是枝裕和が「三度目の殺人」を語る、「何が真実かわからない法廷劇を撮ろうと思った」

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福山雅治役所広司が共演する「三度目の殺人」より、監督の是枝裕和のコメントが到着した。

「三度目の殺人」メイキングカット

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「三度目の殺人」ポスタービジュアル

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本作は、福山演じる弁護士・重盛と、役所扮する殺人犯・三隅を中心に展開する法廷サスペンス。裁判をビジネスと割り切っていた重盛が、2度目の殺人を犯した三隅の供述に翻弄されながら真実を追い求めていく姿が描かれる。

是枝裕和

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「そして父になる」「海街diary」「海よりもまだ深く」など家族ドラマを多く手がけてきた是枝は、今作で法廷サスペンスに挑んだ理由を「弁護士の仕事をちゃんと描いてみたいと思っていたのでお話を聞いたところ、みんな口をそろえたように『法廷は真実を解明する場所ではない』と言うんですね。『そんなの誰にもわかりませんから』って。ああ、そうなんだ、面白いなと思ったんです。それなら、結局何が真実かわからないような法廷劇を撮ってみようと思いました」と説明する。

「三度目の殺人」

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接見室や裁判の様子をリアルに描写するため“模擬接見”と“模擬裁判”を繰り返し、実際はどんなシチュエーションなのか、どういうやり取りがあるのかを繊密にリサーチして脚本を執筆した是枝。司法に関わる人々を「同じ船の乗組員で、船を期限までに目的地へたどり着かせることを考えているんです」と例え、今作について「登場人物が真実をつかめないまま、裁きのシステムだけが維持されていくんです。真実が何かわからない中で人が人を裁いていかなければ維持できない不完全なシステムを、私たちは内包しているということですよね。主人公の重盛はそのことに気付いたとき、ある恐ろしさを感じるのではないでしょうか」と述べている。

「三度目の殺人」は9月9日より全国ロードショー。

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(c)2017『三度目の殺人』製作委員会

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