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「最強のふたり」のトレダノとナカシュが手がけた本作は、ベテランのウェディングプランナー・マックスを主人公に、ある古城を舞台にした結婚式で起こる騒動を描くコメディ。
映画祭オープニングセレモニーのレッドカーペットを歩いたのち、上映後のトークショーに参加した監督の2人。観客とともに映画を鑑賞したトレダノは「温かく映画を受け入れてくださり、ありがとうございます。皆さんいい反応をしてくださいました」と、会場のリアクションに手応えを感じた様子のナカシュは「ものすごくフランス的な映画だし、フランスだから気に入ってくれるのかもしれないと思っていたので、本当に幸せな気持ちです」と挨拶する。
作品に込められたユーモアが万国共通であることについて、トレダノは「僕たちにとっての麻薬は“お客さんの笑い”なんです。2時間のあいだ、自分の人生からちょっと離れた体験を一緒にしていただくのは、本当に素晴らしいことだと思います。僕たちは皆さんの笑い声が聞きたくて日本にやってきました」とコメントした。
また舞台挨拶では、2015年にフランス・パリで起きた同時多発テロが本作を作るきっかけになったことも明かされた。ナカシュは「僕たち自身もすごく心を痛めましたが、テロリストたちの狙いはまさに僕たちが意気消沈すること。だから生活の中で文化や心を彩ってくれる場所を狙ってくるんです。なので、僕たちは絶対にしょんぼりすることなく、みんなで一緒に顔を上げて笑いたいと強く思いました」と述べ、「僕たち2人は物事をポジティブに考えたいんです。社会的な問題は多いですが、偏った考え方に関しても、手を取り合えば乗り越えられるんだというメッセージを伝えたいんです」と映画に込めた思いを語った。
また本作の主人公をウェディングプランナーという設定にした理由を聞かれ、ナカシュは「僕たちは駆け出しの頃、イベントの裏方のアルバイトをしていました。そういう経験を通じて“仕事を一緒にやるチーム”についての映画を撮りたいとずっと思っていました。一方で、結婚式では表にいる参列者と裏方で働く人たちとでは、社会的地位や結婚式に対する考え方にもズレがあって、映画に向いているんじゃないかと思ったんです」と答えた。
そのほかトークショー中には、撮影中に4カ月もの間、2人が17世紀に建てられたパリ近郊のクランス城に寝泊まりしていたという裏話が披露されたほか、トレダノが気になっていたという日本語「あのー」でコールアンドレスポンスを行う一幕もあった。
「セラヴィ!」は7月6日より東京・シネクイントほか全国でロードショー。
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