佐藤愛子のエッセイを前田哲&草笛光子で実写映画化、世の中への怒りをつづる90歳描く

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佐藤愛子のエッセイ「九十歳。何がめでたい」「九十八歳。戦いやまず日は暮れず」の実写映画化が決定。「老後の資金がありません!」の前田哲が監督を務め、草笛光子が主演を担う。

佐藤愛子役の草笛光子。(c)2024『九十歳。何がめでたい』製作委員会 (c)佐藤愛子/小学館

佐藤愛子役の草笛光子。(c)2024『九十歳。何がめでたい』製作委員会 (c)佐藤愛子/小学館

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数々の文学賞を受賞してきた佐藤愛子が作家生活を引退して来客もなくなり、鬱々と過ごしていたところに、冴えない中年の編集者・吉川真也がエッセイの依頼を持ち込んでくるところから話は展開。ヤケクソで始めた連載エッセイで世の中への怒りを赤裸々につづったところ、愛子の人生は90歳にして大きく変わっていくことになる。

草笛光子 (c)2024『九十歳。何がめでたい』製作委員会 (c)佐藤愛子/小学館

草笛光子 (c)2024『九十歳。何がめでたい』製作委員会 (c)佐藤愛子/小学館[拡大]

愛子を演じるのは、10月22日に役どころと同じく90歳になった草笛。撮影現場で誕生日祝いのセレモニーを受けて「毎日、老いと闘っていますが、90歳と闘ったら損。闘わないように受け入れて90歳を大事に生きてみようと思います」と述べ、「いよいよクランクインを迎え、大変なことですが、私は私なりに正直に一生懸命やります。大事に演じ大事に生きます」と意気込んだ。前田は「とてつもないヒストリーとパワーを持っておられる佐藤愛子先生と主演の草笛光子さんによる『悲しみを喜びに、苦しみを楽しみ』に変えてしまう、ハートならぬハードウォーミングな作品を作り上げたいと思います」と述べている。企画・プロデュース担当の岡田有正、佐藤のコメントは下部に記載した。

10月26日11時には本作の公式LINEを開設。特別コンテンツや、本作の詳細情報などを公開する予定だ。IDは「90_medetai」で検索しよう。

映画「九十歳。何がめでたい」は2024年6月21日に全国で公開。

岡田有正 コメント

2023年10月22日に90歳になられた松竹歌劇団出身の草笛光子さんが松竹の配給映画で初主演する。めでたい。今年は松竹で数々の名作を撮られた小津安二郎監督の生誕120年でもある。めでたい。前田哲監督と草笛光子さんとは映画「老後の資金がありません!」からのご縁で、また一緒に映画を作れるのは幸運でしかない。原作は佐藤愛子先生の「九十歳。何がめでたい」。佐藤先生はなんと今年100歳になられる現役作家! なんともめでたい! 名だたる監督達に愛され、年齢を重ねるたびに魅力的になられる草笛光子さんの姿を再びスクリーンで見ることができる喜びたるや。いや、本当にめでたい! めでたい映画になる予感しかしない。今なお現役でチャレンジしている草笛光子さんの姿を、市川崑監督に見せたい。成瀬巳喜男監督に見て貰いたい。叶わぬ願いではあるが、同時代に生きている我々は見ることができる。すばらしいスタッフと豪華キャストが集結してくれています。2024年6月21日のめでたい公開をお楽しみに。

佐藤愛子 コメント

佐藤愛子 (c)佐藤愛子/小学館

佐藤愛子 (c)佐藤愛子/小学館[拡大]

草笛光子さんには50年ほど前に対談でお目にかかったことがあり、その際、お互い別れた夫の悪口を言って大いに盛り上がったのを覚えています。
今回、映画化にあたって、実に久し振りに二度お目にかかりましたが、相変わらずお綺麗で、私とはまるで違う。私はあんな上品じゃありませんからね。
この厄介な私を演じるなんて、大変だなァ、気の毒だなァと同情申し上げたい気持ちでいっぱいです。

九十歳を過ぎ、「晩鐘」という小説を書いた後は、もう私の胸の中にあるものを総ざらえで出し切ったと思って、
毎日ぼんやり過ごしていたんですが、そんな時に女性セブンから連載エッセイの依頼がありました。
特に新しいことを考えて書いたわけでも、何か特別な思いを込めたものでもなく、
相も変わらず憎まれ口を叩くという、そんな気分でしたかね。私はいつも自然体を心がけているだけです。

そんな「九十歳。何がめでたい」を原作にして、どんな妙ちくりんな作品が出来上がるのやらと楽しみにしています。

草笛光子 コメント

あっという間に90と言う数字が目の前にやってきました。
みなさんに「90歳おめでとうございます」と言われるので、私90歳?なんですよね?笑
毎日、老いと闘っていますが、90歳と闘ったら損。闘わないように受け入れて90歳を大事に生きてみようと思います。90歳は初めてで最後、大事な一年を大事に生きます。

そんな年に佐藤愛子先生を演じることになり、「まさか! とんでもないことになりました!」という想いです。
佐藤愛子先生の明快に物事をおっしゃる作品は、とても気持ちが良いと思っていましたので、そのリズムを軸にして演じたいと思っています。

いよいよクランクインを迎え、大変なことですが、私は私なりに正直に一生懸命やります。
大事に演じ大事に生きます。

前田哲 コメント

原作者の佐藤愛子先生は仰いました。
「エッセイなんて映画にならないわよ」
それが、映画になります。
だからこそ、面白いのです。
とてつもないヒストリーとパワーを持っておられる佐藤愛子先生と主演の草笛光子さんによる「悲しみを喜びに、苦しみを楽しみ」に変えてしまう、ハートならぬハードウォーミングな作品を作り上げたいと思います。
生きて苦あり、笑えば幸あり。満足感と幸福感に満たされる。老いを楽しみ、幸せに日々を生き抜くヒント満載の映画です。
お楽しみにお待ちください。

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てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u

佐藤愛子のエッセイを前田哲&草笛光子で実写映画化、世の中への怒りをつづる90歳描く https://t.co/WhRky8uz1s

前田「佐藤愛子先生と主演の草笛光子さんによる『悲しみを喜びに、苦しみを楽しみ』に変えてしまう、ハートならぬハードウォーミングな作品を作り上げたいと思います」

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