「ナックルガール」ボクサー演じた三吉彩花、半年間の過酷なトレーニングに「感無量」

Amazon Original映画「ナックルガール」が本日10月25日に第36回東京国際映画祭で上映。東京・TOHOシネマズ 日比谷で行われた舞台挨拶にキャストの三吉彩花、窪塚洋介、前田公輝、監督のチャンが登壇した。

JGstreet原作、Daywalker作画のウェブトゥーンをもとに日韓共同制作された「ナックルガール」。唯一の家族である妹が失踪し、その裏に見え隠れする謎の犯罪組織の存在に気付いたボクサーの橘蘭が、命を懸けた戦いに挑むさまが描かれる。蘭を三吉、犯罪組織のボス・白石を窪塚が演じ、蘭を心配しながらも協力する元恋人・神谷に前田が扮した。

三吉は美しい背中を大胆にのぞかせた、タイトなブラックドレス姿で登場。日本語のほか韓国語でも挨拶すると、隣のチャンが「本当に素敵です！」とたたえる。また窪塚は犯罪組織のボス役と紹介され「本当はいい人なんです」と話して笑わせつつ、英語でもスピーチ。前田は「『ナックルガール』の魅力が少しでも伝わる時間になればいいなと思います」とほほえんだ。

チャンは「こんにちは。『ナックルガール』のチャン監督です。よろしくお願いします！」とまず日本語でチャーミングに挨拶して場を和ませ、「今この場に立つことができて胸がいっぱいです。映画をご覧になって、周囲の方々にたくさんお話しいただけたらうれしいです。でももし面白くないと感じても、隣の人に話さないでくださいね」と茶目っ気たっぷりに語り、キャスト3人も頬をゆるませた。

主役に抜擢された際の思いを問われた三吉は、「橘蘭としてこの作品をかき回して、引っ張って、革命を起こせるのかという、不安と緊張とでぐちゃぐちゃな感情でした」と率直な思いを明かしつつ、「オファーをいただいたときに率直にうれしい思いでしたし、世界配信ということで全世界のたくさんの方に観ていただける作品なので、緊張がありながらもすごく気合いの入った……」と次第にしどろもどろに。多言語が飛び交うトークセッションに頭が混乱してしまったようで、窪塚と前田に「いけてました？」と確認して笑いを誘った。

白石は原作にはないオリジナルキャラクター。窪塚はチャンから熱烈なオファーを受けて出演したという。窪塚は「原作ものですが、ほぼオリジナルなんじゃないかという脚本に仕上がっていると感じました」と前置きしつつ、「原作にない役でオファーをいただいて率直にうれしかったのと、日本と韓国の合作でどういうものができあがるのかというワクワク感が大きかったので、ぜひ参加したいなと素直に思いました」と語る。またチャンについて「現場ではビシッとしていますが、ごはんとかに行くと言葉の壁を越えるチャーミングさを見せてくれる方。いい関係性が今も続いていることもうれしいです」と話すと、横の三吉と前田もにっこりとうなずき、現場の雰囲気のよさをうかがわせた。

前田は自身の演じた神谷について「正義感が強く情にも熱く、ずるいところで登場するキャラクター。演じられたことにとても感謝しています」と紹介しつつ、「彼の完璧すぎないところというか、悪の組織に立ち向かうけど、張り巡らされた緊張感がアクションにも乗っているんじゃないかと思いながら、演じさせていただきました」と役作りについて明かした。

激しいアクションが見どころである本作。半年間にも及んだトレーニングについて、三吉は「私はボクシングも初めて触れたので、基礎練習から始めて。大人数でアクションをするシーンがたくさんあるんですが、前田くんをはじめほかのキャストの皆さんと5、6時間くらい体育館で毎日毎日練習を重ねていく中で、チームワークが良くなっていきました」と述懐する。過酷なトレーニングをやりきれたことを「感無量」と表現しつつ、「日本と韓国のアクションチームやトレーナーさんが、先陣を切って教えてくださった。この『ナックルガール』が皆さんに力強く届いてほしいという気持ちがみんなにあったからこそ、乗り越えられたと思います。細かい部分で大変なところはたくさんありましたが、今思うとやりきれてよかったなと思いますし、作品にその努力が見えていたらうれしいです」と感慨深げに話していた。

「ナックルガール」は、Prime Videoで11月2日より世界独占配信。

Amazon Original映画「ナックルガール」予告編