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高倉健の追悼上映会が上海国際映画祭にて開催、チャン・イーモウらがしのぶ

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「高倉健トリビュート上映会」のため上海まで駆け付けた、監督の降旗康男。

「高倉健トリビュート上映会」のため上海まで駆け付けた、監督の降旗康男。

中国・上海で開催中の第18回上海国際映画祭で、2014年に死去した高倉健を追悼する「高倉健トリビュート上映会」が6月14日より始まった。

オープニング作品「鉄道員(ぽっぽや)」の上映に先立ち、中国・上海影城で行われたオープニングセレモニーには、高倉と共に数々の作品を生み出してきた監督の降旗康男が登壇。およそ1000人の観客を前に、降旗は「『大きな映画館の座席があなたの映画を待つ人たちで埋まっています』と、記憶の中の健さんに報告しました」と伝えた。降旗が「健さんの肉体は失われても、その方々の記憶の中で、健さんはなおも生き続けるのだと思います」と高倉をしのぶ言葉を口にするたび、会場には幾度も拍手が巻き起こる。

さらに高倉が主演した中国映画「単騎、千里を走る。」の監督、チャン・イーモウからビデオメッセージが。イーモウは「そのお人柄、感性、心のありかた、仕事への態度は、私にとってずっとお手本でした」と尊敬の念を表し、「あのときの高倉さんとの仕事は、生涯消えることのない印象を私に残したと言えます」と撮影当時を回顧した。

この上映会は、中国で最も知られた日本人俳優であり、「良き友」と中国国民に親しまれる高倉への追悼と賛辞の気持ちから上海国際映画祭が立ち上げた企画。14日から21日まで上海市内の各劇場で行われ、「鉄道員(ぽっぽや)」のほか「幸福の黄色いハンカチ」「君よ憤怒の河を渉れ」「遙かなる山の呼び声」「網走番外地 望郷篇」といった作品がラインナップされている。

降旗康男監督 コメント

前回、審査員として上海国際映画祭に来て「鉄道員」を上映してから16年ぶりに上海の地に立ってみて、天国の高倉健さんに声をかけるとしたら、「中国でまた満員になっちゃったよ。安心してよ」と言いたいですね。健さんは、中国にもお友達は多くて、親身を重んじられる方だったから人種を隔てることなくお付き合いされていました。
健さんと会ったのは、5月31日にうちにお酒を持ってきてくれたのが最後です。また秋から撮影で会えると思っていたので、訃報を聞いたときには頭が真っ白になりました。言葉ではなく、最後に健さんが車の窓から手を振っていた情景を鮮明に覚えています。健さんが亡くなったということは認めたくない事実ですが、皆さんの記憶にも僕の記憶にも残り続けると思っています。僕にとって健さんは昔も今も変わらずこれからもアイドル的存在ですね。

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