スピッツの楽曲「楓」から誕生した切ない物語を紐解く、福士蒼汰・福原遥のコメントも

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福士蒼汰福原遥が主演を務める映画「」の原案となったスピッツの同名楽曲の視点から、物語のテーマや制作に込められた思いを紐解く。

映画「楓」場面写真

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スピッツの楽曲「楓」は、1998年にリリースされた8thアルバム「フェイクファー」の収録曲。同年にアルバムからシングルカットされ、その後数多くのアーティストにカバーされながら、27年経った今も愛され続ける名曲だ。ボーカルで作詞・作曲も担当する草野マサムネがつづる歌詞と心揺さぶるメロディは聴く人それぞれに寄り添い、大切な人との別れや思い出を包み込む。

映画「楓」場面写真

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映画「楓」は、そんなスピッツの楽曲「楓」が持つ切なくも普遍的なテーマや歌詞のイメージを物語へと昇華させた作品。監督を務めた行定勲は「今回、スピッツの楽曲を映画化するのが初めてと聞き、映画を作っていくスピリットとスピッツがやっていることは非常に親和性があると感じました。特に『楓』は、歌詞のワードだけを拾っていくと、誰の心にも刺さる言葉が散りばめられていて物語も感じられます。一方で、そこには人それぞれの痛みを携えているだけに、映画化は難しいなと思いながら、スピッツの持つ奥深さと映画がリンクしたらいいな、と思いながらその瞬間を探し続けました」と、楽曲が持つ深みや映画化へのアプローチについて語っている。

映画「楓」場面写真

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本作では、ニュージーランドでの不慮の事故で双子の弟・恵を失った涼と、最愛の恋人・恵を失った亜子が、大切な思い出を胸に前へ進もうとする姿が描かれる。楓には「遠慮」「大切な思い出」「美しい変化」といった花言葉があるが、行定は「“遠慮”という要素をこの物語の核にして恋愛を描きたいと思った」と明かす。「彗星探し」の約束や、天体観測・望遠鏡といったモチーフも物語の重要な役割を担っており、これらも「楓」の歌詞から着想を得たものである。

映画「楓」場面写真

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涼と恵の2役に挑戦した福士は、「楓」を聴きながら台本に目を通していたそうで「歌詞を見返すと、さまざまな意味に読み取れることができるなと。例えば、恵と亜子の関係としても、涼と亜子の関係としても解釈できるし、涼と恵という兄弟の視点からも捉えられる。恋愛だけでなく、家族の絆までもが深く描かれているように感じました。この映画とスピッツの『楓』という楽曲を見比べたり聴き比べたりしてもらえたら、もっとこの作品が深まるんだろうなと思います」と述べる。

映画「楓」ビジュアル

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亜子を演じた福原は「『楓』は自分が生まれた年にリリースされた曲で、ご縁を感じていました。『楓』の歌詞も、昔聴いて感じていた感覚と、年齢を重ねて今聴くと違うものを受け取れたりして。同じ曲でも、その時々で感じ方が違うんです。それが今回の『楓』という映画にもすごく雰囲気が似ていると思いながら、撮影に臨みました」と振り返った。

「楓」は、12月19日より全国でロードショー。宮沢氷魚、石井杏奈、宮近海斗(Travis Japan)、大塚寧々、加藤雅也もキャストに名を連ねる。脚本は髙橋泉、音楽はYaffleが担当した。

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©2025 映画『楓』製作委員会

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がくがく @namako1107

遥ちゃん! https://t.co/Yc1EXo51TX

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