メイキング映像には、東京・神津島から三宅、渚役の河合、夏男役の
オフィシャルインタビューで三宅は、主演のシム・ウンギョンに関して「『ケイコ 目を澄ませて』が釜山国際映画祭で上映されたときに初めてお会いしました。上映後に『いつかご一緒したいです』と声を掛けてくださって。あのときの印象がとても特別で、いつか必ず、と思っていたんです」と明かす。さらに「河合さんは以前、別の作品のオーディションでお会いして、すごく印象に残っていました。残念ながらそのときはご一緒できなかったのですが、ずっと気になっていた俳優でした」と回想した。
演じた役についてシム・ウンギョンは「李という人物は、大学の授業で『自分には才能がない』と言ってしまう人です。そのセリフがすごく刺さって。私自身も俳優として、足りなさや迷いを常に抱えています。だからこそ、李の勇気──悩みながらも旅に出る決断──に強く共感しました」とコメント。河合は「監督からは『映画内映画であることは考えなくていい』と言われていました。なので、渚を演じるにあたって、とにかく『そこにいる』ことを大事に、何もしないという挑戦をしていました。それによって、“場所”と“体”が一体になった瞬間にしか生まれない表現があると思いました」と振り返る。
シム・ウンギョンは「監督は本当に映画が好きな方です。無声映画の話などもよくしました。現場ではあまり細かい指示はなく、俳優1人ひとりの個性を観察して生かしてくれる。段取りの中から自然に生まれた一言が採用されることもありました」と撮影を述懐。河合は「夏の撮影は少人数のチームで島に行って、みんなでごはんを作って、海に出て……まるで合宿のようでした」と思い出を口にする。また「旅とは?」という質問に対し三宅は「東京の知らない道をただ歩くのが好きです。何も考えずに歩くことが、自分にとっての旅かもしれません。新しい風景に出会うことで、少しずつ自分の中の水が入れ替わるような気がします」と言葉を紡いだ。
最後に三宅は本作について「風景や光、俳優の体が雄弁に語ってくれています。そういう瞬間を、ぜひ観客の方にも感じ取ってもらえたらうれしいです」と述べる。シム・ウンギョンは「この作品は『旅とは何か』『映画とは何か』をもう一度考えさせてくれる映画だと思います」、河合は「撮影中は、本当に風や光に導かれるように過ごしました。観客の皆さんにも、映画を観ながら体の力を抜いて、それぞれの『旅』を続けてほしいと思います」とそれぞれ伝えた。
第78回ロカルノ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門にて、最高賞である金豹賞とヤング審査員賞特別賞を受賞した「旅と日々」は、11月7日より東京・TOHOシネマズ シャンテ、テアトル新宿ほか全国でロードショー。
映画「旅と日々」メイキング映像
映画「旅と日々」コメント映像
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三宅は本作について「風景や光、俳優の体が雄弁に語ってくれています。そういう瞬間を、ぜひ観客の方にも感じ取ってもらえたらうれしいです」#旅と日々 https://t.co/iYPcBe3F4t