山田洋次「中国の映画界の元気」に驚く、リメイク版「家族はつらいよ」記者会見

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山田洋次の監督作「家族はつらいよ」をリメイクした中国映画「麻煩家族(マーファンジャーズー)」のクランクアップ記者会見が12月15日、中国・北京首都機場朗豪酒店にて行われた。

「麻煩家族(原題)」クランクアップ記者会見の様子。

「麻煩家族(原題)」クランクアップ記者会見の様子。

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「家族はつらいよ」の中国リメイク版「麻煩家族(原題)」。

「家族はつらいよ」の中国リメイク版「麻煩家族(原題)」。[拡大]

「家族はつらいよ」は、結婚50年目を迎える熟年夫婦が繰り広げる離婚騒動と、そのゴタゴタに振り回される家族の姿を切り取った現代喜劇。リメイク版では舞台を中国・北京に移し、劇中の家族会議で取る出前がウナギではなく北京ダックに変わるなど両国の文化の違いを意識した変更が加えられている。

山田洋次

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記者会見には山田のほか監督のホアン・レイやキャスト陣らが登壇。山田は「クランクアップに間に合って、ここに来ることができて本当によかった。ホアン・レイ監督、本当にお疲れ様でした」と労をねぎらった。

満面の笑みでホアン・レイ(左)と握手する山田洋次(右)。

満面の笑みでホアン・レイ(左)と握手する山田洋次(右)。[拡大]

山田はリメイク版に対して「日本の『家族はつらいよ』を上海の皆さんが観て、大笑いしているのを見ながら、中国でも同じような映画が作れるかもと話していたんです。でも2年も3年も先のことになるだろうと思っていたら、こんなにすぐこの時が来るとは思いもしませんでした。中国の映画界がどんなに元気があるかということの表れだと思います」と驚きを明かす。

「麻煩家族(原題)」クランクアップ記者会見の様子。

「麻煩家族(原題)」クランクアップ記者会見の様子。[拡大]

一方、本作で初メガホンを取ったホアン・レイは「長年、映画を作りたいと思っていたけど、何か欠けているものがあり作れなかった。でも、今回はまるで電撃婚のように、この出会いがあったんです。山田監督の作品には詳しいですが、この歳になって改めて監督の作品が持つ、笑いの奥にある温かさ、素敵なものに気付きました」と述懐する。

本作に長男役で出演しているホアン・レイとの仕事に対しておばあさん役のチャン・ウェイシンは「中国では大好きな男優の1人です。これは彼の初めての監督作品。しかも、山田監督の作品。山田さんの作品を私たちはよく観ているが、とても自然で、人間性、深さがある」と思いを述べる。またおじいさん役のリー・リチュンが「山田さんが一番厄介なキャラクターだと言っていました。私も同感です。でも大きな悪いことができない人。定年して奥さんも住宅も手に入っているけど、心の中に1匹の狼がいる」と述べると、山田は「猿がいるのかもね」とコメントした。

ホアン・レイ(左)のプレゼントを手に持つ山田洋次(右)。

ホアン・レイ(左)のプレゼントを手に持つ山田洋次(右)。[拡大]

記者会見では山田とホアン・レイがそれぞれプレゼントを渡す場面も。山田が万年筆を渡すと、ホアン・レイは「私も手書きで脚本を書いています。ありがとうございます」と礼を述べる。一方、「家族の映画を作っているので、アルバムを作りました。家族写真や各出演者の写真です。こちらのページには、今日の記者会見の写真が入ります」と述べるホアン・レイからアルバムを受け取った山田は「心のこもったプレゼントですね」と笑顔を見せた。

「麻煩家族」は中国で4月28日よりロードショー。日本での公開は未定だ。なおオリジナル版の続編にあたる「家族はつらいよ2」が、日本で5月27日より全国公開される。

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