なら国際映画祭のラインナップ発表、河瀬直美とジャ・ジャンクーが製作参加した作品も

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なら国際映画祭2020の上映ラインナップの一部が発表された。

なら国際映画祭 ロゴ

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「再会の奈良」

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2010年に河瀬直美が立ち上げたなら国際映画祭。NARAtive ジャパンプレミア上映では、監督・脚本をポンフェイ、エグゼクティブプロデュースを河瀬とジャ・ジャンクーが担当した「再会の奈良」がスクリーンにかけられる。キャストには國村隼ウー・ヤンシュ、イン・ズー、秋山真太郎劇団EXILE)、永瀬正敏が名を連ねた。NARAtive オンライン上映では、過去にNARAtiveで上映された6作品を楽しむことができる。なおNARAtiveは、今後の活躍が期待される若手映画監督と、奈良を舞台に映画を制作するプロジェクトだ。

「ホコリと灰」

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「エンド オブ ラブ」

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「メキシカン・プレッツェル」

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インターナショナルコンペティションにラインナップされたのは、韓国映画「ホコリと灰」、フランス映画「エンド オブ ラブ」、スペイン映画「メキシカン・プレッツェル」、スロベニア映画「栗の森のものがたり」。さらに南アフリカより「シヤボンガ」、カナダより「マーマー ~心の雑音~」、インドより「ウェディングインビテーション」、マレーシアより「ビクティム(たち)」も上映作品に並んだ。

「僕たちと空のあいだ」

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「風の電話」 (c)2020映画「風の電話」製作委員会

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「静かな雨」 (c)2019「静かな雨」製作委員会 / 宮下奈都・文藝春秋

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その年のカンヌ国際映画祭の短編部門と、シネフォンダシオン(学生部門)の受賞作品のみを集めた企画、カンヌ映画祭招待作品。カンヌ国際映画祭のイベントが中止となった本年は、主に2019年の作品からピックアップされた4本が上映される。ユース映画審査員のセクションでは諏訪敦彦の監督作「風の電話」などをラインナップ。ユースシネマインターンでは中川龍太郎の「静かな雨」を上映する。

新型コロナウイルス感染防止のため、今回のチケットは紙での販売はなし。Webでのみ購入可能だ。料金は税込1000円で、別途システム手数料がかかる。明日8月22日13時に、インターナショナルコンペティション、NARA-wave 学生映画部門、カタラン・フォーカスのチケットが発売。そのほかの部門の発売情報は、随時公式サイトで告知されていく。

なら国際映画祭2020は9月18日から22日にかけて奈良・奈良市内各所で開催される。

※河瀬直美の瀬は旧字体が正式表記

なら国際映画祭2020 上映ラインナップ

NARAtive ジャパンプレミア上映

ポンフェイ「再会の奈良」

NARAtive オンライン上映

山崎都世子「びおん」
チャオ・イエ光男の栗
ペドロ・ゴンザレス・ルビオ-inori-」
チャン・ゴンジェひと夏のファンタジア
カルロス・M・キンテラ東の狼
アイダ・パナハンデ二階堂家物語

インターナショナルコンペティション

パク・ヒークワン「ホコリと灰」
ケレン・ベン・ラファエル「エンド オブ ラブ」
ヌーリア・ヒメネス「メキシカン・プレッツェル」
グレゴル・ボジッチ「栗の森のものがたり」
ジョシュア・マゴー「シヤボンガ」
ヘザー・ヤング「マーマー ~心の雑音~」
サウラヴ・ライ「ウェディングインビテーション」
レイラ・チューチエン・ジ「ビクティム(たち)」

NARA-wave 学生映画部門

米澤洸奎「Light・Walk」
橋本根大「東京少女」
黄夢ろ(コウ・ムロ)「早咲きの茜」
団塚唯我「愛をたむけるよ」
宮原拓也「sweep.」
村瀬大智「ROLL」
ツァイ・ジエ・シー「ラニー」
ヤナ・チェルヌハ「6時間」
ラメシュ・ラクシュマン「アーガースワーディ村」
ボ・ハンチョン「漂流」
クララ・ソニエ「The Sound of the Safe」

カンヌ映画祭招待作品

<短編部門>
ヴァシリ・カカトス「僕たちと空のあいだ」
アグスティーナ・サン・マーティン「モンスターゴッド」
<学生部門>
ルイス・クルボアジェ「マノ・ア・マノ」
リチャード・ヴァン「ヒエウ」

ユース映画審査員

<ベルリナーレ・スポットライトージェネレーション>
諏訪敦彦「風の電話」
サミュエル・キシ・レオポ「ロス・ロボス」
イリナ・ツィルク「地球はオレンジのように青い」
レオニー・クリッペンドルフ「コクーン」
カル・アルベス・デ・スサ「私の名前はバクダッド」
<ショートショートフィルムフェスティバル&アジアセレクション>
アルヴィン・リー「種子」
シャーロット・アン・マリエ・ロルフェス「サミラ」
ミ・ミ・ルウィン 「シュガー&スパイス」
レオニー・クリッペンドルフ「お静かに」
クリス・オーバートン「サイレント・チャイルド」

ユース映画制作ワークショップ

制作作品2本

ユースシネマインターン

中川龍太郎「静かな雨」

カタラン・フォーカス

ルシア・アラマニュ「イノセンス」
バレン・フネス「泥棒の娘 ~サラの選択~」
メリチェル・コレル&ルシア・バサリョ「海を渡る映像書簡」
マータ・バジャリ「環状交差点」
アンニァ・ガバロ&アルベルト・デシェウス「ペルセウス座流星群」
ディアナ・トゥセドゥ「サーティ・ソウルズ~精霊たちの森~」
※「環状交差点」と「ペルセウス座流星群」は2本立て上映

※黄夢ろのろは王へんに路が正式表記

ポンフェイ コメント

ポンフェイ

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私は2018年に初めて奈良を訪れ、なら国際映画祭に映画を出品しました。そして、幸運にも賞をいただき、2019年に河瀬直美監督とジャ・ジャンクー監督の協力のもと、奈良県御所市で映画「再会の奈良」を撮影することができました。
作品を楽しんでいていただけることを心から願っています。また、「再会の奈良」では日中の国境を越えた家族の絆を描いています。映画制作の現場でも日本と中国の絆を結ぶことができました。ご覧いただく皆様にもこの絆が伝わり、感じることで、さらなる日中友好の機会になればと思っています。
奈良は美しい風景と豊かな文化と歴史に恵まれたとても魅力的な街です。多くの方が、なら国際映画祭を訪れ、映画を観られること、そして、美しい景色やおいしい食べ物とともに映画祭を楽しまれることを願っています。

ジャ・ジャンクー コメント

ジャ・ジャンクー

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第6回なら国際映画祭の開催を心より喜んでおります。ポンフェイ監督が「再会の奈良」を皆様にお届けできるように、河瀬直美監督と一緒に私も尽力してまいりました。これは奈良を舞台にした日中両国間の交流を描く物語で、皆様に楽しんでいただくこと、そして、中日両国の映画に関わる皆様だけでなく、世界中の映画に関わる人々が、なら国際映画祭を通して交流と映画への愛を深められることを願っております。

河瀬直美 コメント

河瀬直美

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今年で6回目となる「なら国際映画祭」は2年に1度の開催を2010年より続けて、2020年の今年、10年目を迎えます。振り返ればあっという間の出来事のようで、迎えたゲストの数は200名を超えました。実際に奈良に来てもらえないとコンペには招待しないと決め、セレクションしてきた背景には、奈良の土地の魅力を世界に発信するナラティブプロジェクトの存在があります。これは世界の才能ある若手監督の中から選ばれた監督に奈良で映画を製作する権利をお渡しするというものです。今年は中国のジャ・ジャンクー監督と私がプロデュースをし中国の気鋭の新人ポンフェイ監督により「再会の奈良」を完成させ本映画祭でのジャパンプレミアとします。また、例年通り、コンペには若手監督による映画がアジアから3本、ヨーロッパから3本、そして南アフリカとカナダから揃いました。学生映画部門のNarawaveは前回の倍の応募作品の中から選ばれた作品のうち半数は海外の学生によるものです。他にもカンヌ、ベルリン、SSFFとのパートナーシップによりセレクトされた作品群は世界の今を知る貴重なものとなりました。今年のスペシャルスクリーニングはスペインのカタラン地方の女性監督にスポットを当てています。日本からは斎藤工、永瀬正敏、加藤雅也、野村雅夫によりセレクトされた作品がお披露目されます。コロナ禍において、オンラインでの上映も充実させましたのでこちらも合わせてお楽しみください。

ティエリー・フレモー(カンヌ国際映画祭 総代表)コメント

ティエリー・フレモー

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皆さん、こんにちは。カンヌ国際映画祭同代表のティエリー・フレモーです。日本の皆さんにこうしてお話できて光栄です。そして特に、カンヌ映画祭にとって大事な河瀬直美監督にメッセージを送ります。作品を出品し、監督、また審査員としても参加してくださっています。それだけでなく、ほかのアーティスト同様に、映画制作だけでなく、自身のストーリーや美学を用いて、映画が生き続けられるように、今年のような特殊な年でも力を尽くされています。なら国際映画祭が今年も開催されると聞いて、心からうれしく思っています。とても特殊な条件のもとではありますが、それはどの映画祭にとっても同じです。大事なのは開催することです。オンラインで開催される映画祭もあれば、実際に開催される映画祭もあります。カンヌのように開催できなかった映画祭もあります。でも私たちはその代わり、映画を見せ、助け、寄り添うために、公式セレクションを行いました。世界中に伝染したウイルスを前に途方にくれた映画監督、プロデューサー、配給会社、制作に関わったすべての人たちを置き去りにしたくないと思ったのです。今年映画祭を開催することは、今まで以上に重要だと思います。映画祭に来る観客に、特別なイベントとして作品を観てもらえる機会ですし、メディアの力も借りることができる機会です。映画祭とは、作家、監督、アーティスト、プロデューサー、配給会社、映画制作に携わるすべての人、そして観客のためにあるのです。奈良では、通常の映画祭とオンラインを混ぜたハイブリッド形式で行うと聞いています。「ああ2020年は苦労したけど、作品を見せることができた」と、15年後に今年を振り返って思うでしょう。カンヌでは、選定のために作品を最後まで観て、作家たちをリスペクトして寄り添っていこうという信念を持つことにしました。今回セレクションした作品のいくつかを皆さんに紹介しに日本にいつか行きたいと思います。また、個人的にとても感激しているのは、奈良はユネスコの文化遺産に指定されていて、リヨンも同じだということです。リヨンは私が生まれ育った街、心の故郷で、リヨンのリュミエール研究所のディレクターも務めています。リヨンは映画を発明したリュミエール兄弟の街でもあります。そうした街で重要なのは、限られたエリートたちのためだけではなく、すべての人のための映画祭を行うことです。映画祭、文化イベント、文化遺産を「生かす」ことは、私たち皆に共通の歴史への信頼にもつながります。歴史が私たちに与えてくれる信頼があってこそ、未来を見つめることができるのです。今年のなら国際映画祭の成功をっています。プロ、ボランティア問わず、映画祭に関わるすべての関係者、観客、ジャーナリスト、映画祭開催にあたり尽力された皆さんにエールを送ります。カンヌ映画祭は皆さんとともにいます。奈良にいつかゆっくり時間をかけて滞在し、皆さんとご一緒したいと思います。そのときには伝染病の収束を一緒に祝い、今年生誕100年を迎えるフェリーニの言葉を皆さんとともに言いたいと思います。「映画、万歳!」

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