映画「
本作は、破天荒な天才絵師・葛飾北斎の娘であり弟子でもあった葛飾応為(かつしかおうい)を主人公とする物語。北斎を凌ぐと評されるほどの美人画を描く彼女は、数少ない女性絵師として江戸の男社会を駆け抜けていく。応為を演じた長澤は、これが初の時代劇主演。北斎に永瀬、北斎の門人・善次郎に
長澤は周囲の反響に触れ「応為に興味を惹かれたとか、親子の物語に感動したとか感想文が送られてきています」とうれしそうに報告。大森は「友人が映画関係者だったりするんで、ややこしい人たちなんですが、とにかく長澤さん、永瀬さん、海人くんがすごい!と。そういった感想が一番うれしいです。何人かは傑作だと言ってくれて、小躍りしています」と喜んだ。
永瀬は初日の舞台挨拶に登壇した際、大森が本作を撮影した意義に気付いたそうで「気付くのが遅いんですが、大森監督のお父さんは麿赤兒さん。来日したマドンナが会いに行ったりするような方。僕みたいな一般の家庭で育った人間より、大森監督は物語の足し算引き算が的確なんじゃないかと思います」と語る。これを受けた大森は「応為の不器用な部分は僕の何かが入っていると思います。最近なんですよ、父親とまともにコミュニケーションを取るようになったのは。お互いに作品を見合ったりはするんですけど、あまりちゃんと感想を言わない。ややこしいんです(笑)」と明かし、「親子関係では、大事なことはあまり言葉にしないんじゃないかなと。今は相手を論破しなきゃいけないとかそういうのもありますが、言葉じゃなくて、相手との関係性の中で何かを発見していくみたいなことが豊かな関係なんじゃないかなと思います」と口にする。
イベント終盤には本作にちなみ、「生きるために必要なもの」というテーマで登壇者がトークを展開。長澤は「以前、大森監督と母親と息子を描いた『MOTHER マザー』という映画を一緒にやって、この『おーい、応為』も父と娘の物語。映画に出演して感じたのは親子、家族の小さな世界があって、その外に社会があるということです。自分ができあがるのはその小さな世界から。幸せは身の回りから得られるものが多いのではないかと思います」と述べる。永瀬は「長澤さんとまったく一緒!」と言って、会場を笑わせつつ「中学時代に神様だと思っていた方たちに会うと、みんないい人。それはちゃんと自分があるからだと思うんです。優しくいたいですね」とコメント。大森は「時間があれば脚本を書いているんです。お金がかからないから1日中やってられる。それがなかったら何しているかわからないし、想像がつかない。映画になったときにこれ売れるのかな?とかぐちゃぐちゃになりながらも、もっと人の内面に入っていきたいと脚本を書いています。こういうものが僕には必要かもしれないです」としみじみと伝えた。
最後に大森は「お二人といっぱい舞台挨拶をやらせてもらえるのは光栄なこと。ちょっと今日は、海人がいないので。『おーい、海人』って感じなんですけれど(笑)。皆さん楽しんでいってください」と呼びかける。永瀬も「『おーい、海人』って感じですけどね!」と乗っかってから、「親子の日常をお楽しみいただければ」とアピール。長澤は「劇中で描かれる親子の日常を、皆さんの日常の中にも取り入れていただけたらうれしいです。『おーい、海人』あ、違った! 『おーい、応為』は映画館で観ていただきたい作品です」と笑みをこぼし、イベントの幕を引いた。
「おーい、応為」は全国で上映中。
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Shailesh Pal @Shailes01706011
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