笑福亭鶴瓶が原田知世＆上白石萌音の関西弁を称賛、重岡大毅「ありがとうと言いたくなる」

映画「35年目のラブレター」の公開記念舞台挨拶が3月8日に東京・丸の内TOEIで行われ、キャストの笑福亭鶴瓶、原田知世、重岡大毅（WEST.）、上白石萌音、主題歌を担当した秦基博、監督の塚本連平が登壇した。

実話をもとにした本作は、十分な教育を受けることができず、読み書きができないまま大人になった西畑保が、長年連れ添う妻への感謝を手紙で伝えようと奮闘する物語。定年退職を機に夜間中学に通い始める保を鶴瓶、最愛の妻である皎子（きょうこ）を原田が演じ、若かりし頃の西畑夫妻役で重岡と上白石が出演した。

鶴瓶は「いい映画ですよね。1回、2回だけではなく3回、4回と観に行っていただきたいと思ってます」、原田は「こんな素敵な作品に参加させていただいたことを本当に心から幸せに思ってます。多くの方に届くようにという気持ちでいっぱいです」と挨拶。塚本は、自身の妻が本作のモデルである西畑のエピソードをテレビで目にしたことが映画化のきっかけであることを明かし「うちの妻と子供たちにも“ありがとうさん”と言いたいです」と劇中の皎子のセリフを用いて感謝を述べた。

重岡は「“ありがとう”と言いたくなる映画だなと思いました。監督がご家族の方に言っているのを聞いて、誰かが言っているのを聞くのもいいなと思うというか……この気持ちの連鎖がもっと日本全国に起きるといいなと思ってます」と口にする。また鶴瓶は関西弁での演技に挑戦した原田と上白石に対し、「2人の関西弁、めちゃくちゃいいよな」と称賛。2人から「ありがとうさん」と感謝され、笑顔を浮かべる。

イベントでは、全国各地の試写会での感想がバックパネルに集められた。「家族の優しさを感じ、笑いあり涙ありでハンカチなしでは見られませんでした。この春一番素敵な映画だと思います」という感想に対して、鶴瓶は「うれしいです。うちの嫁も昨日観てきて、すごくよかったって言うんです。そんなこと普段言わないんですよ、あんまり」と口にする。原田は「皎子さんはもともと情に深い人なんだと思うけど、保さんと出会ってとにかく力になってあげたいと自然とどんどん湧きあがってきた、努力ということではない単純に心が動いたというか、それが愛になったということなのかなと思ってます」と言及し、「鶴瓶さんの演じる保さんがいたから皎子さんになれたのだと感じています」と回想した。

重岡は「この映画のメッセージである“何歳になっても遅いということはない”ということを、僕も信じてるつもりです」と述べ、「この作品に出会えて本当に感謝してます。ありがとうさん」とコメント。上白石は「生きていればいろいろなことがありますけど、なるべく人のいい面、“ええとこ”をみて生きていきたいな、そうしたら大きな愛に出会えるんだということを教えてくれる映画だなと思います。私も知世さんと一緒で、ただただ（重岡の）横にいて隣にいるだけで皎子さんになれて、台本に書かれている文字だけでなく心の底から気持ちが出てくるようになったのでそれは本当にシゲちゃんのおかげだって思って……ありがとうさん！」と感謝を伝える。

本作の主題歌「ずっと作りかけのラブソング」を書き下ろした秦は「ラブレターを書くということが、文字を書ける書けない以前に、胸にあるものを形にするってことってすごく難しいことだと思ってて、歌を作ることと似ているのかなと思いました。映画と出会えたことで僕もこの曲と出会えました」と語った。

「35年目のラブレター」は、全国で公開中。