是枝の監督作「誰も知らない」でデビューした柳楽は、広瀬とのタッグに「興奮しました」と喜びを吐露。「役柄にも作品にも明確な答えがなく難しかった」と振り返り、「初監督作って監督の性格が主人公に投影されてることがある気がして。それで監督の雰囲気にちょっとでも近付けたらと思って、監督の笑顔が素敵なのでまねしていたら、最近よく『笑顔いいじゃん』と言われるようになりました(笑)」と役作りについて明かす。
小林も、柳楽の話に同調して「シンプルだけどそこが逆に難しくて。自分の中で答えを見出して演じるより、監督に言われた通り動くようにしました」と意識した点に言及。キャスト陣の役に対する真摯な思いを受け、広瀬は「オリジナル作品でデビューするのが難しい世界で、わかりやすい内容でないにもかかわらず素晴らしいスタッフ、キャストに恵まれてこの日を迎えられ、自分自身誇りに思っています」と胸を張った。
そしてサプライズ企画として、是枝からのメッセージ映像が上映される。現在フランスで「La Verite(仮・仏題)」の撮影中である是枝は、広瀬に向けて「身内中の身内だから褒めるのが難しい(笑)」と悩みながら「彼女の個性の強く出たいい作品になった。僕も西川美和も、彼女からいろいろアドバイスをもらっていた立場。それぐらい監督助手として優秀だったし、自分の価値観で人の作品にアドバイスをできる視点を持っている」と評価。柳楽には「優弥は僕にとって非常に特別な役者さん。だから(この2人のタッグは)皆さんが考えるよりずっとずっと感慨深い。(柳楽が)30代になったらまた組もうという話がちらほら出てきたりしているので、早い時期に実現すれば」と自身との再タッグへの期待を口にした。
是枝からの呼びかけに、柳楽は「選ばれる立場なので、選んでいただけるようにこれからもがんばりたい」と宣言。「派手なデビュー作で、どうすればもっといい俳優になれるんだと考えた10代でした。そんな自分の持っていたカッコよくない感情を、今回しっかりと演じたかった。特別な思いのある作品です」と思いを伝える。会場には柳楽の名前を叫ぶファンも大勢いて、柳楽は「『銀魂』出ててよかった。吉沢亮に負けないようにがんばります!(笑)」と自らを鼓舞した。
「夜明け」は2019年1月18日より東京・新宿ピカデリーほか全国でロードショー。また11月17日に開幕する第19回東京フィルメックスのコンペティション部門にも出品される。
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