自分の人生を映画に、映画監督の安楽涼が私的な物語紡いだ「夢半ば」11月公開

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「1人のダンス」「追い風」で知られる安楽涼の最新作「夢半ば」が、11月12日より東京・ポレポレ東中野にてレイトショー公開される。

「夢半ば」メインビジュアル

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「夢半ば」

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「1人のダンス」では親友との間で起きた実際の喧嘩を、「追い風」ではラッパーとして活動する幼なじみの実話をベースにするなど、自らの人生や体験をもとに本人が出演する形で映画を撮り続けてきた安楽。「夢半ば」は自ら演じる映画監督の安楽を主人公に脚本を書き上げた作品だ。

「夢半ば」

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30歳を目前に控え、映画が撮れなくなってしまった安楽。友人たちは地元の西葛西を離れ、同棲して4年になるみちことは結婚の話も浮上していた。今撮りたいものがわからず、友人と掲げた夢も道半ば。安楽は“撮ること”を通して自らを模索する。撮影は安楽の地元である西葛西を中心に実施。限りなく実人生に近い私的な物語が紡がれる。

「夢半ば」

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安楽は「映画を撮る事だけが自分の幸せなんだと信じて走ってきました 。30歳までに上手くいかなければ映画を続ける事について考え直そうと、誰かに言う事もなく苛立ちながら作り続けてきました」と述懐。「夢半ば」について「30歳になる前日に脚本を書きあげました。今までは怒りを根底に映画を作ってきましたが、本作は怒りより喜びと向き合って映画にしました。1人で作り続けていく中で出逢っていった仲間との喜びについて。楽しみにして頂けたら幸いです」と語っている。

「夢半ば」

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また、みちこを演じた大須みづほは「安楽涼は、自身の人生を映画にしてきた。その映画に、ついに、いよいよ、しっかりと加わってしまったという後戻りできない怖さがあります。この映画をみられたあと、わたしはどのように街を歩いていいのかよく分かりません(笑)。フィクションでもあるし、本物でもある。 私的な映画に見えるけど、だだっ広くて一途な映画への愛が詰まっていると思います」とコメントしている。

安楽と大須のほか、DEGRYUICHI長尾卓磨ジジ・ぶぅ柳谷一成MEEKAE大宮将司江田來花片山享、そして犬のジンとクーが出演。「春原さんのうた」で安楽と大須をキャストに起用し、「夢半ば」ではメインビジュアルのスチルを担当した映画監督・杉田協士、本作の音楽を手がけた菅原慎一によるコメントも下記に掲載した。

※記事初出時より、表現を一部修正しました

菅原慎一(音楽家) コメント

今作の舞台・西葛西は、自分が生まれ育った浦安の街にほど近く、似ている。映し出されるものに思わず自分の記憶を重ね合わせてしまう。「夢半ば」は安楽さんが人生を捧げたドキュメンタリーだが、そういうことを忘れてしまうほどに、「映画」でもある。希望のイメージが連鎖し、こちらの記憶が書き換えられるようなパワーを持っているからだ。

杉田協士 コメント

両手をポケットから出すことにした。両の手で生きていく。

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読者の反応

杉田協士 @kyoshisugita

安楽涼監督新作『夢半ば』。コメントを寄せています。気づいたら表面のコピーに呼応する裏面のコピーのようになっていました。写真も思い立ってプライベートで撮影していた一枚ですし、安楽さんとの関わりは私にもわからない未知の領域にあります。 https://t.co/MHAh333yxN

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