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「百円の恋」生んだ松田優作賞、第2回グランプリは夫婦愛描いた「春の約束」

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左から丸山昇一、松田美由紀、黒澤満。

左から丸山昇一、松田美由紀、黒澤満。

第2回松田優作賞のグランプリ作品1本と準グランプリ作品2本が決定した。

松田優作賞は俳優・松田優作が生前にこだわった、「新しい可能性を持った意欲あふれる、魂がこもった映画脚本」を生み出すことを目的として、周南「絆」映画祭の中に設立された脚本賞。第1回グランプリ作品である足立紳の「百円の恋」は、2014年に安藤サクラ主演で映画化され、第39回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した。

国内外から72本の応募があった第2回でグランプリに輝いたのは、河村みはるの「春の約束」。死別した妻の生前の願いをかなえるため、福島・三春町にある日本3大桜の1つ、滝桜に向かう主人公の姿を描く。準グランプリには山田明の「トカレフクラブ」、市村安海の「琉球(レキオ)の翼」が選ばれた。

脚本家の丸山昇一、映画プロデューサーの黒澤満とともに最終選考を行った松田美由紀は、「特化した才能ある脚本は、必ず人の手に運ばれていきます。そして映画になり、お客様がまた運んでくれます。映画を愛した松田優作の冠がついた作品が、沢山の方々に届きますように!」と述べている。

なお松田優作賞運営委員会は、山口・周南市にてグランプリ受賞者の記者会見と表彰式を実施する予定だ。

河村みはる コメント

満開の桜のそばで受賞を伝えられました。今はただ思いが届いた嬉しさにあふれています。映像化され、作中の「桜」がたくさんの方の心で花開くことを祈ります。本当にありがとうございます。

松田美由紀 コメント

周南映画祭、第1回松田優作賞グランプリ脚本賞、「百円の恋」から、もう4年!
小さな小さな映画祭から生まれた脚本が、沢山の方々に運ばれて、日本アカデミー賞最優秀賞に選ばれたりなど、沢山の賞を頂きました。
そして第2回、今回もまた沢山の才能に出会いました。
選ばれた作品が映画になる事を祈っています。
特化した才能ある脚本は、必ず人の手に運ばれていきます。そして映画になり、お客様がまた運んでくれます。映画を愛した松田優作の冠がついた作品が、沢山の方々に届きますように!

黒澤満 コメント

どの作品も印象に残ったが、中でも「春の約束」は妻に先立たれた夫の心情を丁寧に描いており、妻が残した「約束」とは何か?という物語の展開も面白い。福島の桜の描写も印象的で、是非映画になったものを観てみたいと思う脚本だった。

丸山昇一 コメント

選考の主眼にしたのは、自分の角度で社会を見ているかということであり、オリジナリティがあって、「挑んでいる」「野心的な」脚本であるかどうか。
要は脚本に作者の熱意や想いがあるかが大切で、それこそ松田優作氏が望んだ「脚本」である。そういう意味では今回選ばれた3作品は意欲的でオリジナリティがあり、レベルも高かった。ただし、正直、3作品ともインパクトが足りない部分もあり、物足りない印象もあった。今後、映像化も視野に入れるのならば、3人の方には更なる手直しをして精度を上げて頂き、その期待も込めて賞を贈りたい。

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