「はみだしっ子」は、1975年から81年に「花とゆめ」(白泉社)にて連載されたシリーズ。グレアム、アンジー、サーニン、マックスの個性豊かな4人が、親に見捨てられながらも仲間と寄り添い、血を超えた絆で寄り添い生きていく姿を描いた物語だ。2015年には没後20年を記念した展覧会「~没後20年展~三原順 復活祭」が行われるなど、現在も熱狂的なファンに支持されている三原。代表作の舞台化に注目が集まる。
舞台化を手がけるのは、2001年には三原の「Sons」を上演した
倉田は「あまりにも高い山でどう登ろうかと四苦八苦しています。作品には、三原順さんの魂の言葉が散りばめられてるんですね。その言葉に私どもがついていって、なおかつ埋められるようにと、ものすごく思ってます」とプレッシャーを明かすも、「ダイジェストには絶対したくないので、欲張らずに、丁寧にできるところまでと思っています。信条は“シンプル”ですので、シンプルな舞台を作って、観客の皆さんと一緒にイメージの中をどんどんワープしながら子どもたちの心の奥底に一緒に入っていけるような舞台を作りたいと思います」と、キャストとともに意気込みを述べた。
なお製作発表記者会見前には、同期デビュー生として生前に三原と親交が深かった元マンガ家・笹生那実と、倉田による対談も行われた。笹生は「はみだしっ子」の魅力について「人間社会の闇の部分まで容赦なく教えてくれる。読むだけで社会の荒波に揉まれるのと同じ効果があります」と笑顔で評し、舞台化については「5歳児を一体どう表現するんだとか、ファンとしては不安な方もいらっしゃると思うんですけど、私は5歳の役を5歳の役者がやらないところが、舞台は別物として観られてかえっていいなと思います。そして、別物だけど作品の魂は受け継いで表現してくださると期待してます」とエールを送り、これを受けた倉田は「怖いですけど頑張ります」と微笑んだ。
※初出時、写真キャプションに誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
スタジオライフ公演 舞台版「はみだしっ子」
2017年10月20日(金)~11月5日(日)
東京都 東京芸術劇場 シアターウエスト
作:
脚本・演出:
キャスト
TRKチーム
グレアム:
アンジー:
サーニン:緒方和也
マックス:田中俊裕
TBCチーム
グレアム:仲原裕之
アンジー:
サーニン:千葉健玖
マックス:伊藤清之
BUSチーム
グレアム:
アンジー:宇佐見輝
サーニン:
マックス:若林健吾
曽世海司、船戸慎士、吉成奨人、牛島祥太、鈴木宏明、前木健太郎、藤原啓児
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