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今村夏子の同名小説を映画化した本作は、怪しい宗教を信じる両親に育てられた少女ちひろの葛藤を描く物語。芦田がちひろ、永瀬と原田知世がちひろの両親を演じた。イベントの模様は全国10都市19劇場に中継され、兵庫出身の芦田が「今日は楽しんでってや!」とカメラの向こうに呼びかけ、永瀬が故郷・宮崎の方言で挨拶する場面が見られた。
芦田は改めて本作の撮影を振り返り、「監督とそれぞれのシーンやちひろという役について話していくうちに、ちひろになるためのヒントをいただいていた感覚でした。すごく委ねてくださっている感じがしたというか、監督と2人でちひろを作り上げていく感覚が楽しかったです」とほほえむ。また、ちひろを演じるうえで「心の揺れや多面的な部分を表現したいと思っていた」と言い、「ちひろの繊細な心の揺れや葛藤は1人のシーンにこそ表れると私は思っていて、決意や悲しみ、悩みだったりと、ちひろの本音を見せられるような演技ができたらと考えていました」と明かした。
МCから大森組の特徴を問われた永瀬は「俳優部もスタッフも含めて、居心地のいい現場。監督の決断が早いですし、撮りたいものが明確に見えてらっしゃると思います。事前にスタッフと入念な打ち合わせをしていらっしゃると思うんですけど、現場がすごく早く進んでいくので、演者としては余白ができて役に没頭できる時間をいただけてありがたいですね」と感謝。父親役の役作りで意識したことは?という質問には「緑のジャージをどう着ようかな、どう頭にタオルを乗せようかなということですね。原田さんとアイデアを出しあって、こうしたほうがいいんじゃないかと話してました」と答え、観客を笑わせた。
初めて芦田と顔を合わせたときの感想を大森は「うーん……『芦田愛菜ちゃんだー』みたいな(笑)。初対面で固くなりすぎるのが嫌なので、くだけた話とかしてへらへらしていた気がします」と回想。続けて「芦田さんってすごく演技がうまくて、本を読む力もあって、人とコミュニケーションも取れるんだけど、映画監督ってややこしくて、彼女が意図していないものを撮りたくなるんです。芦田さんがおっしゃっていたように、ちひろが1人のシーンはなにかこぼれ落ちるものがあって、そこは僕も好きなんです」と語った。
イベントでは、登壇者たちが「今まで信じていたのに間違っていたこと、勘違いだったこと」をテーマにフリップトークを展開。終盤には、本作のタイトルアートを手がけた清川あさみが登場し、本編でも使用されたタイトルアートを芦田にプレゼントする場面も。星空と木々に囲まれたちひろが水の中に佇む情景が刺繍で表現されており、芦田は「一度写真で拝見する機会があったんですが、すごく作品に引き込まれましたし、刺繍がちひろの繊細な心にリンクしている気がしました。実物を見て圧倒されました!」と声を弾ませた。
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