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不良だが心優しい川渕千太郎を演じた中川はドラムに挑んだ。趣味でドラムの経験はあったものの、ジャズドラムはまったくの初心者だったため、「最初の練習で『どれぐらいできるか見せて』と言われて試しに叩いたら緊張して全然できなくて。帰り道、確実に(千太郎役を)降ろされたなって……」と、知念とは対照的に落ち込んだことを告白。そして「そこからは知念くんとも連絡を取り合いながら、『どれぐらい進んでる?』『この曲入ったよ』って。焦りながら(練習した)」と語る中川に、「こっちも焦ったよ!」と知念。中川が「プロデューサーはこっちでも知念くん褒めてたよ!」と言い返すと、知念も負けじと「こっちもだよ!」と応戦し、最終的に2人で「僕たちうまく乗せられたね」と笑い合っていた。
千太郎の幼なじみ・迎律子役の小松は、そんな2人を見ながら「佐世保での撮影では、2人の顔がどんどん生き生きしてきて。あと2人の目線がイチャイチャしていて。なんだこれは!みたいな(笑)」と報告すると、会場からは悲鳴が。そこで知念と中川は「してないよね」「うん、してない」と再び2人の世界に入り込み、小松は「そこが2人のよさ。お互いが高め合っていいものにしていくのが伝わってきました」と語った。また中村も演奏シーンの撮影に「みんな目がキラキラしていた」と思いを馳せ、「カットかかってもまだ演奏していて。そこも撮ってほしかった」と述べた。
本作を「僕にとっても一生ものの映画」と自信を持って伝える三木が「文化祭でのセッションシーンは、2人が目線を合わせる姿に泣けてくる。現場でも撮っている最中にうるっときた」と撮影を回想していると、司会者から舞台の端にピアノとドラムがセッティングされていると指摘が入る。そこで知念と中川は、セッションを披露する流れに。知念は「手に汗かいてる!」と嘆きながら、緊張の面持ちでスタンバイ。そして2人は劇中に登場するジャズナンバー「モーニン」のセッションを開始した。知念が軽やかにピアノの鍵盤を叩くと、中川もそれにドラムで応え、2人はアイコンタクトをしながら息ぴったりの演奏を会場に届ける。
すると突如、曲調が「ハッピーバースデー」のメロディに変化。知念と中川の演奏に合わせてほかの登壇者たちが歌う中、ステージ上には2月16日に22歳の誕生日を迎える小松を祝うバースデーケーキが運び込まれた。ひと足早い誕生日祝いのサプライズに、小松は「まさか演奏してもらえるとは!」と大感激。舞台挨拶の序盤からそわそわした素振りを見せていた知念が「これ(演奏)があったから緊張していたんだよ!」と打ち明けると、真野から「打ち合わせの段階から2人とも上の空でした(笑)」と暴露されていた。しかし演奏には手応えを感じたようで、知念が「ひさびさに目を合わせて演奏すると熱くなるものが……」としみじみ語ると、中川も「目が合うたびにキュンキュンするんですよ(笑)」と満足げな表情。最後に三木は「映画の中ではもっともっと素敵な演奏シーンが楽しめるので!」とアピールした。
「坂道のアポロン」は3月10日より全国ロードショー。
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