戦時中に生まれた西畑保は十分な教育を受けることができず、読み書きができないまま大人に。彼は自分を支え続けてくれた最愛の妻・皎子への感謝を手紙で伝えようと夜間中学に通い、ラブレターとしてその思いをしたためる。この夫婦のエピソードは2003年に朝日新聞で紹介され、創作落語などさまざまな形式で世間に広まった。
鶴瓶が保、原田が皎子を演じる。明るく愛に満ちた夫婦像を二人三脚で作り上げていく。監督・脚本は「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」「今日も嫌がらせ弁当」、ドラマ「舟を編む ~私、辞書つくります~」などで知られる
「35年目のラブレター」は現在、鋭意撮影中。鶴瓶、原田、塚本、そして物語のモデルとなった西畑保のコメントは以下に掲載した。鶴瓶と原田からは直筆でのコメントも到着している。
笑福亭鶴瓶 コメント
西畑保さんのことは弟子のノンフィクション落語で字が書けない話だと大まかには知っていましたが、オファーをいただいて映画の脚本を読んで面白そうと思いましたし、その後原田さんが妻役だと聞いて「ぜひ!」とお伝えしました。原田さんには僕が旦那で気の毒ですけど…(笑)。全然喋らなくてもいいなって思える空気で、完全に夫婦になってます。
先日、西畑保さんに実際にお会いしました。歳を重ねてから何かいいものを手に入れた人って、なんか嬉しそうなんです。そこが一番大事です。嬉しそうなんですね。「字」を書いたことで人生が豊かになって、それだけ努力もされて…凄く素敵な方でした。
粛々と気張る必要なく淡々と過ごしていった結果に、幸せがある。そう思って撮影に臨んでます。何度も言いますが、原田さんと一緒に演技できるのが嬉しいですね(笑)。
原田知世 コメント
脚本を読んで本当にすごく素敵なご夫婦のお話だと思いました。舞台が奈良県なので関西弁での演技が少し不安でしたが、鶴瓶さんと夫婦役をやらせていただくこんなチャンスはないと思い、参加させてもらうことを決めました。
この作品に出会ってはじめて映画の元となった西畑保さんの実話を知りました。大人になってからでも何かを始めて、達成することができるのだと希望が持てるお話です。
物語自体は日常が描かれています。だからこそ、鶴瓶さんと一緒に夫婦の空気感やテンポを大切にしています。ワンシーンの積み重ねひとつひとつが、最後に大事な思い出のひとつひとつになる。そういう作品だと思って、鶴瓶さんをずっと見つめていろいろ発見したいですし、その時間を大事にしようと思います。
西畑保 コメント
僕の人生が映画化されると聞いた時、驚きました。夢かと思いました。初めて鶴瓶さんの名前を聞いてあの有名な方なのかと、それも夢のようでした。この映画を沢山の方々に見てほしいです。今から心がわくわくしています。そのために長生きしたいです。
塚本連平 コメント
西畑保さんの人生を知り、そのラブレターを読み、絶対に映画にしたいと思いました。コロナ禍で保さんに電話で何度も取材してから4年目、ついにクランクインを迎えます。思い描いていた夢のキャスティングが実現し、撮影は期待と喜びしかありません。夫婦の物語、家族の物語、絆の物語、学ぶ事、夜間中学、戦争、普通って何? 幸せって何? そして、可能性の物語。保さんの人生を通して、多くの伝えたい事を全て入れました。大笑いして、大泣きして、優しくて、素朴で、心に残る映画。観終わって誰かに感謝を伝えたくなる、そんな映画を目指します。
ツイ @iianemoneii
When "35-nenme no Love Letter" was first announced on 1st March this year, it said that they were undergoing filming then, but wouldn't that have overlapped with Spirited Away rehearsals🥹🥹
https://t.co/39wVJuhtdb