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11月14日に封切られた「恋人たち」は、橋口にとっては2008年の「ぐるりのこと。」以来となるオリジナル脚本による長編監督作。通り魔殺人事件で妻を失った男・アツシ、姑と夫との平凡な暮らしのさなか突如現れた男に心揺れる主婦・瞳子、親友への思いを胸に秘める同性愛者の弁護士・四ノ宮の姿を描く。
公式サイトほかにて「無性に誰かに優しくしたくなった。無性に誰かを許したくなった。やっぱり人を信じてみようと思った。ただそれだけの事だけど、そう思えた事が嬉しかった。この映画を観れて本当に良かった。」とコメントしている尾崎。その言葉に対して橋口は「鼻歌でメロディを付けたくなるような、歌詞のようなコメントだなと思いました。さすが歌の人だと、とても感動しました」と感想を語る。その言葉に対して尾崎は「作品に寄稿したコメントですが、2時間20分の作品に対して作り手として、本気で作品で返そうと思って書きました」と述べ、「映画を観ていると、完全な悪者はいないというか。正面から相手に向き合っている、だから感動するんだと思いました」と述懐する。
その後、橋口は「映画の中の『よし!』というセリフですが、嘘でもいいからそう言って、ご飯を食べて生きていくしかない、という思いがあるんです」「アツシの語りの部分は、自分でも人の胸の奥にあることが書けたなと、心が込もったセリフになったなと思っています」と脚本に込めた思いを吐露。安藤玉恵が演じたバーで働く女性・晴美については「『しっとりするね』とか『準ミスだから』(というセリフ)は、安藤玉恵さんにしか演じられないと思ってます」と冗談を交えつつ語った。
橋口の監督作をずっと観てきたと述べる尾崎は「橋口監督の作品は、信用できることが魅力だと思います。歯医者でも、虫歯になったことがない人に治療されるよりも、虫歯になったことがある人のほうがいい。人の痛みをわかってくれる人が作った、だから信用できるのかもしれないですね」とコメント。橋口は「曲を聴きながら、率直で嘘のない方だと思ってお会いするのが楽しみでしたが、本当にその通りの方でした」と尾崎の人柄を賞賛し、満足気な様子を見せた。
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