東野圭吾の小説「クスノキの番人」アニメ映画化、監督は「HELLO WORLD」の伊藤智彦

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東野圭吾の小説「クスノキの番人」がアニメーション映画化。「HELLO WORLD」の伊藤智彦が監督を務め、2026年に劇場公開されるとわかった。東野の原作がアニメ映画化されるのは初となる。

映画「クスノキの番人」超ティザービジュアル

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「クスノキの番人」原作書影

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本作は、“その木に祈れば願いが叶う”と伝えられるクスノキの番人になった青年の物語。理不尽な解雇により職を失った直井玲斗は、追い詰められた末の過ちで逮捕されることに。しかし突如現れた弁護士に「依頼人の指示に従うなら釈放する」と告げられる。そして彼の前に現れたのは、大企業・柳澤グループの発展に大きく貢献してきた人物で、亡き母の腹違いの姉だという柳澤千舟。彼女は玲斗に、月郷神社に佇むクスノキの番人になることを命じるのだった。

劇中では番人となった玲斗が、クスノキに定期的に足を運び続ける男・佐治寿明、その娘で父の行動を不審に思う大学生の優美、家業の継承に葛藤する青年・大場壮貴など境内を訪れる人々と出会う様子がつづられていく。アニメーション制作は「思い、思われ、ふり、ふられ」「かがみの孤城」のA-1 Picturesが担う。

東野は原作を執筆した当時を「いつも以上に空想力を必要としました」と振り返り、「超自然的な現象が頻繁に出てくるからで、実写化するのは難しいだろう、と執筆しながら考えていました。アニメーションになれば素晴らしいのでは、との思いが出てきたのはそういう流れからです。このたび、その夢が実現することになり、心よりありがたく感じております」とコメント。伊藤は「この映画を通して『今の自分を形作っているものに感謝を告げる』。これが今回の自分の目標です。それは両親に、ということだけでなく普段関わっている人や昔お世話になった人、一瞬だけ現れてはいなくなった人もまるっと全てに」と語った。

「クスノキの番人」の配給はアニプレックスが担当する。

東野圭吾 コメント

小説を書く手法は作家によってそれぞれだと思いますが、私の場合、まずは頭の中で映像を思い描き、それを文章化していきます。だから作品の舞台となる土地には必ず参考にした場所があり、登場人物たちにもモデルがいることが多いです。「クスノキの番人」も、そのようにして書き上げた作品ですが、いつも以上に空想力を必要としました。超自然的な現象が頻繁に出てくるからで、実写化するのは難しいだろう、と執筆しながら考えていました。アニメーションになれば素晴らしいのでは、との思いが出てきたのはそういう流れからです。このたび、その夢が実現することになり、心よりありがたく感じております。私の空想力をはるかに超えた映像作品となっているに違いなく、今から楽しみにしています。

伊藤智彦 コメント

人はあっけなくいなくなるし、現状が永遠に続くことなんてあり得ない。ここ数年で自分が強く考えていることです。
個としての人間はとても脆弱で、遺伝子を残すという方法でそれを乗り越えようとしているのが動物的な対策なのだと思います。自分も40歳を過ぎ、残される側から残す側の気持ちを分かるようになってきました。それは単なる遺伝情報ということではなく、技術や精神性などといったことに関してもです。
この映画を通して「今の自分を形作っているものに感謝を告げる」。これが今回の自分の目標です。それは両親に、ということだけでなく普段関わっている人や昔お世話になった人、一瞬だけ現れてはいなくなった人もまるっと全てに。
そしてこの気持ちを次の世代にバトンを送りたい、そう考えています。
監督 伊藤智彦

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©東野圭吾/アニメ「クスノキの番人」製作委員会

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norikichishio @norikichishio

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