羽佐間道夫や大塚明夫が吹替の魅力を明かす“凄ワザ”講義、歴史のレクチャーも

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9月20日、第8回したまちコメディ映画祭in台東にて「とり・みきの吹替え“凄ワザ”講義」が行われた。

「とり・みきの吹替え“凄ワザ”講義」の様子。左から羽佐間道夫、園崎未恵、大塚明夫、多田野曜平、安原義人、とり・みき、森洋子。

「とり・みきの吹替え“凄ワザ”講義」の様子。左から羽佐間道夫、園崎未恵、大塚明夫、多田野曜平、安原義人、とり・みき、森洋子。

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「スサミ・ストリート全員集合 ~または“パペット・フィクション”ともいう~」 (c)2013 Universum Film. All Rights Reserved.

「スサミ・ストリート全員集合 ~または“パペット・フィクション”ともいう~」 (c)2013 Universum Film. All Rights Reserved.[拡大]

これは、吹替の魅了を広く伝えることを目指す“凄ワザ”吹替えプロジェクトの第1弾。マペットと人間が共演するクライムコメディ「スサミ・ストリート全員集合 ~または“パペット・フィクション”ともいう~」の吹替版が、スクリーンにかけられた。

アフレコ現場での経験を、ユーモアを交えながら語る登壇者たち。

アフレコ現場での経験を、ユーモアを交えながら語る登壇者たち。[拡大]

上映後には、同作でキャラクターに声を当てた羽佐間道夫、大塚明夫安原義人、多田野曜平、園崎未恵、森洋子と、吹替監修を務めたマンガ家のとり・みきが登壇。タイトルの通りレクチャーが行われ、活弁士が音声を担当した1920年代の無声映画時代から、映画ソフトの特典にさまざまな吹替版が収録されるようになった現代まで吹替の歴史をとりが解説する。「1950~60年代は、日本のテレビ局もコンテンツがなく、外国から作品を多く購入していた」「昔はテレビが小さかったから、字幕が読みづらく、吹替のほうが好まれたのかもしれない」「字幕の字数の問題から、ロスやシスコなどの略語が生まれた」といった登壇者たちの合いの手に、客席からは驚きの声が挙がる。

羽佐間道夫

羽佐間道夫[拡大]

大塚明夫

大塚明夫[拡大]

上映作品の字幕版と吹替版の見比べも行われ、字幕版を観た羽佐間は「絶対に吹替のほうが面白い」と断言。とりが「今回は目一杯遊んで、というか自由に演じていただいている」とキャスト陣を評すと、羽佐間からは「とりさんがけっこう(セリフを)入れてるんですよ、人のせいにして」と裏側を暴露する。羽佐間に同調した大塚が「僕もほとんどアドリブめいたことをやっていない」と述べると、とりは「大塚さんのキャラクターがバイクに乗っているシーン、脚本には『ボーン・トゥ・ビー・ワイルド』を歌うなんて一言も書いてないですけどね」と応戦し、会場の笑いを誘う。

「とり・みきの吹替え“凄ワザ”講義」の様子。左から羽佐間道夫、園崎未恵、大塚明夫、多田野曜平、安原義人、とり・みき。

「とり・みきの吹替え“凄ワザ”講義」の様子。左から羽佐間道夫、園崎未恵、大塚明夫、多田野曜平、安原義人、とり・みき。[拡大]

最後に吹替の魅力を聞かれた声優陣たちが、それぞれの見解をコメント。安原が「“オリジナルを超える”ということもありえる業界。声を当てることを簡単に考えないで、周りと交流しながらいいものを作っていきたい」と語ると、その言葉を受けた大塚も「吹替の対象になる役者の演技を『強化してやる、膨らませてやる、超えてやる』という意気を持った人たちが集まれば、もとの作品以上に素晴らしいものを生み出せる」と吹替にかける思いを明かした。

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