「家族はつらいよ」は、結婚50年を迎える熟年夫婦が繰り広げる離婚騒動と、そんな2人に振り回される家族の姿を描いた現代喜劇。
続編のテーマは“無縁社会”。前作の離婚騒動から数年、長男夫婦は自動車運転事故を危惧し、橋爪扮する父・周造の免許を返上させようと画策。ところが、兄妹夫婦と頑固な父親を説得する役をなすりつけ合っているうち、平田家に新たな騒動が襲いかかる。平田家の面々のほか、
山田はストーリーについて「ある登場人物の悲しい『死』を目の当たりにすることで、自分たちの幸せに改めて気づき、家族が新たな絆を作っていく、そんなお話です」と明かす。続けて「喜劇映画では『死』を描くことはタブーだけれども、あえてそのタブーに挑み、その『死』がもたらす、滑稽でバカバカしい大騒ぎを丁寧に描いてみようと思います」と続編製作への意気込みを語っている。
「家族はつらいよII」は、8月6日から9月下旬にかけて撮影を行う。2017年初夏に全国での公開が予定されている。なお「家族はつらいよ」のBlu-ray / DVDが本日8月3日に発売された。続編公開までに、平田家の珍騒動の行方をおさらいしておこう。
山田洋次 コメント
40年以上も前になるけれども、新宿の映画館で「男はつらいよ」第1作を、観客が大きな声を出して笑っていたのを昨日のことのように覚えています。「もっともっと作ってくれ、俺たちまだまだ観てやるからな」という声がそのとき、お客さんから聞こえたような気がしました。そして前作「家族はつらいよ」を観たたくさんの方から「面白かった、これはシリーズになりますね」と言っていただきました。それは「男はつらいよ」を作ったときと同じでした。今回もそんな声に後押しされるような気持ちで作ろうと思います。
前回は“熟年離婚”がテーマでしたが、今回のテーマは、“無縁社会”です。
平田家の家族はしょっちゅうけんかをするし、家族なんて面倒くさいなあと思っているんだけども、ある登場人物の悲しい人生、昔は格好よくて、女の子からもモテ、一生懸命働き、順調だったはずの男が、バブルの時代を越えて、どんどん生活が苦しくなり、滑り台を滑るように最後まで行ってしまう、そんな悲しい「死」を目の当たりにすることで、自分たちの幸せにあらためて気付き、家族が新たな絆を作っていく、そんなお話です。
喜劇映画では「死」を描くことはタブーだけれども、あえてそのタブーに挑み、その「死」がもたらす、滑稽でバカバカしい大騒ぎを丁寧に描いてみようと思います。
観客は笑いながら、大笑いしながら、格差社会の重苦しさにもふと思いを馳せてくれればいいなと思います。
笑える映画を作ることは昔からのぼくの夢です。笑って笑ってシャツのボタンがちぎれてしまうような、そんな映画こそ作りたいんです。
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