斎藤工が語るオープンイヤー型デバイス「耳スピ」の未来「寝るとき以外着けておけるイヤフォンの新常識になっていくかも」

斎藤工が1人4役でロックバンド・MIMISPIのメンバーを演じた「耳スピ」のCMが放映中だ。没入ではなく「共存(Co-being)」をコンセプトにしたプロダクトおよびサービスを企画・開発するNTTグループ初の音響ブランドnwm(ヌーム)が手がける「耳スピ」は、耳をふさがないオープンイヤー型のイヤフォンシリーズ。NTTの独自技術で音漏れを気にすることなく、まるでスピーカーのような解放感と臨場感のあるサウンドを体験できることから耳スピーカー、略して耳スピという愛称で展開されている。

「耳スピ」に出会い、周囲の音をシャットアウトすることが必ずしもイヤフォンの正解ではないことに気付いたという斎藤。nwm(ヌーム)のアンバサダーであり、「耳スピ」を普段から愛用している彼に、音を楽しみながら周囲とつながることができる「耳スピ」の魅力を聞いた。また俳優、映画監督として活躍する斎藤ならではの視点から、「耳スピ」の未来も語ってもらった。

取材・文 / 小林千絵撮影 / 梁瀬玉実
スタイリング / Yoppy Yohei Yoshidaヘア / TOMOKO SATOメイク / NAO YOSHIDA

nwm(ヌーム) | 耳スピ 「初耳」篇

斎藤工がアンバサダーに就任!nwm(ヌーム)とは?

「nwm」ロゴ

変化するライフスタイルの中で自分と周囲の世界をシームレスにつなぐために生まれたNTTグループ初の音響ブランド。“共存(Co-being)”をコンセプトに、オープンイヤー型イヤフォン「耳スピ」を開発している。

「耳スピ」とは?

耳をふさがないオープンイヤー型のイヤフォンシリーズ。まるでスピーカーのような解放感と臨場感のあるパワフルなサウンドを体験できることから耳スピーカー、略して耳スピという愛称で展開されている。音を聴きながら、周囲の音も聞くことができるのが特徴。音漏れを抑えるNTT独自の「PSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)技術」により、周囲を気にすることなく満足のいく音質・音圧を楽しむことができる。また「nwm ONE」「nwm DOTS」のマイクには周囲の音をカットして自分の声だけを届ける特許技術「Magic Focus Voice」が搭載されている。

斎藤工 インタビュー

音楽を聴きながら、街の音を聞くこともできる

──「耳スピ」のCMで斎藤さんは1人4役でロックバンド・MIMISPIを演じられました。撮影はいかがでしたか?

僕の見た目を作ってくれるチームが本当に素晴らしかったので、実は4変化する大変さは全然なくて。時代劇に出演するときに役の扮装をした自分を見ると、その時代に生きている気がしてくるんですが、それと同じような感覚。今回のCMでも、衣装もヘアメイクも四者四様にしていただいたので、自分はそれに順応して楽しんでいくだけという感じでした。今の時代、生成AIなどを使えば簡単にできちゃうことだと思うんですけど、衣装やヘアメイクで4人を分けるというアナログな手法で挑んだので、各セクションの職人さんと顔を合わせて、一緒に作るというエネルギーが宿ったかなと思います。

1人4役でロックバンド・MIMISPIを演じた斎藤工

1人4役でロックバンド・MIMISPIを演じた斎藤工

──CMではバンドメンバーとして4パートの役を演じられましたが、もしご自身がバンドを組むならどのパートをやりたいですか?

リズム隊に惹かれるところがあるのと、自分のタイプ的にはフロントじゃないと思っているので、ベースかドラムですかね。リズムを作る役割が魅力的だなと思います。でも楽器ができないので……。

──意外ですね。CMでは自然に楽器を触られていたので、経験があるのかと。

ギターは見よう見まねで触ったことはあるんですが「弾ける」というレベルではないですし、ほかの楽器は今回初めて触れたくらいでした。

──そんなふうにはまったく見えませんでした。

そう見てくださっていたなら、それは監督の力ですね(笑)。

「nwm DOTS」マスタードイエローを装着した斎藤工。「nwm DOTS」は付属の専用チップを付け替えることで自分の耳に合うカスタマイズが可能。片耳約8gと軽量で疲れにくいのもポイント

「nwm DOTS」マスタードイエローを装着した斎藤工。「nwm DOTS」は付属の専用チップを付け替えることで自分の耳に合うカスタマイズが可能。片耳約8gと軽量で疲れにくいのもポイント

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──斎藤さんがアンバサダーを務めている音響ブランド「nwm」の「耳スピ」シリーズは、オープンイヤー型のイヤフォンです。まるでスピーカーのような解放感と臨場感のあるサウンドを体験できることから耳スピーカー、略して耳スピという愛称で展開されています。CMはもちろん、取材中の今も実際に「nwm DOTS」を着けていらっしゃいますが、着け心地はいかがですか?

すごくいいです。耳をふさがないので音楽を聴きながら、街の音を聞くこともできて、危険も回避できます。僕も散歩するときなどに使っているんです。今まではイヤフォンを外さなきゃいけないような場面でも、「耳スピ」は日常を妨げることがないのでそのままでいられる。ずっと装着していてもストレスにならないので、寝るとき以外着けておけるイヤフォンの新常識になっていくかもしれない。ぜいたくな使い方ですけど、場面によって「nwm ONE」や「nwm DOTS」を使い分けるのもいいですよね。

──日常的に使われているんですね。

はい、もう手放せないですね。僕が一番よく使うのは「nwm ONE」のライトグレイなんですが、撮影現場に持っていくと「それ、何?」と興味を持たれて。実際に着用してもらうと、流れている音は聞こえるし、でも環境音も聞こえるしという新しい感覚を味わってもらえる。しかもオープンイヤー型なのに、「耳スピ」は音漏れもしない。デザイン性がいいのはもちろん、性能のよさ、機能性に惹かれるみたいなんです。しかも皆さんが予想されていた値段の半分くらいの価格だそうで「だったら買おう」って。2台くらいは売れましたよ(笑)。

──まさに広告塔に。

はい。

「nwm ONE」ライトグレイを装着した斎藤工。2wayドライバーを搭載し、豊かな低域からクリアな高域まで楽しめる高音質サウンドを実現している

「nwm ONE」ライトグレイを装着した斎藤工。2wayドライバーを搭載し、豊かな低域からクリアな高域まで楽しめる高音質サウンドを実現している

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環境音があったからといって映画体験が損なわれるわけじゃない

──オープンイヤー型イヤフォンは、コロナ禍でオンライン会議や授業が増えるなど、ライフスタイルに変化があったことで近年注目度が世界的に高まっているそうです。斎藤さんはこれまで、オープンイヤー型のヘッドフォン、イヤフォンの必要性を感じたことはありましたか?

今までヘッドフォンを使うのは、移動中や楽屋での待ち時間に、コンパクトなプレイヤーで映画を観るというタイミングが一番多かったんです。だから没入感が欲しくて、ノイズキャンセリング機能がついているものなど、いかに周囲の音をシャットアウトできるかを優先して考えていました。でも「耳スピ」を使ってみて、環境音があったからといって映画体験が損なわれるわけじゃないんだということに気付いたんです。映画館やライブ会場って、隣の方の飲み物を飲んでいる音などが自然と耳に入ってくるじゃないですか。それも含めてライブ感。だからすべてオフにするのは必ずしも正解ではないのかなと。少なくとも、自分が日常的に触れているコンテンツは、環境音も込みで体験になっているんだなと、考えが変わりました。

──では、今は待ち時間に楽屋で映画を観るときなどにも「耳スピ」を?

はい。そういうときは有線の「nwm WIRED」を使っています。

──実際、それでも映画体験は損なわれない?

まったく損なわれないです。それでいて楽屋をノックする音も聞こえるし、日常的な会話もできるので便利ですね。しかも、本当に耳の近くにスピーカーがあるような音が聞こえるのに、音漏れはしない。魔法みたいな次元の技術だなと、本当に驚いちゃいました。季節的にも、夏場はヘッドフォンタイプで完全に耳をふさいでしまうと蒸れてしまうこともあるし、完全に耳を閉じない形は、これからの季節により活躍しそうですよね。

──今おっしゃったように、耳の近くにスピーカーがあるようなパワフルなオーディオ体験ができることも「耳スピ」の魅力です。実際に使用している中で、音質のよさを実感した場面はありますか?

映画やドラマをスマホで観ることがあるのですが、その際に「耳スピ」を使うと、スピーカーを工夫して配置している自宅の環境に近い臨場感や奥行きが味わえることに気付きました。映画関係の人や音楽関係の人など、いわゆる“業界の人”にも愛されるんじゃないかな。

──実際、斎藤さんも業界の方に薦めて、その方々が買われたわけですもんね。

そうそう。

斎藤工と「nwm ONE」ライトグレイ。現場に持っていくと「それ、何?」と興味を持たれるそう

斎藤工と「nwm ONE」ライトグレイ。現場に持っていくと「それ、何?」と興味を持たれるそう

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耳の鼓膜に向けた音というよりも、“その人”に向けた音のような感覚

──普段から「耳スピ」を使用されているということですが、デザイン性についてはどう感じていますか?

僕が愛用している「nwm ONE」はスタイリッシュで抜け感があって、普通のヘッドフォンとはまた違う雰囲気になります。耳に着けているときも目立つんですが、特に僕がライトグレイを使っていることもあって、首にかけているときにもけっこう目立つんですよ。だからそれに合わせてファッションを決めることもあります。そういう意味では立派なファッションアイテムの1つになっている。「nwm DOTS」もイヤーカフのような感覚で使えますよね。特に女性は耳元に色があるということが男性以上に自然だと思うので、使いやすいんじゃないかな。

円を用いたアイコニックなデザインの「nwm DOTS」。軽量で疲れにくく、旅行や長時間のフライトなどでも活躍する。「nwm DOTS」「nwm ONE」のマイクには周囲の音をカットして自分の声だけを届ける特許技術「Magic Focus Voice」が搭載されているのでオンライン会議にもぴったり

円を用いたアイコニックなデザインの「nwm DOTS」。軽量で疲れにくく、旅行や長時間のフライトなどでも活躍する。「nwm DOTS」「nwm ONE」のマイクには周囲の音をカットして自分の声だけを届ける特許技術「Magic Focus Voice」が搭載されているのでオンライン会議にもぴったり

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──実際、今日も衣装に合わせてマスタードイエローの「nwm DOTS」を使用されていますもんね。

そうなんです。ファッションになじむという点で1つ思ったことがあって。ファッションアイテムにもなるデザインが素敵だし、音漏れもしないから音を流してもバレないじゃないですか。だからあえて大事な商談中に落語を聴くとかもできちゃうかもしれない(笑)。会話しながら、どこかから指令をもらえるレベルだから、スパイ活動とかも。そういう意味でもいろんな使い方ができるのかなと思います。

──スパイ活動以外で(笑)、斎藤さんは「耳スピ」をどういう場面で使いたいと思いますか?

あとは映画のMA(音の調整や整音などの作業)でも活躍しそうだなと思いました。映画だと、映画館の中央に座っている人に向けて、空間に円状に音をつけていくという作業をするのですが、この「耳スピ」の音質って、それにちょっと近いなと感じて。耳の鼓膜に向けた音というよりも、“その人”に向けた音のような感覚。だから映画や音楽のエンジニアの作業の仕上げにも得をもたらすことができそうだなと思いました。