本作が出品されるのは“アジア映画の窓”部門。昨年は瀬々敬久の「楽園」や、村上も出演したオダギリジョー監督作「ある船頭の話」などが出品された。今回は新型コロナウイルスの影響などを考慮し、会期延期と規模縮小のうえ10月21日から30日に開催される。上映後にはオンラインでQ&Aが実施される予定だ。
出品決定にあたり村上は、現地に赴けない悔しさを明かしつつ「嬉しい限りです。念願の釜山国際映画祭。なんとかウイルスとやらの、地球が設けた小休止ゆえ生身で釜山の絨毯を拝めない現状はほんとうに窮屈で無念ですが、こんなに便利な日本という土地で忘れがちな誠の豊かさとはなにか、己と映画との距離感、社会と映画の結びつき、芸術とは自分にとっていかほど大切なものなのか。そんな機会としては“満喫”していますがそんな事はさておいて、ありがたい限りです。アジア映画の窓、部門。嬉しいです」とコメントした。
芋生は「驚きと嬉しさで胸がいっぱいです。監督スタッフキャスト関わった全ての人に感謝しています。遠くで同じ空を見ている人がいる。ただそれだけでも、この続く夜に光を差すことができると信じています」と述べる。そして外山は、初の釜山国際映画祭への出品について「アジアで最も重要な映画祭に位置付けられる釜山国際映画祭に正式出品されることになり、心から感動しております。村上虹郎と芋生悠の魂の疾走は、海を越えて観客の胸を打つと信じています」と喜びを語った。
また映画祭のプログラマーを務めるパク・スンヨンは、本作を「頼る場所もなく、分かち合える人もない。未来への希望を失った若い男女の成長物語。無気力と激しい感情がクロスするふたりの関係に、我々はいつしか声援を送ってしまう」と評している。
「ソワレ」は東京・テアトル新宿ほかで公開中。
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