是枝裕和が「三度目の殺人」を語る、「何が真実かわからない法廷劇を撮ろうと思った」

4

688

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 76 275
  • 337 シェア

福山雅治役所広司が共演する「三度目の殺人」より、監督の是枝裕和のコメントが到着した。

「三度目の殺人」メイキングカット

「三度目の殺人」メイキングカット

大きなサイズで見る(全8件)

「三度目の殺人」ポスタービジュアル

「三度目の殺人」ポスタービジュアル[拡大]

本作は、福山演じる弁護士・重盛と、役所扮する殺人犯・三隅を中心に展開する法廷サスペンス。裁判をビジネスと割り切っていた重盛が、2度目の殺人を犯した三隅の供述に翻弄されながら真実を追い求めていく姿が描かれる。

是枝裕和

是枝裕和[拡大]

「そして父になる」「海街diary」「海よりもまだ深く」など家族ドラマを多く手がけてきた是枝は、今作で法廷サスペンスに挑んだ理由を「弁護士の仕事をちゃんと描いてみたいと思っていたのでお話を聞いたところ、みんな口をそろえたように『法廷は真実を解明する場所ではない』と言うんですね。『そんなの誰にもわかりませんから』って。ああ、そうなんだ、面白いなと思ったんです。それなら、結局何が真実かわからないような法廷劇を撮ってみようと思いました」と説明する。

「三度目の殺人」

「三度目の殺人」[拡大]

接見室や裁判の様子をリアルに描写するため“模擬接見”と“模擬裁判”を繰り返し、実際はどんなシチュエーションなのか、どういうやり取りがあるのかを繊密にリサーチして脚本を執筆した是枝。司法に関わる人々を「同じ船の乗組員で、船を期限までに目的地へたどり着かせることを考えているんです」と例え、今作について「登場人物が真実をつかめないまま、裁きのシステムだけが維持されていくんです。真実が何かわからない中で人が人を裁いていかなければ維持できない不完全なシステムを、私たちは内包しているということですよね。主人公の重盛はそのことに気付いたとき、ある恐ろしさを感じるのではないでしょうか」と述べている。

「三度目の殺人」は9月9日より全国ロードショー。

この記事の画像・動画(全8件)

(c)2017『三度目の殺人』製作委員会

読者の反応

  • 4

クニ@ 寝落ち友の会 2024冬の大感謝祭12/31参加 @kuni3980

是枝裕和が「三度目の殺人」を語る、「何が真実かわからない法廷劇を撮ろうと思った」 - 映画ナタリー https://t.co/Pk9KQAlpiL
#BROS1991
#福山雅治
#三度目の殺人

コメントを読む(4件)

関連商品

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの映画ナタリー編集部が作成・配信しています。 三度目の殺人 / 是枝裕和 / 福山雅治 / 役所広司 の最新情報はリンク先をご覧ください。

映画ナタリーでは映画やドラマに関する最新ニュースを毎日配信!舞台挨拶レポートや動員ランキング、特集上映、海外の話題など幅広い情報をお届けします。