショー。脚本は
映画「楓」予告編
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映画ナタリー @eiga_natalie
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