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「ウォーターボーイズ」「サバイバルファミリー」などで知られる矢口史靖が監督を務めた本作は、一流商社勤務のOL・鈴木静香を主人公とするミュージカルコメディ。“音楽を聴くと歌って踊らずにいられない体”になってしまった静香が、自分に術をかけた催眠術師を追う。
静香役の三吉、舞台で催眠術にかかったフリをする斎藤千絵役のやしろ、ストリートミュージシャン・山本洋子役のchayは、それぞれオーディションを振り返っていく。三吉はカラオケボックスのパーティルームで芝居、ダンス、歌を披露したと述べ「決してダンスや歌が得意というわけではないので、『今回いいかも』という手応えは1mmも感じなかったです。監督は『彼女はすごくよさそう』というわけでも、『今回違うかな』というリアクションでもなくて」と回想。「果たしてどういう結果になったのだろうとそわそわしていたのですが、ありがたいことに静香役をいただけました」と笑顔を見せる。
倖田來未の楽曲「キューティーハニー」を全力でパフォーマンスしたというやしろ。「『ハニーフラッシュ』のときに監督を見たらドン引きしていて。『普段はそういうことをやられてるんですか?』みたいな(笑)」と顔をほころばせ、「何日かして合格したと聞いたときは、うれしかった反面ドッキリなんじゃないかと思いました」と振り返る。「映画に出演できるとは思っていなかった」と喜びをあらわにしたchayは「監督に演技は初経験なので難しいけど、歌だけは歌えますと伝えて。課題曲であるSugarの『ウェディング・ベル』と大好きなシンディ・ローパーの『トゥルー・カラーズ』を歌いました」と明かした。
撮影に関して質問された三吉は「これまでにいろいろな作品に出演してきましたけど、一番大変でした」と過酷な現場を思い返し苦笑する。「ヒップホップやバレエなどいろいろなジャンルのダンスがあり、激しい曲やハモる曲など歌もたくさんあって。クランクインの2カ月前にレッスンが始まったんですが、やりきれるのか不安で何回も泣きましたし、練習に行きたくないと思うこともありました」と大きなプレッシャーを感じていたことを打ち明けた。もっとも大変だった撮影にはダンスバトルのシーンを挙げ、「車で倉庫に連れて行かれて、ガラの悪いお兄さんたちとダンスバトルを繰り広げるシーンがあるんです。いろいろなカットを撮るから体力が持たなくて、みんなぜいぜい言いながら。朝日を気持ちよく浴びて帰りました」と語る。
「玉ねぎを生でかじるシーンがあって……」と、当時を思い返したのか渋い顔を浮かべたやしろは「おいしいと言わなきゃいけないシーンなのに本当に辛くて。でも本物の催眠の先生がいらして『甘くなる甘くなる』と術をかけてくれて、そのあと食べたら本当に甘かったんです」と実際に催眠術にかかったことを吐露。三吉が「嘘でしょと私たちは言ってたんですよ。『りんごの味がする』なんて言っていて」と思い出し笑いをすると、やしろは「青森のりんご(の味)にしてくれたんですよ」と観客に伝えた。
撮影が過酷だった一方、矢口組のスタッフに怒られることはまったくなかったという登壇者たち。三吉は「指示を受けることはあるけど、イライラして怒られるようなことはなかったです。でも監督には明確に撮りたい画があって。北海道の駅でチャイムが鳴るとムロ(ツヨシ)さんが歌い始めて、私も釣られて歌っちゃうシーンがあるんですけど、表情だけで20カットほど撮影しました。私は何が間違ってるかわからなくなったんですけど、監督も『僕も正解がわからなくなってきた』って(笑)」と矢口とのエピソードも披露した。
「ダンスウィズミー」は8月16日より全国でロードショー。
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