「街の小さな映画館」再建1周年、塚本晋也が火災から復活した小倉昭和館を訪問

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野火」「斬、」「ほかげ」などを手がけた映画監督・塚本晋也がミニシアターの魅力を伝える動画企画「街の小さな映画館」の第19回が、YouTubeで解禁された。今回は福岡・小倉昭和館が舞台に選ばれた。

「街の小さな映画館」のロゴとイラスト。

「街の小さな映画館」のロゴとイラスト。

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小倉昭和館は、北九州市では唯一の一般上映の既存単館映画館で、現存する中では福岡県内でもっとも古い歴史を持つ。1939年に芝居小屋兼映画館として創業され、2022年8月10日には地区一帯を襲った大規模火災によって焼失。その後、多くの映画人、地元内外のファンからの応援の声を受けて2023年12月に再建・復活を果たした。12月19日で再建1周年を迎える。

映像は館主・樋口智巳の「戦前、娯楽の少ない時代に『街の人々の喜ぶ顔が見たい』と私の祖父が家業として創業いたしました」という言葉から始まる。そして火災での焼失を免れたネオン看板、温かみのある木が使われたロビー、映画人の名前が刺繍された座席、新たに導入された35mm映写機などが映し出されていく。樋口は火災からの再建の経緯、応援団長であるリリー・フランキーの存在、映画館で映画を体験することの意義、支えとなる観客への感謝も語っている。

塚本はこの劇場について「以前の昭和館は2スクリーンで、2つのシアターをつなぐ裏道は屋根裏にあり、秘密基地のようで、次に訪れた時は、そこに入れてもらうよう頼もうと思っていた」「秘密基地に訪れる夢は叶わなかったけど、樋口さんの多大な努力と多くの人の協力で、素晴らしい劇場に生まれ変わりました」とつづった。

※塚本晋也の塚は旧字体が正式表記

コラム

「街の小さな映画館」第19回 小倉昭和館

塚本晋也 コメント

以前の昭和館は2スクリーンで、2つのシアターをつなぐ裏道は屋根裏にあり、秘密基地のようで、次に訪れた時は、そこに入れてもらうよう頼もうと思っていた。消失した後再建された映画館は1スクリーンになったが、訪れて見渡した外観は、以前の映画館を彷彿させすぐに親しみがわいた。秘密基地に訪れる夢は叶わなかったけど、樋口さんの多大な努力と多くの人の協力で、素晴らしい劇場に生まれ変わりました。
再建、あらためておめでとうございます。

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