本日1月21日、
遠藤周作の小説「沈黙」をもとにした本作は、キリシタン弾圧が激化する17世紀の日本を舞台に、師と仰ぐ神父フェレイラを探しに長崎を訪れた宣教師ロドリゴとガルペの苦難を描くヒューマンドラマ。長きにわたって本作に関わってきたキャストたちは、ようやく迎えた作品の船出に感慨深げな様子を見せ、塚本は「つい最近までアフレコをやっていたのに。そわそわが終わってほっとしたような、寂しいような。もっとそわそわしていたいような……」とあふれる思いを明かした。
弱さを抱えるキチジローを演じた窪塚は、本作を観て驚いたことがあると切り出す。その理由を「イノセントに演じることをスコセッシが気に入ってくれたと思っていたが、ピュアに見えるシーンや、慟哭するシーンもあったのにすべて使われていなかった」と説明。そして「ハリウッドに演技をアピールするチャンスという気持ちもないことはなかったが、すべてカットされていて。現場では(スコセッシから)『Great! Amazing! Wonderful!』って乗せられていたけど、やりすぎだとは一言も言われなかった。役者を乗せるのが染み付いていて、驚愕と同時に偉大な人だと感じました」と尊敬の念を口にした。
イッセーも役についてスコセッシから何も提示されなかったと振り返るが、英語のセリフということで苦戦したと述懐。「もし相手(アンドリュー・ガーフィールド)に『お前の言ってることわからないよ』と言われたらと思うと恐怖で……。でもそんなこともなくすみましたが」と安堵の表情を浮かべ、「カメラが回ったらクソ度胸とハッタリですね。臆したり自分を抑えるなんてのは悔いを残しますから」と晴れやかに言い切った。また小松は日本と海外の撮影現場の違いを振り返り、「いろんな面でたくましくなった気がします。(海外の現場は)すべてが壮大。その中で19歳のときにお芝居させてもらうことができて、得るものが多かったです」と現在の心境を語る。
公開後ということで、舞台挨拶では劇中の核となるシーンの話題も。塚本は貧しい役のため付け歯姿で撮影に臨んでいたが、波に打たれるシーンで付け歯が流されてしまったことを告白。「最後は白い歯で叫んでます」と打ち明け、鑑賞後の観客を笑わせた。
最後に浅野が本作の投げかけるメッセージについて言及。「自分たちの周りには常に静かな音が流れていたり、静かに風が吹いているということに気付かされた。もちろん強いメッセージも含まれているが、それと同時に温かい時間が届いていると思う」と語り、客席を見渡す。そして窪塚が「この映画を通して、よりよい明日が皆さんのもとに来ると信じて疑いません」と力強く述べ、舞台挨拶の幕を下ろした。
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